電気温水器の減圧弁とは?代表的な故障症状や交換費用を賢く節約する方法
減圧弁が故障すると、どうなる?
減圧弁の交換費用はいくらくらい?
交換費用を抑える方法はある?
そんな疑問に答える記事です。
減圧弁は、水道水の水圧を減圧してタンクに送る部品です。
減圧弁が故障すると、お湯が使えない、安全弁(逃し弁)から水漏れする等、様々な症状が起きます。
この記事では、減圧弁のトラブル時に、事前に確認しておきたいポイントを具体的に解説します。
不要な出費やトラブルを避けて、落ち着いて対処するためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
- 電気温水器の減圧弁の仕組み
- 電気温水器の減圧弁が故障すると起きる症状
- 電気温水器の減圧弁の交換費用の目安
- 電気温水器の交換費用を賢く節約する方法
電気温水器の減圧弁の仕組み
電気温水器の減圧弁は、水道水の水圧を減圧する部品です。
減圧弁は、通常はタンクの給水元栓の近く(タンクの下部から中腹あたり)に設置されています。
減圧弁は、給水時にタンクに入っていく水道水の水圧を減圧して、タンクに負荷がかからないようにしています。
一般に水道水の水圧は、最大0.74Mpa(※Mpaは圧力の単位)ほどの圧力があります。
また、各家庭によって水道管の水の圧力は全く違っています。
もしも水道水の圧力が強すぎてしまうと、貯湯タンクが耐えられず、壊れてしまうことがあります。
そのため、減圧弁で水道水の水圧を0.1Mpa 以下にして、貯湯タンクにためています。
電気温水器の減圧弁と安全弁(逃し弁)との関係
電気温水器の安全弁(逃し弁)は、減圧弁とは異なる弁です。
安全弁(逃し弁)は、電気温水器のタンクの破損を防ぐため、膨張水やタンクの内圧を外に逃がす弁です。
減圧弁が故障して、減圧されないまま水道水がタンク内に給水されると、タンクに負荷がかかります。
そのため、タンクにかかった圧力を逃がそうとして安全弁が開き、安全弁から水が漏れることがあります。
この場合、安全弁の故障と思われがちですが、正常な動作です。
電気温水器の減圧弁が故障すると起きる症状
減圧弁が故障すると、お湯が使えない、安全弁(逃し弁)から水漏れする等、様々な症状が起きます。
主なパターンは次の2つです。
タンクへの給水が滞るパターンの症状
まず1つ目は、貯湯タンクへの給水が滞って不具合が起きるパターンです。
減圧弁が動かない、動きが悪いなどの不具合があると、減圧弁の先にあるタンクへの給水が滞ります。
この場合、たとえば、次のような症状が起きることがあります。
- お湯が出ない
- お湯の出が悪い
- お湯はり機能が途中でとまる
- 追い焚き機能が途中で止まる 等
タンクへの給水が滞ると、お湯が出なくなったり、お湯の出が悪くなり、お風呂のお湯はり機能等も機能しなくなることがあります。
家全体でお湯が使えない、または、お湯が使いづらくなるため、早めの点検が必要です。
また、減圧弁は正常だったとしても、給水フィルター(ストレーナー)が詰まっていると、タンクへの給水が滞るため、同様の症状が出ることがあります。
給水フィルターの詰まりが原因だった場合は、フィルターを掃除することで症状が改善することがあります。
給水フィルターの場所や確認方法は、後の章で説明しています。
貯湯タンクに異常圧(負荷)がかかるパターンの症状
減圧弁が故障して、水道水が減圧弁で減圧されないままタンクへ流れ込む、というパターンもあります。
水道水が減圧弁で減圧されないままタンクへ流れ込むと、タンクに異常圧(負荷)がかかります。
その結果、たとえば、次のような症状が起きます。
- 安全弁(逃し弁)から水漏れが起きる
- タンクが圧に耐えかねて破損する 等
安全弁とは、逃し弁とも呼ばれ、熱湯の膨張水やタンクの内圧を外に逃がす弁です。
逃し弁はタンク上部に設置されています。
水は、熱を加えると温度が上昇し体積が膨張するため、安全弁で膨張水や圧力を外に逃がして、タンクを破損から守っています。
減圧弁が故障して、減圧されないまま水道水がタンク内に給水されると、タンクに負荷がかかります。
すると、タンク上部の安全弁(逃し弁)が開き、逃し弁から水が漏れることがあります。
安全弁でも耐えられないくらいの圧力がかかると、最悪の場合、タンクが破損します。
逃し弁の水漏れに関しては、こちらの記事でも詳しく説明しています。
電気温水器の減圧弁の交換費用の目安
減圧弁の交換費用の相場は、出張費・工事費なども含めて一般に2万円〜3万円程度です。
部品代が10,000円弱(メーカー純正品)、作業料が10,000円~15,000円、出張料をプラスして30,000円程度になるでしょう。
電気温水器の保証期間内の場合は、無料で点検・交換が可能です。
まずは、お使いの電気温水器が保証期間内かどうかを事前に確認してみましょう。
修理は、販売店やメーカー窓口に依頼すれば担当者が出張修理や点検に来てくれます。
故障内容によっては上記の目安金額を大幅に超える見積もり額となる場合があります。
保証期間なら無料になる
電気温水器が故障しても、保証期間内であれば無償で修理対応してもらえます。
まずはお手元の保証書で、保証期間内であるかどうかを確認しましょう。
電気温水器の減圧弁の保証期間は、三菱の場合、2年間となっています。
例]三菱電気温水器
保証期間 | 保証部位 |
---|---|
2年間 | 本体(逃し弁、減圧弁)、パッキン、リモコン、リモコンケーブル |
3年間 | ヒーター |
5年間 | タンク不良による水漏れ |
※延長保証の制度を利用している場合は、保証期間はもっと長くなります。
保証期間を過ぎている場合には、有料修理となります。
電気温水器の交換費用を賢く節約する方法
【自分で対応】減圧弁とフィルターの位置を確認・チェックする
減圧弁は、通常はタンクの給水元栓の近く(タンクの下部から中腹あたり)に設置されています。
また、前述したように、タンクへの給水が滞ると、お湯が出ない、又は出にくいなどの症状が出ます。
タンクへの給水が滞るパターンには、減圧弁の不具合のほかにも、給水フィルターの詰まりが原因のことがあります。
このフィルターに異物やゴミが詰まっていると、水圧が必要以上に弱まり、水の流れが悪くなります。
この場合は、給水フィルターをお掃除することで、症状が改善します。
通常、電気温水器の給水フィルターは、給水元栓の近くか減圧弁近くについています。
ナショナルの電気温水器の場合は、以下のように減圧弁の近くにあります。
定期点検などのタイミングで、定期的にフィルターをお掃除しましょう。
もし、ご自分でお掃除する場合は、お手元の取扱説明書でお掃除方法を確認してみましょう。
例として、タカラスタンダードの電気温水器のフィルター掃除方法はこちらです。
- 温水器専用の止水栓を閉じます。
- 本体の電源スイッチ(漏電遮断器)のレバーを「OFF」(切)にします。
- 安全弁(逃し弁)のレバーを上げ(逃し弁開)、通水部内の圧力を抜きます。
- 温水器本体内の減圧弁のフィルター部(図3)を手で回し、引き抜きます。
- 図4のように、ブラシ等でフィルター部に付着したゴミを取り除きます。
- フィルターを減圧弁に確実に取り付け、水漏れのないことを確認してください。
ストレーナー(フィルター)の詰まりを改善したにも関わらず、症状が改善しない場合は、減圧弁が故障しているかもしれません。
減圧弁が故障した場合、減圧弁の交換が必要です。
【業者に依頼】メーカーだけでなく地元業者から見積をとる
交換費用の値段の内訳は、部品代は純正品が1万円前後で、そこに出張費や修理技術料などが加算されます。
メーカーに修理依頼するときに注意したいのが、出張費などの取扱いです。
メーカーに修理依頼すると、メーカーが担当者を現場に派遣することになります。
万が一、現場で状況を確認した結果、部品交換などの修理をしない(修理不要)となった場合でも、出張費がかかります。
こちらはエコキュートの場合の目安ですが、参考にして下さい。
例)出張点検費用(公式サイトの概算料金目安)
三菱 | ・取扱説明・点検調整(部品交換を伴わない作業):9,680円~15,180円 ・見積診断:6,490円~9,680円 |
ダイキン | ・出張点検のみ:14,500円〜19,000円 |
メーカーの修理費用が高いと感じる場合には、給湯器の専門業者への依頼も検討してみましょう。
給湯器の専門業者は、メーカーに比べると良心的な料金体系になっていることが多いです。
とくに、近隣のお住まいの地域で活動している給湯器の専門業者なら
- 出張費が無料になる
- 見積もり費用がかからない
といった料金体系で対応してくれる業者もあるため、ムダな出費を抑えれらることがあります。
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