オール電化|電気温水器のお湯切れ復活法は?お湯の出が悪い原因とお湯が出るのに時間がかかる理由も解説

オール電化の住宅で、よくあるトラブルの1つに「電気温水器のお湯切れ」が挙げられます。

使っている途中でお湯切れを起こし、ぬるいお湯でシャワーを浴びることになれば、寒い冬は風邪を引いてしまいます。

そこで、ここでは

  • 電気温水器のお湯切れ復活法
  • お湯の出が悪い原因
  • お湯が出るのにかかる時間

について詳しく解説していきます。

湯切れに悩んでいる方は、ぜひ読み進めてください。

目次

電気温水器「お湯の出が悪い」一番の原因は湯切れ

電気温水器の「お湯の出が悪い」一番の原因は、貯湯タンク内の湯切れです。

湯切れとは、タンク内のお湯がなくなり、お湯が出なくなる状態を指します。

近年では環境に優しいという理由から、オール電化の住宅が増えており、電気でお湯を作る『電気温水器』を設置する家も珍しくありません。

一般的な電気温水器は、タンクでお湯を温める「貯湯式」です。

貯湯式の電気温水器の特徴は、タンク内に貯まった水を電熱ヒーターの力で沸かし、そのお湯をタンク内にストックしておける仕組みです。

電気給湯器の構造は、大きな電気ポットのようなものをイメージしてください。

出典:Panasonic

タンク内にストックされたお湯を使って、お風呂や台所などへ給湯しているため、いつでもすぐにお湯が使えるメリットがあります。

しかし、お湯の使用量が多くなると貯湯タンクは湯切れを起こし、お湯の出が悪くなったり、急に湯温がぬるくなります。

湯切れしたら、タンク内のお湯がもう一度沸くまで待つしかありません。

オール電化・一人暮らしのタンクで使える湯量

一般的に1人が1日に使用する湯量の目安は次の通りです。

  • お湯張り1回:約180L
  • シャワー1回:約80L(1回8分程度)
  • 炊事や洗面1日当たり:約30L

ライフスタイルによって多少の誤差はあるものの、1人1日当たり290~350L程度のお湯を使用するとされています。

一人暮らしであっても290~350L程度のお湯が必要と言われていますので、最低でも300L以上のお湯が必要になります。

一般的な電気温水器は『約75~85℃』程度に熱したお湯と水を混ぜ、キッチンや浴室、洗面所に快適な温度のお湯を供給する仕組みになっています。

そのため、実際に使えるお湯の目安は、タンク容量のおよそ1.8倍です。

例えば200Lのタンク容量の電気温水器なら、200L×1.8=360Lのお湯が使える計算になります。

一人暮らしであれば足りる量と言えますが、今まで瞬間式の給湯器を使っていた方は、知らず知らずのうちについお湯を出しっぱなしにしがちです。

そのため、200Lのタンク容量ではお湯が足りなくなり、頻繁に湯切れを起こす可能性もあります。

普段からお湯切れに悩んでいる方は、節水するかワンサイズ上のタンクに交換するのをおすすめします。

お湯が出るのにかかる時間

タンク内で湯切れを起こした場合、再びお湯が出るのにかかる時間はメーカーや機種によって異なりますが、約1時間で100L程度のお湯が沸くとされています。

シャワーの場合でしたら50℃くらいの湯温でも使えるため、約30分ほど待てば再びお湯を使用できます。

しかし、入浴の途中で湯切れを起こしたら、改めてお湯が出るとされる1時間から30分も待っているのは現実的には厳しいでしょう。

また、寒い季節に湯切れが続くようであれば、風邪をひく可能性もありますし、ストレスにも繋がります。

どうしても急速にお湯を沸かす「瞬間式」と比べると、水を貯めてから沸かす「貯湯式」の場合は、お湯を沸かすのに時間がかかるという点がデメリットです。

普段の生活で湯切れを頻繁に起こしている方は、再びお湯が出るのにかかる時間を想定してご使用ください。

電気温水器のお湯切れ復活にかかる時間と対処法

電気温水器には『沸き増し可能』と『沸き増し不可』の2つのタイプがあります。

一般的な電気温水器は、比較的電気代が安い深夜から朝方にかけてタンク内のお湯を沸かし、そのお湯を入浴や炊事・洗面などで使います。

途中でお湯が足りなくなったとしても、沸き増し可能タイプの電気温水器だと、昼間にお湯を追加で沸かすことが可能です。

湯切れしたのを自動で感知し、すぐに水を追加して沸き上げる仕組みになっています。

沸き増し可能タイプの電気温水器なら、おおよそ1時間で100L程度のお湯が沸くとされています。

比較的電気代が高い昼間にお湯を沸かすため、その分の電気代は高くなりますが、沸き増しによって湯切れ問題は解消できます。

しかし、沸き増し不可の電気温水器は、深夜電力限定で契約しているため、湯切れしても昼間の時間帯にお湯を沸かすことができません。

そうなると、深夜お湯が沸くまで待つしかありません。

ご自宅に設置された電気温水器がどちらのタイプになるのかは、付属の取扱説明書で確認してください。

電気温水器「お湯の出が悪い」その他の原因

電気温水器のお湯の出が悪い場合、本体自体の故障が原因かもしれません。

そこで、お湯が出ない原因とされる機械の故障について具体的に説明していきます。

逃し弁の故障

電気温水器には、逃し弁という部品がついており、この逃し弁の故障によって、水圧が不安定になるケースが多くみられます。

逃し弁とは、貯湯タンクの圧力が高くなると、安全を守るために圧力を逃がすものです。

こちらは、三菱電機「電気温水器」の取説に掲載された、逃し弁の図解になります。

出典:三菱電機・電気温水器 取扱説明書

逃し弁の故障は水圧に影響するだけでなく、水漏れの原因にもなります。タンクから水漏れすると、お湯の出が悪くなるため注意しましょう。

ただし、減圧弁に不具合があったとしても、素人では修理できません。管理会社かメーカーへお問い合わせください。

減圧弁の動作の故障

電気温水器には減圧弁という部品がついており、この減圧弁の働きによって、貯湯タンクの許容圧力以下に給水圧を減圧しています。

こちらが、丸型電気温水器の減圧弁の図解です。

出典:三菱電機

減圧弁がうまく作動しないことで、お湯の出が悪いというトラブルが起こります。

また、減圧弁には給水圧の減圧以外にも3つの役割があり

  • 配管内のサビや異物の流入を防ぐ
  • 電気温水器の逆流を防止
  • 減圧弁には水抜き栓があり凍結を防ぐ

という大きな役目を担っており、減圧弁の破損によってお湯が出ない・お湯の出が悪いというトラブルが起きている可能性もあります。

しかし、減圧弁の故障は素人では判断できません。管理会社かメーカーに相談しましょう。

いずれにしても、毎日の生活に欠かせないお湯のトラブルを抱えているのは、大きなストレスにもなります。

現在お使いの電気温水器が頻繁に湯切れを起こすようでしたら、ワンサイズ大きな容量に買い替えるか、またはエコキュートへの交換をおすすめします。

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