【図解】電気温水器の仕組みや使い方の基本!水の貯め方や引っ越したときの使い始めの手順を解説
オール電化の普及に伴い、近年では賃貸物件に『電気温水器』を導入しているマンションやアパートも珍しくありません。
しかし、いざ引っ越してみると、電気温水器の「水の貯め方や使い方がわからない」という方も多いようです。
そこでここでは
- 【図解】電気温水器の仕組みや使い方の基本
- 電気温水器の水の貯め方
- 引っ越した時の使い始めの手順
について詳しく解説していきます。
【図解】電気温水器のお湯が出るまでの仕組み
電気温水器とは、電気の力でお湯を沸かす給湯器を指します。
貯湯タンクの中にある電熱ヒーターが水道水を温めて、キッチンや浴室にお湯を給湯します。
電気給湯器は大きな電気ポットのようなものをイメージしてください。
こちらが、一般的な電気温水器(貯湯タンク)の構造です。
タンクの下から補充された水道水は、電気の力で温められ、タンク内の上部に集まります。
約75~85℃に沸き上げられたお湯は、蛇口をひねると給水水圧によって押し上げられます。
そして混合弁(水と混ざる)を通してキッチンや浴室、洗面所などに快適な温度のお湯を供給する仕組みになっています。
【図解】電気温水器の基本的な使い方
普段の使い方
電気温水器は、基本的に、設定温度のお湯を常にタンクに常備してためています。
お湯は毎晩自動的に沸きあげされるため、普段は蛇口をお湯側にひねれば自然とお湯が出てきます。
お湯を沢山使いたい場合
もし、沢山お湯を使いたい場合はリモコン操作で沸きましを行います。
三菱ダイヤホット電気温水器の場合、「満タン沸きまし」や「上部沸きまし」があります。
満タン沸きまし
タンクのお湯が減るとヒーターに通電し、タンク内をお湯でいっぱいにしておく機能です。
設定してその日(昼間時間帯)は何回でもタンク全体の沸き増しを行います。
来客などで沢山のお湯が必要なときは、満タン沸き増しを設定してください。
満タン沸き増しは台所リモコンで行います。
“満タン”ボタンを押します。(表示部に「満タン」が表示されます。)
これで設定完了です。
設定後はお湯が減ると沸き増しを開始します。
もう一度”満タン”ボタンを押すと解除することができます。
上部沸きまし
お湯が足りなくならないように、お湯が減ってきたら上部ヒーターに通電し150Lのお湯を確保する機能です。
お湯が足りなくなるのを防ぐため、設定した状態でご使用することをおすすめします。
上部沸きましも台所リモコンで行います。
“上部”ボタンを押します。(表示部に「上部」が表示されます。)
これで設定完了です。
設定後はお湯が減ると沸き増しを開始します。
もう一度”上部”ボタンを押すと解除することができます。
数日不在にする場合
また、数日不在にするときは、リモコンで停止操作をしておくと良いでしょう。
指定した日数のあいだ沸きあげを停止させ、電気代を節約することができます。
三菱ダイヤホット電気温水器を例に説明します。
① “停止日数”ボタン を押します。(停止日数が表示されます。)
②設定する日数が表示されるまで “停止日数”ボタン を押します。(押すごとに表示部の停止日数が進みます。)
これで設定完了です。
設定後は、停止日数が表示されます。
10月1日に出発し、10月4日に帰宅する3泊4日の旅行の場合、停止日数は3日になります。
この場合、帰宅日には朝からお湯が使えます。
日付 | 10月1日 | 10月2日 | 10月3日 | 10月4日 |
昼間のお湯の使用 | 使用しない(停止) | 使用しない(停止) | 使用しない(停止) | 使用する |
※出発日の前日に設定する場合は、停止日数を4日に設定します。
(この場合、帰宅日には朝からお湯が使えますが、出発日にはお湯は使えません。)
※予定日より早く帰宅した場合は、最初に停止設定を解除してください。
翌朝からお湯が使用できるようになります。
【引越したとき】電気温水器の使い始めの手順と全体像
三菱ダイヤホット電気温水器を例に説明します。
- 漏電遮断器や排水栓、蛇口の確認をします。
- タンクを満水にします。
- 電源を入れます。
- わき上げ温度を設定します。
- 夜間時間帯にお湯をわき上げます。
- お湯を使うことができます。
漏電遮断器や排水栓、蛇口の確認
漏電遮断器が「切」になっていることを確認しましょう。
「入」になっている場合は電源レバーを下げて「切」にします。
電気温水器の排水栓が閉じていることを確認しましょう。
全ての蛇口(湯水混合栓)がしまっていることを確認します。
タンクを満水にする
逃がし弁のレバーを手前に起こします。
電気温水器専用止水栓(給水栓)を開きタンクに水を入れます。 ※おおよそ30分程度で満水になります。
タンクが満水になったら、逃がし弁のレバーを戻します。
給湯管内部の空気を抜くため、どこか1ヶ所のお湯の出る蛇口を開けます。
電源を入れる
室内にあるブレーカー分電盤の温水器用ブレーカーを「入」にします。
電気温水器本体の漏電遮断器の電源レバーを「入」にします。
わき上げ温度を設定する
リモコンで以下の設定や確認を行ってください。
- 時刻を合わせる
- 電源契約モードを確認する(時間帯別電灯で契約している方のみ)
- タンクのわき上げ温度を確認する
- すぐにお湯が必要な場合は、満タンスイッチを押す(時間帯別電灯で契約している方のみ)
夜間時間帯にお湯がわき上がる
わき上げ中はリモコンに「わき上げ中」が表示されます。
お湯が使用可能になる
お湯は翌朝から使用可能になります。
やけど防止のため、湯水混合栓の温度調節つまみを「低」側にして適温に調整してからお湯を使用するようにしましょう。
朝の使い始めは、空気の混ざった熱湯が飛び散る可能性があります。
タンクにお湯をためる方法や時間、水がたまらないときの対処法など、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
電気温水器専用の止水栓どこ?
電気温水器には専用の『止水栓(給水栓)』が付いています。
一般的な止水栓(給水栓)は、次のような形をしています。
この止水栓が閉まっていると、タンク内に水が供給されません。
こちらは、三菱電機の電気温水器についている止水栓の図解です。
三菱電機の電気温水器は、主に本体の下側に専用の止水栓(給水栓)がついています。
しかし、メーカーによっては、別の場所についているケースもありますので、電気温水器専用の止水栓(給水栓)がわからない方は、不動産会社や管理会社に問い合わせてください。