電気温水器の買い替え時期と値段相場は?おすすめメーカーやマンションでの交換手順も
毎日の生活に欠かせない電気温水器ですが、消耗品になりますので必ず買い替え時期がきます。
しかし、「電気温水器を買い替えるタイミングがわからない」というお客さまも意外と多いようです。
また、買い替えの選択肢の1つに、エコキュートへの交換を考えているお客さまも増えています。
そこでここでは
- 電気温水器の買い替え時期
- 電気温水器の値段相場
- マンションやオール電化でもエコキュートがおすすめ
について詳しく解説していきます。
電気温水器の買い替え時期はいつ頃?
一般的な電気温水器の寿命は『10年~15年』で、買い替え時期については15年を目安にしています。
使用頻度や立地条件によっても異なりますが、約10年くらいで故障や不具合が発生しやすくなります。
寿命が近づくと起こるサインには次のような症状があります。
- エラー表示が頻繁に出る
- お湯が出にくくなった
- 湯温が安定しない
- お湯が沸くまでに時間がかかる
- 朝になってもお湯が沸いていない
- お湯に異物が混じっている
- 貯湯タンクから水漏れする
このような不具合が頻発すると、いつ使えなくなってもおかしくない状態となり、ある日突然、止まってしまうこともありますので注意しましょう。
お湯は毎日の生活に欠かせない必需品です。
電気温水器にトラブルが起こるようでしたら、買い替えの時期と考えても良いかもしれません。
電気温水器の値段相場は20万円以上
電気温水器の値段の相場は20万円以上とされており、その内訳はこうなります。
- 電気温水器の本体価格:10~30万円
- 工事費用:10万円前後
本体と工事費を合わせて、40万円前後で設置できます。
上記の価格はインターネット専門店で販売されている電気温水器の一般的な値段相場です。
価格に開きがあるのは、メーカーや電気温水器のタイプによって値段が上下するからです。
一般的な電気温水器は『フルオートタイプ』『オートタイプ』『給湯専用タイプ』の3種類を展開しています。
追い炊きや自動お湯張りなど多くの機能を備えた『フルオートタイプ』は、やはり値段が高くなります。
基本的に、ホームセンターや家電量販店は給湯器の専門業者に比べると値段は割高です。
家電量販店やハウスメーカーなどに依頼すると、もう少し価格が上がる可能性もあります。
また、近年では世界的な物価上昇が続いており、今後、電気温水器の値段も上がっていく傾向にあるようです。
電気温水器の買い替えでおすすめのメーカー
電気温水器の構造はとてもシンプルで、電熱ヒーターの熱でお湯を沸かす仕組みになっています。
基本的には各メーカーによって構造自体にそれほど大差はありませんが、いざ買い替えるとなると、どこのメーカーが良いのか?迷ってしまいます。
そこで、電気温水器の買い替えでおすすめしているメーカーを紹介していきます。
おすすめメーカー:長府製作所
長府製作所が販売する電気温水器は安心の日本製。
さらに、配管はステンレス構造になっており、腐りにくいという特徴があります。
多くのメーカーの電気温水器は、配管が銅で作られています。水質にもよりますが、一般的に銅は水によって腐食しやすい金属です。
どうしても銅の性質上、経年劣化による配管の腐食が進行しやすくなります。
その点、配管にステンレスを使っている長府製作所の電気温水器は、耐久性も抜群です。
さらに、震度7の地震にも耐えられる固定足を採用しており、耐震性能にも優れた「耐震クラスS」で設計されています。
長府製作所の電気温水器は、他のメーカーと比較すると値段も安く壊れにくいという点もメリットの1つです。
世界的な物価上昇に伴い、他のメーカーでは大幅な値上げをしている中、長府製作所は値上げ幅も少なく良心的という声も聞こえています。
おすすめメーカー:コロナ
コロナの電気温水器は『2ヒーター』を採用しています。
上下に設置された2つのヒーターを使い同時に温めることで、熱効率がアップし、豊富なお湯を作ることが可能になりました。これで、湯切れのお悩みも一気に解消できます。
また、コロナが販売している電気温水器も配管にステンレスを使っています。ステンレス性であれば、経年劣化による配管の腐食の心配はありません。
コロナの電気温水器は、貯湯タンクに『特殊成型断熱材』を使っているのも特徴の1つです。
保温性に特化した「お湯が冷めにくい」構造を実現したことで、省エネ製品としても注目されています。
コロナの電気温水器は、貯湯タンクの容量も幅広く取り揃えています。
例えば、小容量タイプの『185Lタンク』はスリムな作りになっており、一人暮らしや賃貸物件にお住いの方におすすめです。
コロナの電気温水器も震度7の地震でも倒れにくい対策をしています。
おすすめメーカー:三菱電機
三菱電機から販売されている電気温水器は、大きな地震にも耐えられる『耐震クラスA』設計です。
また、三菱電機の電気温水器は、貯湯タンクのラインアップが充実しています。
150L~550Lと展開しているタンクサイズは、お客様の家族構成やライフスタイルに合わせて選択できるでしょう。
また、三菱電機の電気温水器は災害で断水が起きた場合でも、タンク内に残っているお湯を非常用取水栓から活用できます。
いざという時に生活水が使えるという点もメリットの1つです。
大手企業の電機メーカーでもある三菱電機は、故障や不具合による対応もスピーディーです。
手厚い保証サービスがついているので、トラブルが起きても安心です。
おすすめメーカー:パナソニック
パナソニックの電気温水器は、省エネに特化した『積層沸き上げヒーター』を採用しており、これまでよりもスピーディーにお湯を沸かせるようになりました。
また、パナソニック独自の機能『ダブル沸き増し』は、必要量のお湯だけを作るシステムです。
この機能により、電力消費のコストダウンを実現しています。
さらに、パナソニックの電気温水器には『おまかせ運転機能』が付いており、毎日のお湯の使用量を自動で学習し、無駄のない最適な湯量だけを沸かすシステムになっています。
こちらが、おまかせ運転機能がついた電気温水器です。
出典:パナソニックカタログ
自動で学習する機能が付いているので、お湯切れの心配もなくご家庭に必要なお湯が毎日使えます。
おすすめメーカー:ユノカ
ユノカとは、九州電力グループの(株)キューヘンが展開するオール電化製品のブランド名です。
九州を中心に展開している会社になりますので、全国的にはあまり知られていません。
しかし、地元では根強い人気を確立しています。
電力会社が販売している電気温水器は、給湯タイプやライフスタイルに応じた電気料金の割引プランが相談できます。
貯湯タンクにはステンレス銅板を使用しており、サビに強い構造になっています。
また、ユノカの電気温水器は、災害で断水が起きた場合でも、タンク内に残っている温水を生活水として利用できます。
電気温水器からエコキュートに買い替えるのもおすすめ
新たに給湯器を買い替えるのであれば、ランニングコストに優れたエコキュートがおすすめです。
エコキュートの電気代は、電気温水器の1/3〜1/4に抑えることができ、月々の電気代が安く済むという点が最大のメリットです。
こちらが、給湯器にかかる年間のランニングコストです。
電気温水器はエコキュートに比べると、年間で約4倍のコストがかかっているのです。
電気温水器は電熱ヒーターの熱でお湯を沸かす給湯器ですが、熱効率はエコキュートに比べて高くありません。そのため、お湯を作るのに多くの電力を消費します。
電気温水器と比べるとエコキュートの方が設置費用は高くなりますが、継続してエコキュートを使用すれば、その分の差額は回収できます。
現在、世界的な物価上昇により、電気代も値上げ傾向にあります。
2023年の春頃には、さらに値上げが進むとされていますので、電気温水器の買い替えを考えているご家庭は、エコキュートも含めてご検討ください。
ただし、現在お使いの水質(井戸水など)の問題でエコキュートが設置できないケースもありますので、その点には注意が必要です。
オール電化なら電気温水器よりエコキュートの交換がお得
現在、オール電化の住宅で利用できる電気給湯機は、電気温水器かエコキュートのの2種類になります。
どちらも電気でお湯を沸かす給湯器になりますが、ランニングコストを考えるなら断然エコキュートがお得です。
エコキュートに比べると、電気温水器のランニングコストは3~4倍ほど高くなります。
ただ、エコキュートは電気温水器に比べ設置費用が2倍ほど高くなるため、容易には買えないという方も少なくありません。
しかし、継続してエコキュートを使用すれば、その分の差額はランニングコストで充分回収できますし、深夜割引プランなどを利用すれば、さらに電気代が安くなります。
エコキュートは『フルオートタイプ』『オートタイプ』『給湯専用タイプ』の3種類に分かれています。
シンプルタイプのエコキュートを選べば、それだけ費用を安く抑えることも可能です。
光熱費の節約や省エネにも優れているエコキュートは、オール電化住宅にぴったりな給湯器と言えるでしょう。
マンションで電気温水器を交換する流れとポイント
現在、マンションにお住まいで、電気温水器の交換を考えている方も多いのではないでしょうか。
経年した電気温水器は、故障やトラブルが発生しやすくなります。その様な状態が頻繁に続くと、いつ壊れてもおかしくありません。
マンションは戸建て住宅とは違い、さまざまな規約を設けています。
そのため、電気温水器を交換する時には、自身が住んでいるマンションの規約などを確認してください。
具体的には次のとおりです。
- 規約
- 管理会社・管理組合へ申請
- 電気温水器の設置方法
- 貯湯タンクのサイズ
- 設置可能なメーカー
マンションの規約では、電気温水器のメーカーやサイズ、性能などの基準が定められている所もありますので注意しましょう。
管理会社や管理組合への申請
マンションで電気温水器を交換する場合には、管理会社や管理組合への申請が必要になります。
大きな電気温水器を自分の専有部分まで運び込むのですから、他の住民の方へ迷惑をかけることにもなります。
さらに、設置工事となれば騒音問題も発生するので、必ず事前に管理会社や管理組合へ申請し、許可を受けることが不可欠です。
設置場所の確認
マンションなどの集合住宅では、パイプシャフト内などに電気給湯器を設置していることがあります。
限られたスペース内に設置するため、貯湯タンクのサイズや容量が定められているケースもあります。
また、機種が変わると設置できない場合もあるため、必ず管理会社に確認しましょう。ご自身で判断できない場合は、工事業者に相談してみるのも良いでしょう。
電気温水器をエコキュートに交換する
現在ご使用されている電気温水器に不具合を感じたら、マンションであってもエコキュートに交換できる可能性もあります。
電気温水器に比べて、エコキュートは電気代を1/3〜1/4に抑えることができますし、省エネという面でも優れています。
ただし、電気温水器からエコキュートに交換するとなれば、別途配管工事が必要になりますので、規約の確認や管理会社への許可取りを忘れずに行ってください。
尚、エコキュートにはヒートポンプユニットが必要になります。設置スペースの問題で、エコキュートを設置できないマンションもあるため注意が必要です。