川本ポンプのモーターが回らない7つの原因と症状例|修理はどこに頼めばいい?

「川本ポンプのモーターが突然動かなくなった…」

「揚水しないけど、どこが悪いのか分からない」

「リセットボタンを押しても動かない」

本記事は、そんな状況に直面したときに役立つ記事です。

川本ポンプ(家庭用・業務用共に)のモーターが回らないとき、多くの場合、原因の切り分けを行うことで、トラブルの特定と対応が可能です。

実は、電源が来ていないだけの単純なトラブルから、フロートスイッチや電装基板の異常まで、原因はさまざま。

この記事では、公式マニュアルや現場での経験をもとに、よくある原因と対処法をわかりやすく解説します。

トラブルが起きた際、自力でチェックできること業者に任せるべきことを明確にして対応しましょう。

目次

モーターが回らない状態とは

ポンプの「モーターが回らない」とは、ポンプが動作せず、水をくみ上げない状態を指します。

この現象は、川本ポンプに限らず他のメーカーのモーター機器で起こるもので、制御ユニット、センサー、電源系統など、さまざまな要因が関係しています。

放置していると、設備停止による営業支障や、焼損などの2次トラブルにつながるおそれがあります。

したがって、単なる電源トラブルなのか、それともモーター・制御部の異常なのかを見極めることが、早期復旧への近道です。

モーターが回らない7つの原因と症状例

現場でよくある代表的な7つの原因例としては次のようなものがあります。

No原因概要
1電源トラブルコンセント未接続/ブレーカーOFF/停電
2コネクター不良接続ミス、コネクタ外れ、断線
3水温上昇保護高温時の自動停止(安全装置作動)
4フロート・水位水位低下による停止/フロートスイッチの信号不良
5異物ロック異物混入・凍結などによりポンプが物理的に動かない
6制御回路・電装品の異常基板の破損/リレー・MC(電磁接触器)の不具合
7使用環境の問題電圧不足/高温環境下での動作停止

以下、それぞれ詳しく解説していきます。

【1】電源トラブル

まず最初に確認すべきは、電源が正常に供給されているかという基本的な部分です。

  • コンセントが抜けている
  • ブレーカーが落ちている(分電盤も含めて確認)
  • 停電など(電力会社に要確認)

これらの状態では、制御盤のランプは消灯していることが多く、リセットボタンを押しても無反応です。

確認ポイント:コンセント、分電盤のブレーカー、他機器の通電状態
対処法:復電を確認後、リセットを押して再起動。改善しなければ業者に相談。

【2】コネクター不良(赤ランプ点灯または消灯)

次に多いのが、制御盤やフロートなどのコネクターの抜け・断線です。

  • メンテナンス時にコネクターが差し込み不十分
  • 経年劣化による断線や接点不良
  • 雨水などによる浸水腐食

この場合、ランプ表示が不安定なことがあります。ランプ表示が不安定であれば、コネクタも疑ってみましょう。

確認ポイント:各配線コネクタの接続状況
対処法:一旦抜き差しし、確実に差し直す。防水処理の確認も重要。

【3】水温上昇保護

川本ポンプには、水温が異常に高くなった場合に自動停止する保護機能が搭載されています(特に温水用途や浴槽関連で多い)。

  • 夏場の直射日光下で水槽が加熱された
  • 温水循環システムでの誤作動
  • ポンプ内部温度が上昇した

この保護機能が作動すると、警告ランプが点灯もしくは点滅し、手動のリセット操作でないと復旧しないことがあります。

確認ポイント:警告ランプ、水温、周囲温度、設置環境
対処法:水温が下がるのを待ち、制御盤でリセットを試みる。改善しない場合はセンサー異常も疑う。

【4】フロートスイッチ・水位異常(赤ランプ点灯)

貯水槽やタンクの水位が下がりすぎると、フロートスイッチが動作してポンプが停止します。

  • 給水源の水切れ
  • フロートのコネクタ外れ
  • フロート自体の破損や浮力不良

このような水位異常があると、警告ランプが点灯し、リセットを押しても水位が回復しない限りポンプは起動しないことがあります。

確認ポイント:水位の目視/フロートの浮き沈み/コネクタの接続
対処法:水位を確保して再試行。フロート異常なら交換が必要。

【5】異物ロック・凍結(赤ランプ点灯)

ポンプ内部に砂・ごみ・異物が詰まる/凍結による羽根車ロックが起きると、モーターが停止することがあります。

  • 井戸水・雨水の利用で異物混入
  • 冬季の凍結
  • 施工後初動時の残材混入

このケースでは警告ランプが点灯したり、再起動してもすぐ停止することがあります。

確認ポイント:異音、振動、吸い込み口の詰まり、水の流量
対処法:ポンプ内部清掃、異物除去、凍結防止対策(保温材・電熱線など)

【6】電装品・制御回路の異常(赤ランプ点灯+リセット無効)

電装品の劣化や基板故障も、モーターが回らない大きな原因です。

  • 制御基板や電磁接触器(MC)の異常
  • サーマルリレーの誤動作
  • リセットが効かない、再起動後すぐに停止する

この場合も警告ランプ点灯が多く、復旧には部品交換や業者対応が必要になることが多いです。

確認ポイント:過去に何度も同じ停止を繰り返していないか
対処法:制御盤の開封点検は業者に依頼しましょう。部品交換や基板修理が必要になる場合も。

【7】使用環境の問題(ランプ不規則/誤作動)

電圧の変動や温度条件によって、誤作動や異常停止が起きることもあります。

  • 電源周波数の不安定(特に電源共有の業務用設備)
  • 高温環境での誤作動
  • 基礎振動によるスイッチ誤作動

ランプ表示が正常であっても動かない/不規則に停止する場合は、環境要因の疑いがあります。

確認ポイント:設置場所の温度、振動、湿度、ノイズ元
対処法:設置条件を見直す。必要に応じて絶縁・遮熱・防振対策を。

モーターが回らないとき、修理はどこに頼む?

まずは、自分でできる点検を実施

川本ポンプの取扱説明書では、モーターが動かない場合、下記のような点検項目が挙げられています:

  • 電源が来ているか
  • ブレーカーが落ちていないか
  • コンセントやコネクタが抜けていないか
  • 異物が詰まっていないか
  • フロートスイッチの状態
  • ランプ表示に異常がないか

これらの基本的な点検を実施してもモーターが回らない場合は、次のような対応が推奨されます。

① ご購入先に相談する(設置業者・販売店)

製品を購入・設置してもらった業者に相談することで、状況に応じた迅速な対応が期待できます。

  • 設置状況や過去の施工履歴を把握している
  • 製品保証や工事保証が活かせる可能性がある
  • 電装部品や交換部材の在庫確認もスムーズ

まずは購入先の業者に連絡をとりましょう。

もし連絡先が分からない場合は最寄りの営業所に連絡します。

② 川本ポンプの最寄り営業所に連絡する

川本ポンプでは、全国各地に営業所・サービスセンターが設置されており、技術的な相談や修理依頼が可能です。

現地での点検や部品手配も、メーカー直通の窓口なら安心して任せられます。

▶︎ 公式サイト:https://www.kawamoto.co.jp
▶︎ 営業所・支店の一覧ページ:トップメニューの「会社案内」>「営業拠点」より

③ 地元の設備専門業者に相談するのも選択肢

川本ポンプ製品を取り扱う地元の専門業者であれば、修理経験が豊富で、メーカー品の対応実績があることが多いです。

特に緊急対応が必要な場合や、業務用ポンプでのトラブル時には、地域密着の業者を選ぶことで即日対応や柔軟な現地対応が可能となるケースもあります。

専門業者に任せるべき項目(感電・故障リスクあり)

以下の作業は、電気的知識や専門工具が必要なうえ、感電や火災など重大なリスクを伴うため、自分でやろうとせず、ぜひ業者に任せてください。

  • 制御盤内部の開封・点検
    → 電装基板・リレー・MC(電磁接触器)・サーマルリレーのチェックなど
  • テスターや電圧計での測定
    → 電源が正常に供給されているかの電圧チェックは電気技術者の領域
  • モーター内部の点検・清掃
    → 分解が必要なため、誤操作による破損や故障の恐れあり
  • 部品交換作業(MC、基板、コイル等)
    → 川本ポンプ専用の部品知識・技術が必要
  • 電装箱の交換、全体の再施工
    → 機器が老朽化している場合はユニットごとの交換が発生することも

なお、誤配線や部品破損によってメーカー保証が効かなくなる場合もあるため、「直せそう」と思っても安易に手を出さないことが大切です。

依頼前に用意しておくとスムーズな情報

修理相談の際、以下の情報を伝えるとスムーズです:

  • ポンプの型式・型番(銘板に記載)
  • 異常が起きたタイミングと内容(例:朝は動いていたが昼から動かない)
  • ランプ表示の状態(点灯・点滅など)
  • 使用環境(家庭用/業務用/井戸など)

川本ポンプの不調でお困りなら、当社にご相談ください

「モーターが回らない」

「ランプが点灯しているけど意味がわからない」

そんなときは、無理に操作を続けず、早めに専門業者に相談することが大切です。

当社は、川本ポンプをはじめとした各種給水設備や給湯設備に対応可能な専門スタッフが在籍しています。

現地調査から修理・交換まで一貫して対応いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

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