電気温水器の寿命30年は本当?壊れにくいと言われる理由や実際の耐用年数を解説!
電気の力でお湯を沸かす電気温水器。
火を使わずにお湯を沸せるということで、安全面から設置しているご家庭も多いようです。
また、エコキュートよりも安く設置出来るということで、今もなお根強い人気があるといいます。
ガスや灯油に変わる給湯器として急速に需要が高まった電気温水器ですが、一部のお客さまの間では「寿命は30年」という声も聞こえているようです。
本当に30年も長持ちするのでしょうか?
そこで今回は、電気温水器の実際の寿命や耐用年数、壊れにくいと言われる理由を解説します!
電気温水器の寿命は何年なのか
一般的な平均寿命は10〜15年
電気温水器とは、電熱ヒーターの熱で水を温めてお湯を作り出す給湯器のことです。
電気温水器の一般的な平均寿命は10~15年と言われています。
ただし実際のところ、寒冷地やそうでない地域では、稼働率の関係で寿命も異なります。
また、日頃のメンテナンスの程度によっても実際の寿命は変わってきます。
場合によっては20年~30年程度、寿命が長持ちしたというお声も聞くことが多いのも電気温水器の特徴です。
国税庁の耐用年数(減価償却期間)は6年
国税庁が定めている電気温水器の法定耐用年数(減価償却期間)は6年です。
国税庁のHP『減価償却資産の耐用年数等に関する省令』には次のように記載されています。
電気冷蔵庫、電気洗濯機その他これらに類する電気又はガス機器 6年
電気温水器を事業などの業務用として購入する場合、経費として計上することができます。
また、マンションやアパートの賃貸オーナー様も経費として扱えます。
しかし、耐用年数6年というのはあくまでも税法上の基準であって、電気温水器の実際の寿命ではありません。
尚、電気温水器の減価償却処理は価格によって異なります。詳しくは担当の税理士や最寄りの税務署にご相談ください。
電気温水器が壊れにくいと言われる理由
電気温水器は、場合によっては20年~30年程度、寿命が長持ちするケースも珍しくありません。
そのため『電気温水器は壊れにくい』というお声もよく聞きます。
電気温水器は、他の給湯器に比べると、湯沸かしの仕組みがとてもシンプルです。
電気温水器は、仕組みがシンプルなぶん、故障する箇所のリスクが少ないというのが特徴として挙げられます。
電気温水器は、いわば、家庭用の電気ポットを大きくしたようなものとイメージするとわかりやすいでしょう。
一般的な電気温水器は、電熱ヒーターの熱で水を温めてお湯を作る構造になっています。
一般的な電気温水器の構造は次のようになっています。
電気温水器の湯沸かしの仕組みは、他の給湯器と比べても、構造が非常にシンプルなため、他の給湯器に比べると壊れにくいという印象を受けるようです。
しかし、一般的なメーカーのモデルチェンジは10年とされており、給湯器の製造が中止されてから10年後には部品供給の義務がなくなります。
寿命を長持ちさせるためにも日頃のメンテナンスは大切ですが、部品がなくなり次第、修理や消耗品の交換が不可能になってしまうので、注意が必要です。
電気温水器の口コミ事例・寿命20年〜30年の声も
ここで、電気温水器を20年~30年使っている、という事例や口コミを見てみましょう。
こちらは、電気温水器をエコキュートに交換した事例です。
20年電気温水器をご使用されていましたが、特に不具合はなく冬場にかけて故障する前にエコキュートにされました。高温差し湯の電気温水器でしたので、今回も高温差し湯のエコキュートを選定しています。
こちらは、30年前に電気温水器を設置したという口コミ。
電気温水器について、約30年前にすえつけたものを現在使ってますが、電気代が高いです。 数万円です。
深夜電力を使うので安いという説明で、取り付けたのですが。部屋の暖房は石油で行っていますので、そんなに電気を使っている意識はありません。
電気温水器は、丁寧に使えば長持ちしやすい傾向はあります。
しかし、そもそも熱効率は他の給湯器に比べて高くありません。
年数がたつと温水器の内部にスケールという沈殿物がたまるため、むしろ熱効率は下がる傾向があります。
そのため、年数が経つごとに電気代は高くなりがちなので注意が必要です。
やはり30年も使っていると、燃費や効率が悪くなり電気代が高くなってしまうというお声も少なくありません。
新しい給湯器の交換先としてエコキュートをご検討されるお客さまが多いです。
マンションの電気温水器は寿命が長くなる傾向も?
一般的な電気温水器の寿命は10年~15年と言われています。
しかし、マンションなどの集合住宅では、実際には20年以上使っているという事例も見られます。
電気温水器の寿命は、使用頻度や機種のグレード、設置条件などによって変わってきます。
多くの賃貸マンションや集合住宅では、そもそも空室期間というものがあります。
当然、空室のあいだは電気温水器は稼働しないため、総合的にみて長持ちしやすい傾向があるでしょう。
また、多くの賃貸マンションや集合住宅では、コスト面を考えてよりシンプルな機能のみを装備した電気温水器が採用されています。
特に、丸形の電気温水器は、角型に比べても、シンプルで壊れにくいと言われます。
機能面でみても、追い炊き機能がついているフルオートタイプの電気温水器に比べると、「給湯機能のみ」というシンプルな電気温水器の方が、故障リスクは下がります。
賃貸マンションや集合住宅では、そのような機種やグレードの電気温水器が採用されやすいため『寿命が長い』と言われる傾向にあります。
また、マンションなどの集合住宅では、屋内のパイプシャフト内に電気給湯器を設置しています。
雨風にさらされず、ゴミやホコリをシャットアウトできるパイプシャフト内に設置されていることも、長持ちする要因のひとつといえるかもしれません。
電気温水器の買い替え時期の目安となる症状
一部で長持ちすると言われる電気温水器ですが、一般的には、使い始めてから10年程度で故障の兆候が現れます。
寿命が近づくと起こるサインには次のような症状があります。
- エラー表示が頻繁に出る
- お湯が出にくくなった
- 朝になってもお湯が沸いていない
- お湯が沸くまでに時間がかかる
- 貯湯タンクから水漏れする
- お湯の温度が安定しない
- お湯に異物が混じっている
電気温水器の不具合や故障が頻繁に起こるようでしたら、買い替えの目安と考えても良いかもしれません。
修理で対応できることもありますが、修理費用が膨らんで、いつの間にか新品を購入した場合とそれほど値段が変わらないこともあります。
さらに貯湯タンクからの水漏れが原因で、漏電などの事故に繋がる恐れもあります。
完全に壊れてしまうと自宅でお湯が使えなくなりますし、交換までに1週間前後の日数を要するというリスクもあります。
新たに給湯器を買い替えるのであれば、電気代が1/3に抑えられる「エコキュート」がおススメです。
当社でも公式LINEにてご相談を受け付けておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。