エコキュートの給湯温度おすすめ設定は50〜60度!45度以下は危険?40度は故障のリスクも!タンク内沸きあげ温度設定で電気代節約
エコキュートを設置したものの
「どのような温度に設定すればいいの?」
と困っている方もいるのではないでしょうか。
エコキュートは電気代が節約できる給湯機ですが、上手く温度を設定しないと節約することができません。
ここでは、エコキュートの温度の設定でお困りの方にむけて
・エコキュートのおすすめの給湯温度
・エコキュートのおすすめの沸きあげ温度
について解説します。
エコキュートの給湯温度おすすめ設定は50度〜60度!
エコキュートの給湯温度のおすすめ設定は50度〜60度です。
電気代の節約や省エネ効果が最も期待できるのは50度と言われています。
エコキュートは、お湯をその場で沸かす瞬間式の給湯機ではなく、貯湯タンクユニットに貯めておいたお湯が配管を通して給湯する仕組みになっています。
貯湯タンクユニットからお湯が実際に出てくる蛇口までは距離があるため、実際に給湯される(蛇口から出てくる)お湯の温度は、エコキュートの給湯温度の設定から3℃くらい温度が下がるといわれています。
そのため、仮に50度にエコキュートの給湯温度を設定していると、47度くらいのお湯が供給されるようになります。
47度のお湯の温度ではちょっと熱いように感じるかもしれませんが
- キッチンのお湯の温度は蛇口側の混合栓で調節する
- 浴室のお風呂のお湯はり温度は別で適温(40度前後)に設定しておく
などで対応すれば問題ありません。
お湯の温度を水道水を混ぜて下げるのであれば、シャワー水圧を維持することもできるため、電気代の低減以外のメリットもあります。
エコキュートの給湯温度45度以下は雑菌が繁殖しやすい
実は、温泉など入浴施設で問題になるレジオネラ菌は、20度〜45度の温度帯で繁殖しやすいと言われています。
給湯温度を45度に設定していると、配管内の温度が雑菌が繁殖しやすくなる温度で保たれることになり、あまり清潔とはいえません。
定期的に配管洗浄をすることも必要ですが、設定温度を上げておくだけでも、かなり防止効果が期待できます。
そのため、清潔なお湯の供給を保つためにも、給湯温度は20度〜45度を外しておくことがおすすめです。
推奨されるおすすめ温度は、すでにお伝えしたとおり、50度〜60度です。
エコキュート給湯温度40度以下は混合栓の故障リスクが上がる
エコキュートの給湯温度が40度以下の場合は、サーモスタット混合栓が故障しやすくなると言われています。
サーモスタット混合栓は、自動温度調節機能が付いた水栓です。おもに風呂場の蛇口やシャワー、浴室の洗面台などに設置されています。
サーモスタット混合栓は、お湯と水の温度差を利用してバネを伸縮させながら、温度を調整していきます。
ポイントは、お湯と水の間の温度差が大きい方が、バネの伸縮がスムーズに働く、という点です。
しかし、混ぜるお湯と水の間の温度差が極端に小さいと、このバネが機能しにくく、かえって壊れやすくなってしまうのです。
そのため、給湯温度はできるだけ高めにして、お湯と水の温度差を大きくしておくほうが良いです。
実際、サーモスタット混合栓の説明書には「(給湯器は)50度~60度での使用を推奨する」と記載されていることが多いです。
混合栓の故障リスクを減らすためにも、エコキュート給湯温度の設定を40度以下にするのは避けましょう。
エコキュートのタンク内の沸きあげ温度は65度がおすすめ!
エコキュートの電気代を節約するためには、エコキュートのタンク内の沸き上げ温度を適切に設定しておくことが大切です。
配管内の雑菌の繁殖をおさえ、混合栓の故障リスクをへらすためにも、沸きあげ温度は60度以上にしておきましょう。
とはいえ、90度を超えるような高温の沸きあげは電気代の無駄になってしまいます。
そこで、おすすめのタンク内の沸きあげ温度は65度〜80度です。
近年のエコキュートは、沸きあげ時の節約モードの技術が進んでおり、「おまかせ」の自動沸きあげ機能が充実しています。
パナソニック
パナソニックのエコキュートの「節約モード」は、沸き上げ温度が約65度~80度で「おまかせ節約」です。沸き上げるお湯の量を、家庭ごとのお湯を使う量に合わせて調整します。
日立
日立のエコキュートの「節約モード」は、沸き上げ温度が約65℃~90℃で「おまかせ節約」です。過去の7日間に使った平均のお湯の量に応じて、少なくお湯の余りがなるように沸き上げます。
三菱
三菱のエコキュートの「節約モード」は、沸き上げ温度が約65℃~85℃で「おまかせ」です。過去2週間に使ったお湯の量を自動的に学習して、自動で判断して無駄がないように最も適したお湯の量を沸き上げます。
その他メーカー
その他のメーカーのエコキュートの「節約モード」としては、次のようになっています。
- ダイキンのエコキュートは「おまかせモード」
- コロナのエコキュートは「おまかせ省エネ」
- 東芝のエコキュートは「おまかせ」
- タカラスタンダードのエコキュートは「おまかせ-節約」
- 長州産業のエコキュートは「おまかせ-少なめ」
- ハウステックのエコキュートは「おまかせ節約」
※それぞれのエコキュートのメーカーの「節約モード」については、取扱説明書をチェックしてください。
もし、ご自身で沸きあげ温度を設定できる機種の場合は、夏のシーズンは65度に設定しておくのもおすすめです。
夏のシーズンは水道水そのものの温度が高くなります。貯湯タンクユニットの中のお湯が高いと、温度を下げるために多くの水が使われ水道代も無駄になってしまいます。
そのため、タンク内の沸き上げ温度を65度くらいにしておくことによって水道代の無駄を防止することができます。
なお、エコキュートの沸き上げ湯量を「少なめ」に設定しておくことによって、電気代がさらに節約できるようになります。