【寒冷地】エコキュート屋内設置型のメリット何?騒音や室外機の場所どうなる?

電気の力でお湯を作るエコキュート。火を使わずにお湯を沸かせる安全面から導入する方が増えています。

基本エコキュートは屋外に設置する給湯器です。しかし、寒冷地など気温が氷点下になる地域では屋内に設置するケースもあります。

そこでここでは、寒冷地でエコキュートを設置する場合

  • 屋内設置のメリットは何?
  • 騒音や室外機の場所はどうなる?

について詳しく解説していきます。

目次

【寒冷地向け】屋内設置型エコキュートとは

原則としてエコキュートは、屋外に設置する給湯器です。

しかし、北海道などの寒冷地で最低気温が-20℃以下になる地域では、屋内用のエコキュートを設置するのが望ましいとされています。

ただし、屋内設置型であっても-25℃以下になる寒冷地の場合は、エコキュートは使用できませんので、ご注意ください。

屋内設置型エコキュートの場合の室外機の場所

エコキュートは貯湯タンクとヒートポンプユニットの2つに分かれています。

ヒートポンプユニットの形状はエアコンの室外機をイメージすると分かりやすいでしょう。

こちらが三菱電機エコキュートの画像です。

出典:三菱電機

エコキュートを屋外に設置する際は、貯湯タンクと室外機を並行に置くのが一般的です。

しかし、屋内設置型のエコキュートの場合は

  • 貯湯タンクは屋内
  • 室外機(ヒートポンプユニット)は屋外

と2つの機器を分けて設置することになります。

屋内設置型のエコキュートだからといって、貯湯タンクも室外機も屋内に置けるわけではありません。

次の画像は、実際にエコキュートを屋内に設置した例です。

出典:パナライフ グループ

室外機(ヒートポンプユニット)は屋外、貯湯タンクは屋内に設置しています。

次は全国で初めてエコキュートの小型貯湯タンクを採用した賃貸マンションです。

出典:家電watch

玄関脇に貯湯タンクを置き、室外機(ヒートポンプユニット)はベランダに設置しています。

エコキュートを屋内に設置するメリット

電気代のコスト削減

屋内にエコキュートを設置することで、タンクからの損失熱が少なくなります。

特に外と中の温度差が激しい冬場は、室内置きの貯湯タンクの方が断然お湯が冷めにくい状態になるため、沸き上げに使う電気代を大幅にカットできます。

配管凍結の心配がない

北海道などの寒冷地では配管が凍結する恐れがありますが、室内に貯湯タンクを設置することにより、凍結を防止することができるでしょう。

北海道などの寒さが厳しい地域では、エコキュートを屋内に設置するのが一般的です。

暖房費の節約

屋内にエコキュートを設置すると、家全体の熱効率が上がるのもメリットの1つです。

熱効率がアップすれば暖房費の節約にも繋がりますし、近くの洗濯物が乾きやすくなります。

防災面で有利

日本においては、台風などによる豪雨被害が起きています。

しかし、貯湯タンクを屋内に設置することで、台風などの被害にあっても転倒や浸水の心配がありません。

また、落雷によってエコキュートが壊れることもないでしょう。

エコキュートを屋内に設置するデメリット

設置費用が割高

屋内設置型のエコキュートは屋外型に比べ、取り付け費用が20,000円ほど割高になる傾向にあります。

水漏れの心配がある

屋内設置型のエコキュートには、水漏れを知らせる漏水センサーが付いています。

しかし、万が一水漏れした場合には、貯湯タンクの周辺が水浸しになるケースもあるため、屋内に設置する際には床面の防水工事が必要になります。

漏水を防止するためには、日頃のメンテナンスが重要です。

設置スペースの問題

屋内に貯湯タンクを設置するとなると、約0.5帖ほどのスペースが必要です。

さらにタンクの前方はメンテナンスに備え、約0.5帖ほど空けておく必要があるため、実際屋内に貯湯タンクを設置するとなると、約1帖分のスペースを確保しなければなりません。

家の構造や間取りの問題から、設置スペースを作るのは難しいケースもあるでしょう。

設置場所が限定される

屋内設置型のエコキュートは、貯湯タンクは屋内・室外機は屋外と分けて設置します。

2つの機器を繋ぐ配管の距離を考えると、どうしても設置する場所が限定されてしまいます。

床面の補強・排水溝・通気口の設置

エコキュートは貯湯式の給湯器です。お湯を貯めるタンクの重量は空の場合であっても100㌔程度です。このタンクに水が入ると500㌔を越えてしまいます。

やはり、これだけの重量を屋内に設置する場合には、床面の補強工事が必須です。

貯湯タンクを屋内設置する場合には、密閉室ではなく必ず通気口を設ける必要があります。

また、排水溝がない場所に設置する場合には、排水工事が必要になるため注意が必要です。

屋内用エコキュートの室外機の設置場所

屋内用のエコキュートであっても、室外機は屋外に設置します。

エコキュートは室外機(ヒートポンプユニット)を使って効率的にお湯を沸かす仕組みです。

室外機の稼働中は冷媒のCO2漏れによる酸欠、冷風による室内温度の著しい低下などのリスクがあります。

そのため、室外機は必ず屋外に設置してください。

屋内用エコキュートの貯湯タンクの設置場所

エコキュートの貯湯タンクを屋内に設置する場所として

  • 玄関ホール
  • 脱衣所
  • キッチン横
  • シューズクローク

などが一般的です。

こちらの画像は、実際に脱衣所に設置された貯湯タンクです。

出典:タックホーム

貯湯タンク周辺の温度はフワっと温かい程度ですし、湿気などの心配もありません。

マグネットや吸盤のタオル掛けを貯湯タンクに取り付ければ、タオルを乾かすことも可能です。

屋内設置型エコキュートの騒音対策は

貯湯タンク自体は基本的に無音ですので、屋内にあっても音が気になることはありません。

しかし、室外機(ヒートポンプユニット)は稼働中に騒音を感じる方もいるため、隣家とのトラブルに発展したケースもあります。

エコキュートの騒音対策についてはこちらで詳しく解説しています。

屋内設置型エコキュートの注意点

屋内設置型のエコキュートを導入できるのは、設置スペースがあることが条件になります。

約1帖分のスペースがなければ屋内には設置できない可能性もあります。

※近年では住宅事情を考慮したスリムサイズやコンパクトサイズの貯湯タンクが増えつつあります。設置スペースにお悩みの方は、電気店や専門業者に相談しましょう。

約500㌔の貯湯タンクを置く場所は補強工事が必須です。設置する場合は密閉室ではなく、必ず通気口を設ける必要があります。

また、屋内設置型には水漏れを知らせる漏水センサーが付いていますが、万が一に備え水漏れ対策が必須です。  

貯湯タンクを設置した場所と水廻りの距離が遠くなると、お湯が届くまで若干時間がかかります。

屋内設置型のエコキュートをご検討されている方は、メリット・デメリット・注意点を踏まえ、住宅の問題点などを施工業者に相談しましょう。

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