【川本ポンプ】エラーコードE22「MC故障」の原因と対処法|フロートスイッチ・配線ミスの確認ポイント

「ポンプが動かない」

「エラーE22が表示されている」

そんなトラブルが発生しているなら、川本ポンプの「エラーコードE22=MC故障」による停止状態です。

このエラーは、フロートスイッチの不具合や接続ミスによって、ポンプの誤動作や保護装置の作動が起きたときに表示されます。

放置すると、ポンプの誤作動や空運転による故障、誤検知による停止が繰り返され、設備全体に悪影響を及ぼすおそれがあります。

本記事では、川本ポンプの公式情報に基づき、「エラーコードE22」の主な原因と正しい対処法を解説します。

「復旧してもまた止まる」といったトラブルを繰り返さないためにも、ぜひ最後までチェックしてみてください。

目次

エラーコードE22「MC故障」とは

川本ポンプに表示されるエラーコード「E22」は、MC(マグネットコンダクター)故障を意味する異常信号です。

MCとは、電気回路の開閉を制御する装置で、ポンプの起動・停止を制御する重要な部品です。

この「E22」エラーが表示されるのは、以下の制御盤を搭載したモデルが対象です:

  • ECD3-P、ECDW3-P、ECDD3-P
  • ECD2-P、ECDW-P、ECDD-P

これらの制御盤では、MC故障とは次のような状態を指します。

制御盤から「運転信号」が出ているのにポンプが停止している、または「停止信号」が出ているのにポンプが運転しているときに、MC故障として検知・発報されます。(出典:川本ポンプ故障表示

つまり、制御盤の信号とポンプの動作にズレがある状態です。

この異常は、フロートスイッチの不具合や信号配線のトラブルが原因で起こることがあります。

原因①フロートスイッチの不具合による保護スイッチ作動

エラーコード「E22」が表示される主な原因のひとつが、フロートスイッチの不具合です。

フロートスイッチは、水位を検知してポンプの「起動・停止」を制御する役割を担っており、異常な水位検知がMC(マグネットコンダクター)への誤信号につながる場合があります。

たとえば、フロートの物理的な固着や脱落により、水位の変化に対する正確な反応ができなくなると、ポンプが不適切に停止または起動し続けることがあります。

その結果、ポンプ保護のためにE22(MC故障)としてエラーを発報するのです。

【図解でわかる】フロートスイッチに起因する4つのトラブルパターン

① 起動フロートが「ON状態で固着」し、停止フロートでON/OFFを制御

満水状態が解除されず、誤作動の原因に

起動フロートが常時ONとなると、制御盤は「水が十分にある」と判断し続けてしまいます。

結果、ポンプは本来停止すべきタイミングで動き続けることがあり、誤作動や誤信号を招きます。

② 停止フロートが「ON状態で固着」し、渇水状態でも運転し続ける

モーター焼損のリスク

水が不足しているにもかかわらず停止フロートがOFF信号を出せないため、ポンプが乾運転状態に。

空運転が続くことで、モーターの過熱・焼損につながる恐れがあります。

③ フロートスイッチが脱落している

常時OFFまたは常時ON状態になり、誤動作を起こす

スイッチ自体がタンク内で落下していると、水位とは無関係にONまたはOFFが継続されます。

ポンプが適切なタイミングで動作しなくなり、制御信号との齟齬によりMC故障が発生します。

④ 停止フロートがポンプに乗る・壁に挟まる

フロートが動かず、誤検知が起こる

タンク内の障害物にフロートが引っかかると、動作が制限されて本来の水位を正確に検知できなくなります。

これもポンプの誤動作や長時間の連続運転を引き起こし、「E22」エラーに直結する場合があります。

原因②接続作業のミスによるエラー

エラーコードE22(MC故障)が表示される原因のひとつが、配線ミスによるものです。

川本ポンプの制御盤(ECDシリーズ)では、フロートスイッチの接続状態に問題があると、制御信号の整合性が取れず、MC故障としてエラー表示が出ることがあります。

とくに、施工現場での配線の接続忘れや誤接続は、見落とされやすく、初期トラブルとして頻発する要因です。

ありがちな4つの配線ミスパターン

① 停止フロートと起動フロートが逆(ECD3-Pの場合)

→ 起動と停止の信号が入れ替わり、ポンプの動作が不規則になります。結果として、制御盤が異常と判断し、E22エラーを発報します。

② MC(マグネットコンタクタ)の結線ミス

→ 制御盤からMCへの配線が間違っていると、運転信号が正常に伝達されず、MCが作動しない、または常時ON状態になるなどの不具合が生じ、E22が表示されます。

③ CT(電流センサ)に線が通っていない

→ CTコアの内部にポンプの電源線が通されていないと、電流を検知できず、制御盤がポンプ動作を把握できなくなります。その結果、MC故障と誤判定される場合があります。

④ MCのコネクタが逆に接続されている

→ MCのコネクタを誤って逆向きに接続すると、制御信号が正しく認識されず、ポンプが起動または停止しない状態となり、E22が出力されます。

制御基板が故障している可能性は?

フロートスイッチの異常や配線ミスが見当たらない場合は、制御基板そのものの故障も疑われます。

MC(マグネットコンタクタ)が正常に動作していても、基板側で誤信号を出していれば「E22」などのエラーが表示されることがあります。

基板異常の点検方法(公式手順の概要)

制御基板の故障を見分ける際は、以下のような確認方法が一般的です。

  • テスターで電圧や導通を測定し、異常電流や通電不良がないか確認する
  • 別チャネルに同じ出力を接続して動作比較する(他系統が正常なら基板不良の可能性が高い)
  • エラーが表示されたままMCが動作しない、または常時ON状態になるかどうか確認する

ただし、これらの点検には制御機器の知識と絶縁対策が不可欠です。

無理に触ると、さらなる破損や感電のおそれもあるため、専門の業者に相談されることをおすすめします。

【注意】誤った復旧でさらなる故障リスクも

「とりあえず一度ブレーカーを上げ直してみる」という対応は、ポンプや制御盤の故障を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。

状態を確認せず再起動するリスク

  • 漏電や基板焼損のリスクがあるまま電源を投入すると、火災や感電の原因になることがあります
  • 焦げたような異臭や発煙、異常音がある場合は、即時電源を切る必要があります
  • 「エラーコードを確認せず電源OFF→ON」では、原因の特定が難しくなり、復旧が遅れることもあります

正しい対応手順

エラーが発生したら、まずは表示されているコードをメモし、再起動せずに電源をOFFにしてください。そのうえで、専門業者に点検を依頼するのが、もっとも安全で早い対応策です。

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当社は、地元で40年以上にわたり給湯設備の修理・保守を専門に対応してきた業者です。

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