ウォーターハンマーどんな音?コンコンの実例や対策!減圧弁や防止器でうるさい現象は止まらない?
どこからともなく「ドンッ」もしくは「コンコン」といった音が聞こえたことはありませんか?
あなたが聞いているその音は「ウォーターハンマー」の音かもしれません。
今回は、
- ウォーターハンマーの音はどんな音なのか実例紹介
- ウォーターハンマー現象の3つの対策
- 水撃防止器でうるさいウォーターハンマー音は止まるのか
- ウォーターハンマー現象を放置したときのリスク
などについて解説していきます。
実例紹介|ウォーターハンマー現象はどんな音?
ウォーターハンマーの音は、壁のなかや配管から聞こえてくる「ドンッ」もしくは「コンコン」などの音です。
・洗濯機を動かしているとき
・トイレを流しているとき
・エコキュートから浴槽にお湯張りをしているとき
などに、発生することが多いです。
ウォーターハンマーには軽微な音が出るだけの場合もあれば、大きな衝撃音を発生させる場合もあります。
この音は、配管を流れる水(又はお湯)の水圧の変化が原因で配管が震えて発生するのですが
まるでハンマーで何かを叩くような音に聞こえることから「ウォーターハンマー」と名付けられています。
①コンコン、ドンッ
こちらの事例は、洗濯機を動かしているときに発生しているウォーターハンマーの音です。
コンコン(人によってはドンッ)と聞こえるのが分かると思います。
②ヴォーン
こちらの事例は、トイレを流しているときに発生しているウォーターハンマーの音です。
よほど古い配管なのか、配管の震えが原因で、ヴォーンという騒音になっています。
ウォーターハンマー現象の3つの対策
ウォーターハンマーは、主に給水弁の開閉時や配管の充水時、給水ポンプの急停止などによって発生します。
基本的にエコキュート、洗濯機、食洗機などの機器の内部には、電磁弁と呼ばれる機械が入れられています。
電磁弁は電磁石と弁を組み合わせたものです。
- 電源をオン又はオフにする
- 空気や水などの流体を止める又は流す
- 流れの方向を切り換える
などの役目を担っています。
この電磁弁の働きによって、それまでは安定していた水の流れが瞬間的に止められることで、配管内部に急激な圧力の変化が生まれ、ウォーターハンマーが誘発されます。
このウオーターハンマー現象の対策を取る上で重視すべきポイントは
- 配管内を流れる水のスピードを緩やかにする
- ウォーターハンマーにより発生した衝撃を吸収する
のどちらか(または両方)になります。
具体的には3つあります。
対策1:元栓を調節する
一番手軽な対策としては、水道の元栓を絞ったり緩めたりして、配管内を流れる水のスピードを緩やかにすることで、水圧を調節する方法です。
元栓を絞ると配管内の水の流れが穏やかになるため、電磁弁が作動した際に圧力が急激に高まる可能性を軽減することができます。
たとえば、
洗濯機やトイレ付近にある給水栓を全開にせずに少し締める
という方法だけでもある程度の音は軽減できます。
ただし、あまりにも絞り過ぎると水圧が低下し過ぎてしまい
- 洗濯物を洗い終わるのに時間がかかる
- トイレの水圧が低すぎて流れない
ということも起きうるため、ちょうどいい絞り具合に調整していく必要があります。
また、エコキュートに関しては、水道の元栓を締める行為は、あまりおすすめできません。
場合によってはエコキュートの安全装置が働いて作動できなくなることもあるため、少しずつ調整する必要があります。
とはいえ「元栓を調節する」に関してはある程度自力で調節できる対策といえます。
対策2:水撃防止器をつける
もし元栓を調節してもウォーターハンマーが頻繁に発生するという場合は、発生源の近くに水撃防止器を取り付けるという対策もあります。
水撃防止器で一番有名なのは「ボンパミニ」という防止器です。
形状や大きさの種類によって、ネットで3,000円〜6,000円程度の価格で購入できます。
洗濯機の元栓など簡単な場所であれば、個人で取付に挑戦される方も多いです。
しかしエコキュートの場合、機種や設置場所によっては溶接などで配管に加工を施さないと取り付けられない可能性があります。
また自力で取り付けようとすることで、かえって故障の原因を作ってしまう可能性があります。
もし不安を感じるなら、メーカーまたは施工業者に相談することをお勧めします。
対策3:給水配管に減圧弁を取り付ける
配管に減圧弁を取り付けることで、ウォーターハンマーによる衝撃音を解消もしくは軽減できる場合があります。
減圧弁を取り付けるにはかなりの専門知識が必要です。
自力で取り付けようとすることによって、かえって故障の原因を作ってしまう可能性があります。
減圧弁を取り付けたいと思ったら、まずはメーカーまたは施工業者に相談することをお勧めします。
水撃防止器でうるさいウォーターハンマー音は止まらない?
水撃防止器で本当にうるさい音が止まるのか、止まらないのか、については設置環境や取り付け方にもよるため、なんとも言えないのが現状です。
しかし、水撃防止器をつけることでウォーターハンマーの音が止まった!という事例もあります。
水撃防止器で音が止まった例
自力で取り付けようとすることで、かえって故障の原因を作ってしまう可能性があるため、あくまで自己責任にはなりますが、個人で挑戦される方は参考にしてみてください。
ウォーターハンマー現象が止まらないときに放置するとどうなる?
ウォーターハンマー現象は音が大きければそれだけ気づきやすいため早期の対応も取りやすくなります。
しかし軽微な音の場合「大した音じゃないからいいや」と放置してしまうこともあるでしょう。
ウォーターハンマー現象を放置していると、ある日突然、配管が破損するなどの大きなトラブルが発生するおそれがあります。
配管内を猛スピードで水が流れている時にウォーターハンマーが発生すると、場合によっては機器を破損するくらいの衝撃が生じます。
たとえ1回の軽微なウォーターハンマーには耐えられたとしても、同程度の衝撃が何度も何度も繰り返すと
配管や給湯器などに徐々にダメージが蓄積し、致命的な故障を起こすこともあります。
ウォーターハンマーは放置しておけば直るものではなく、むしろ放置すればするほど悪化する可能性が高いです。
少しでも異音がしたと思ったら、早急に対策をとるよう心掛けておきましょう。