ダイキンエコキュートの沸き上げ時間設定を解説｜深夜・昼間・一時休止の方法も

沸き上げの時間を変更して深夜のみ沸かしたいが、どんな設定をすれば良いか分からない…

太陽光で昼間にエコキュートを稼働させたいが、時間変更の方法が分からない…

タンクの残湯量が空に近い状態から満タンに沸き上げする場合、どれぐらいの時間がかかりますか？

このような疑問に答える記事です。

生活習慣が変わり、エコキュートの沸き上げ時間を変えたいと思うこともあるでしょう。

この記事では、ダイキン製のエコキュートの沸き上げ時間の設定方法について、具体的に解説します。

不要な出費やトラブルを避けて、スムーズに対処するためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。

沸き上げと沸き増しの違い

まず、「沸き上げ」と「沸き増し」の違いについて説明します。

「沸き上げ」とは、主に深夜時間帯に、自動でヒートポンプユニットがお湯を沸かすこと。

「沸き増し」とは、主に昼間時間帯に、手動でヒートポンプユニットでお湯を沸かすこと。

つまり、沸き上げは何をせずとも、エコキュートがお湯を毎日自動でつくってくれます。

それに対し、沸き増しは来客など急にお湯が必要になったときに使う機能となっています。

沸き上げに必要な時間

エコキュートは、80℃ほどのお湯を1時間に約50～60Lつくることができ、2時間で浴槽にお湯を張ることが可能です。

エコキュートは高温の熱湯と低温の水道水を混ぜることで適温に調整するため、実際に使える湯量は100L近くとなります。

また、タンク容量を370リットルとした場合、80度のお湯を満タンに沸かすのにかかる時間は、夏季では約6時間、約7.5時間です。

（沸き上げ時間は季節によっても異なってくるので注意が必要です。）

沸き上げ時間設定の変更方法

エコキュートの沸き上げ時間設定の変更方法は３つ

エコキュートの沸き上げ時間設定の変更方法は基本的に３つあります。

• 電力制度設定
• ピークカット設定
• 昼間シフト設定

電力制度設定

１つ目は電力制度の設定による、沸き上げ時間の変更です。

電力会社と契約しているプランにそって湯を沸かすように設定します。

例えば、契約している深夜電力の時間帯が夜22時から翌朝8時までだとすれば、その時間に湯を沸かすよう設定できます。

ピークカット設定

２つ目はピークカット設定による、沸き上げ時間の制限です。

ピークカットの設定とは、設定した時間帯での沸き上げ運転を制限する設定です。

エコキュートは基本電気料金の安い深夜に自動で沸き上げを行いますが、タンクの湯量が少なくなると昼間でもお湯を沸かします。

しかし、ピークカット設定をしていると、設定した時間帯では沸き上げを避けるようになります。

ピークカット設定をしておけば、電気代を抑えることもできます。

昼間シフト設定

3つ目は太陽光発電を利用した、昼間シフト設定です。

（昼間シフト設定は太陽光発電システムを設置していることが前提の設定です。）

昼間シフト設定で開始時刻を10時としておけば、設定した時間から沸き上げを行います。

昼間は太陽光発電の電力で湯を沸かすため、夜の沸き上げで使用する電力を減らせます。

太陽光発電は自家発電であるため、電気代がかからないメリットがあります。

（ただし、天候が悪いときは十分な電力を確保できないこともあります。翌日の天気を確認してから、設定を行うようにしましょう。）

深夜のみ沸き上げたいときの設定方法の手順

電気料金の高い昼間の使用を避け、夜間の安い電力を使ってお湯を沸かしたい。

そんな方は、ダイキン製エコキュートでは次の手順で設定を確認しましょう。

• 最初に、電力制度設定（電力契約を選ぶ）で夜間時間を指定する
• 次に「沸き上げ休止」か「ピークカット設定」で昼間沸き上げを停止する

こんな人におすすめ！

• 夜間電力が割安な「時間帯別料金プラン」利用中の方
• 日中の沸き上げを避けて、電気代を可能な限り抑えたい方

次で詳しく説明します

電力制度設定（電力契約を選ぶ）

まずは、「電力制度設定」（電力契約を選ぶ）で沸き上げしたい夜間時間帯を適切に指定しましょう。

電力契約設定のメリットは、土日や夏季、冬季などの季節に合わせて沸き上げ時刻を細かく設定できることです。

電力会社によっては、季節ごとに昼間の割高な時間帯が異なる料金プランもあります。

そのため、電力会社によっては電力契約設定にしないとランニングコストが高くなってしまうことがあるので注意しましょう。

設定手順は次のとおりです

①リモコンの「メニュー」を押す
②「初期設定」を押す
③「電力契約設定」を押す
④「電力プラン設定」を押す
⑤ 契約している電力会社の電力プランを選択する

なお、エコキュートに電力会社や契約プランが登録されていない場合もあります。

登録されていない場合は、マニュアル設定で沸き上げ時刻を調整しましょう。

手順は以下のとおりです。

①リモコンの「メニュー」を押す
②「初期設定」を選択する
③「電力契約設定」を選択する
④「マニュアル設定」を選択する
⑤「かんたん設定」「ほんかく設定」のどちらかを選択する

マニュアルで設定する「かんたん設定」と「ほんかく設定」の違いはこのようになっています。

ピークカット設定をする

次に、ピークカット設定で、沸き上げを避けたい昼間の時間帯を指定します。

ピークカット設定をする目的は、夜間の沸き上げだけでは湯量不足になると機械が判断した場合であっても、昼間の時間帯の沸き上げを制限させることです。

（夜間のみでは沸き上げ量が足りないと機械が判断した場合、機械は昼間も沸き上げ運転を行うことがあります。）

ピークカットの設定手順は次のとおりです

①リモコンの「メニュー」を押す
②「ピークカット設定」を押す
③「入」で開始時刻を設定する
④「切」で終了時刻を設定する

例えば、「入」で開始時刻を13時、「切」で終了時刻を16時とした場合、13時〜16時の時間は沸き上げを避けるようになります。

ただし、ピークカット設定には注意点があります。

ピークカット設定は、沸き上げを制限する機能であって、完全に停止させる機能ではありません。

そのため、もしもタンクが完全に湯切れを起こす恐れがあると機械が検知した場合、ピークカット設定中でも機械は沸き上げ運転を行うことがあります。

完全に湯切れしても構わないから、昼間の沸き上げを絶対に避けたい、という場合には不向きです。

そんなときは次に説明する「沸き上げ一時休止」を利用しましょう。

沸き上げ一時休止のON/OFFで管理する

完全に湯切れを起こしても構わないから昼間の沸き上げを絶対に避けたい（止めたい）、という場合には「沸き上げ一時休止」のON/OFFで管理するしかありません。

通常、台所リモコンには「沸き上げ一時休止ボタン」があり、浴室リモコンはメニュー内で「沸き上げ一時休止」を選べるようになっています。

ダイキン製エコキュートの場合、この「沸き上げ一時休止」は当日だけの設定であり、繰り返し設定はありません。

夜間時間帯になると自動で解除されるのが特徴です。

もし、翌日も設定したいと思ったら、翌日（または翌朝）に手動でボタンを押して再度設定が必要です。

なお、お湯がたりなくなった場合は、沸き上げ一時休止を解除し、「沸き増し」をする必要があります。

昼間に沸かしたいときの設定（太陽光発電あり）

太陽光発電を設置していて、昼間に発電した電力でお湯を沸かしたい。

そんな方は、ダイキン製エコキュートでは次の手順で昼間シフト設定を行いましょう。

こんな人におすすめ！

・昼間の太陽光発電で余剰電力が出ている方
・昼間に沸き上げることで、電力会社への売電よりも自家消費を優先したい方

次で詳しく説明します。

昼間シフト設定

次に、昼間シフト設定で、昼間の沸き上げたい時間帯を指定します。

設定手順は次のとおりです

①リモコンの「メニュー」を押す
②「昼間シフト設定」を押す
③「1日」「毎日」のどちらかを選択する
④ 開始時刻を設定する

例えば、昼間シフト設定で開始時刻を10時としておけば、設定した時間から沸き上げを行いお湯が満タンになるように沸かします。

ただし、昼間シフト設定には注意点があります

昼間シフト設定は、夜間の沸き上げ量の一部を昼間にシフトさせる機能であって、夜間の沸き上げを完全に停止させる機能ではありません。

そのため、深夜の沸き上げを完全に止めて昼間だけ沸き上げしたいと思っても、仕組み上、それは出来ません。

湯切れしても構わないから昼間の沸き上げを絶対に避けたい、という場合には、別の方法を検討しましょう。

昼間にわかす設定について、詳しい情報はこちらの記事に書いています。

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