エコキュート業者の点検料金は高い?自分でメンテナンスするやり方8選

エコキュートを長く使うためには定期的なメンテナンスが必要です。

しかし、業者に毎回点検を依頼すると、お金の負担も大きくなってしまいますよね。

簡単なメンテナンスであれば、専門業者でなくても自分で実施することができます。

今回は、自分で出来るメンテナンスや点検事項をご紹介します。

目次

【業者に依頼するなら?】エコキュートの点検・メンテナンス料金

業者に依頼すれば、電気配線の状態確認や細かい部品の清掃など、より専門的な部分までフォローしてもらえるのがメリットです。

業者に点検やメンテナンスを依頼すると、どのくらいの料金になるか気になる方も多いでしょう。

業者にエコキュートの点検を依頼する場合、1〜2万円が相場となります。

メーカー点検費用の目安
三菱9,680円~15,180円
日立5,830円
ダイキン5,000円〜15,000円程度
パナソニック5,000円〜15,000円程度
コロナ5,000円〜15,000円程度
東芝5,000円〜15,000円程度
長府製作所5,000円〜15,000円程度

交換・修理費用の目安は、使用環境や頻度などによって異なるため一概にいくら、とは明言できません。

一般的に購入から7〜8年で圧倒的に多いのが、水漏れだといわれています。

単純にパッキンの劣化や配管の一部が破損して水漏れが起きている場合は、交換費用は1万円からが相場で、比較的安価です。

しかし、タンク自体に問題がある場合は、修理や交換にもっと高額の費用がかかります。

ある程度年数が経っているなら、修理ではなく、買い替えも視野に入れた方がいいでしょう。

少しでも不安を感じたら、無理せず、専門業者を頼るようにしましょう。

【やり方8選】エコキュートを自分でメンテナンスする方法

まずはエコキュートを長く使い続けるためのチェックポイントと推奨される実施頻度を一覧にしてご紹介しましょう。

Noチェック場所チェック内容推奨される頻度やり方
1全体水漏れの有無確認年2~3回程度▶こちらをクリック
2貯湯タンク水抜きと接続部点検年2~3回程度▶こちらをクリック
3貯湯タンク漏電遮断器の動作確認年2~3回程度▶こちらをクリック
4貯湯タンク安全弁の動作確認年2~3回程度▶こちらをクリック
5浴槽まわり浴槽フィルターの掃除週1回程度▶こちらをクリック
6全体配管の掃除毎日〜月1回▶こちらをクリック
7台所・浴槽まわりリモコンの拭き取り随時▶こちらをクリック
8全体凍結防止の確認冬季に随時▶こちらをクリック

自分でメンテナンスするときの注意点

自分でエコキュートをメンテナンスするとき、以下のことに気をつけて行ってください。

注意点リスク
漏電遮断器は濡れた手で操作しない感電
逃し弁点検時は配管に手を触れないやけど
高圧洗浄機等で水洗いしない漏電による火災や感電
タンク内の熱いお湯を直接排水しないやけどや排水管の破損
お手入れや点検時は、漏電遮断器を「切る」にするヒートポンプユニットのファンが回転してけが
お手入れや点検の後は、漏電遮断器と逃し弁のカバーは閉じる雨やゴミが入ると火災や感電の原因
貯湯ユニットの前面カバーやヒートポンプユニットの電源カバーを開けないショートや感電
アース工事を確認する
アース線の取付けは販売店または工事店にお問い合わせください。
感電
(例)三菱エコキュート

【やり方①】水漏れの有無チェック

水漏れの有無は、定期的にチェックすることが推奨されています。

出典:坂口ボイラーサービス

水漏れを長期間放置すると、水漏れの分だけ水道代が高くなるのはもちろんのこと、ユニットの内部の基板に水がかかって電気系統がショートするなど、より大きな故障につながります。

そのため、年2〜3回程度の頻度で、点検を行いましょう。

水漏れの有無を確認する際はまず

・貯湯タンクの周囲が濡れている
・ヒートポンプユニットの周囲が濡れている

などの現象が起きていないか目視で確認します。

目視でみて異常がない場合であっても、もし「貯湯タンクの残湯量の減り方が早くなった」「台所やお風呂のお湯の出が悪くなった」などの症状があれば、水漏れしている可能性があります。

水漏れがないことをしっかり確認するために次の手順で点検しましょう。

  • エコキュートの給水バルブを締める
  • 家の中で水を一切使わないで一定時間まつ
  • この状態で水道メーターを確認する

③ で、水道メーターが回っていなければ、水漏れはないと判断してよいでしょう。水道メーターが回っている場合は、内部で水漏れが発生しているかもしれません。

水漏れの兆候がみられた場合は、専門業者を呼んで相談しましょう。

【やり方②】貯湯タンクの水抜きと接続部の点検

エコキュートの貯湯タンクは、定期的に水抜きすることが推奨されています。

エコキュートの貯湯タンクは、長年利用し続けることでタンクの底に不純物がたまっていきます。

タンク内に汚れが貯まると、汚れが配管を通って出てくるようになり不衛生ですし、タンクの寿命を縮める原因にもなります。

そのため、年2〜3回程度の頻度で、点検を行いましょう。

手順はこちらです

  • 事前に配管内の水(お湯)を全て排水しておきます
  • 配線用のブレーカーを「切」にして、電源を落とします
  • 貯湯タンク中部にある漏電遮断器を「切」にします
  • 浴室や台所の混合水栓のお湯と水を開いて、水になるまで排水します
    (こうすることで、貯湯タンク内の熱湯が全て水に入れ替わります)
  • 貯湯タンクの下部に付いている脚部カバーを取り外します
  • 給水配管に付いている給水元栓を閉めます
  • 貯湯タンク上部の「逃し弁」カバーを開け、中に入っているレバーを手前に引きます
  • 排水栓を開き、約1~2分間、水を出し続けます
  • 排水栓を閉じて、給水配管の止水栓を開けます
  • 排水口から水があふれるようになったら、逃し弁のレバーを元に戻します

【注目!】水抜き時に配管の接続部も点検しよう

貯湯タンクの水抜きをする際に、配管の接続部からの水漏れがないかも、目視で確認しましょう。

浴槽と貯湯タンクを繋ぐ配管の接続部は、シリコンやゴム製のパッキンやシールが使われています。

このパッキンやシールは、経年劣化により劣化がすすみ、配管が水漏れしてしまう原因になります。

早期発見できれば部品の交換のみで済みますが、放置して劣化が進むとエコキュートの他の部分の故障にもつながり、最悪の場合エコキュートそのものを買い替えなくてはいけなくなります。

そのため、貯湯タンクの水抜きをする際に、配管の接続部からの水漏れがないかもチェックするのがおすすめです。

万が一、接続部のパッキンやシールに著しい劣化や水漏れを発見した場合は、すぐに業者に修理を依頼しましょう。

【やり方③】 漏電遮断器の動作確認

漏電遮断器も、定期的な動作確認のチェックが推奨されています。

エコキュートの漏電遮断器は、漏電時に自動的に電力をストップする安全装置です。

エコキュートの漏電遮断器は、一般に、室内の分電盤内もしくは屋外の貯湯タンク中部に設置されています。

そのため、年2〜3回程度の頻度で、きちんと動作するかの点検を行いましょう。

手順はこちらです

  • 貯湯タンク中部にある漏電遮断器のふたを開けます
  • ブレーカーとテストボタンを確認したら、まずテストボタンを押します
  • テストボタンを押すとブレーカーが落ちますので、落ちたことを確認します
  • ブレーカーが正常に落ちたことを確認できたら、ブレーカーを上に戻します
  • 最後に漏電遮断器のふたを閉じます

テストボタンを押して、正常にブレーカーが落ちることを確認できればOKです。

もし、正常にブレーカーが落ちなかった場合は、不具合が発生している可能性があるため、業者に依頼して詳しく点検してもらうようにしましょう。

【やり方④】安全弁(逃し弁)の動作確認

安全弁は、万が一の時にタンクの破損を防ぐためのパーツです。

減圧弁が故障した場合や、機能しなくなった時、この安全弁が働き、エコキュート全体が故障するのを防ぎます。

具体的には、タンク内の圧力を外に逃がすために、水を外に放出します。そのため、別名「逃し弁」とも呼ばれます。

この安全弁(逃し弁)は、エコキュートの最終的な安全性にもかかわるので定期的なチェックが推奨されています。

年2〜3回程度の頻度で、安全弁の点検を行いましょう。安全弁は貯湯タンクの上部に付いています。

購入から10年以上経過した古い貯湯タンクの安全弁については、劣化や損傷による事故のリスクが高いので、基本的に、素人が勝手に触らない方がいいと言われています。

少しでも不安を感じたら、ご自分でやるのではなく専門業者にやってもらうほうが安全です。

ただ、ご自分で作動の点検を行うことが出来ないわけではありませんので、自己責任にはなりますが、下記でご紹介します。

実際の作業手順は、こちらです

  • エコキュートの電源を落とします
  • 排水弁をあけて排水がないことをを確認します
  • 貯湯タンク上部についている安全弁のふたを開けます
  • 安全弁のレバーを上に上げます
  • 安全弁のレバーを上げたときに排水弁からお湯が排水されるのを確認します
  • お湯がきちんと排水されるのを確認したら安全弁のレバーを下に下げます
  • 貯湯タンク上部についている安全弁のふたを閉めて終了です

【やり方⑤】浴槽フィルターの掃除方法と必要頻度

浴槽の循環アダプターのフィルターが詰まると、お湯の供給に不具合が生じます。

浴槽フィルターは、週1回程度の頻度を目安に、定期的にお掃除するのがおすすめです。

事前に準備するもの

・お風呂用、中性洗剤
・歯ブラシ(使い終わったもの・小ブラシなど)

  • フィルターを外します
  • 外したフィルターを歯ブラシで洗います
  • 頑固な汚れの場合は浴槽用中性洗剤を使って磨きながら洗います
  • フィルターをすすいで、汚れや洗剤を流します
  • フィルターを外した循環口もブラシと洗剤で丁寧に洗います
  • 綺麗になったフィルターを浴槽に戻します

こちらはパナソニック公式動画で紹介されているフィルター掃除の手順です。ぜひ参考にしてみてください。

【やり方⑥】配管の掃除方法と必要頻度

エコキュートとお風呂を繋ぐ配管も、長年の利用で湯垢などの汚れがたまっていきます。

そのため、定期的なお掃除を行いましょう。

配管のお掃除方法は2つあります。

1つ目は、自動洗浄機能を使って、自動洗浄する方法です。

エコキュートには、配管の自動洗浄機能が付いていることがあります。この場合は、毎日、自動で洗浄するのがおすすめです。

配管の自動洗浄機能の具体的な使い方は機種によって異なりますが、一般に入浴後に浴槽のアダプターよりも高い位置にお湯を残しておけば、残り湯を使って自動で洗浄してくれるケースが多いです。

ぜひ、お手元の取扱説明書も合わせて確認してください。

2つ目は、洗浄剤や重曹をつかって配管を手動で洗浄する方法です。

洗浄剤をつかったお掃除は、メーカーによって推奨頻度が異なりますが月1回程度の頻度で行うのがおすすめです。

普段は、自動洗浄機能をつかっている場合も、1〜2ヶ月に1回の頻度で行いましょう。

自動洗浄機能は残り湯で洗浄しますが、残り湯でも落とせない汚れはどうしても残ります。その汚れを落とすためには、やはり専用の洗浄剤を使う必要があります。

ただ、残り湯でも落とせない汚れは主に人間の皮脂油なので、洗浄剤の代わりに重曹ひとにぎりを入れて洗浄してもOKです。

​​洗浄剤を使ったの掃除の手順は、こちらです

  • 浴槽に水を貯める
  • ジャバを投入する
  • 浴槽リモコンのメニューで「洗浄運転」を選択
  • 洗浄が停止するまで待つ(約20分程度)
  • 洗浄が終わったら排水する
  • お風呂の栓を閉じて水を貯める(温度設定を「水」にして【ふろ自動】ボタン押す)
  • 洗浄時と同じ容量ですすぎ運転を行う
  • 水を抜いてお風呂掃除をする

【やり方⑦】リモコンの掃除と必要頻度

リモコンも、ほぼ毎日触るものですので、画面に汚れがつきやすいです。画面が見えなくては操作が出来なくなります。

そのため、リモコンのメンテナンスも、気づいた時に随時行っておくと良いでしょう。

お掃除の手順は

・乾いた布で、から拭きする
・しっかり水を絞った布でサッと拭く

などで大丈夫です。

なお、リモコンのお掃除にアルコールやシンナーは使わないようにしましょう。リモコン変色や変形、最悪の場合故障に繋がります。

【やり方⑧】凍結防止の確認と必要頻度

冬季は配管が凍結してお湯が出ない、というご相談が非常に多いです。

そのため、冬季は随時、凍結していないかのチェックと凍結防止の対策を行いましょう。

凍結防止の対策として

・配管カバーや凍結防止ヒーターの使用
・浴槽に前日の残り湯を貯めておく

などを行います。

もし配管が凍結していた場合、配管に直接熱湯をかけることはNGです。急な温度変化で配管が変形する等の故障の原因になります。

配管にタオルなどを敷いて、ぬるま湯を少しずつかけて解凍していきましょう。

もし時間がない場合は、業者を呼んで対応してもらいましょう。

特に霜がおりるくらい寒い日は、配管が凍結している危険がありますので、注意深く配管を確認するのがおすすめです。

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