圧力タンクの空気補給をしても直らないのはなぜ?圧力低下が再発する理由と点検の考え方
ポンプの起動頻度が増えている
圧力タンクの空気補給をしても改善しない
圧力低下が、何度も再発してしまう
そんなとき、「原因をどう考えればいいのか」を整理するための記事です。
圧力タンクの空気補給は、メーカーでも推奨されている重要な点検項目の一つです。
ただし、圧力低下の原因が別の場所にある場合、空気補給だけでは改善しないこともあります。
この記事では、圧力タンクの空気補給で改善がみられないケースを踏まえ、業務用設備ではどこまで確認すべきか、どう判断すべきかを解説します。
不要な出費や、同じトラブルの繰り返しを避けるためにも、ぜひ参考にしてください。
- 圧力タンクの仕組みと空気補給の役割
- 圧力低下が再発する“よくある原因”
- 業務用設備で見落とされがちなポイント
- 点検の考え方(メーカー点検をどう位置づけるか)
圧力タンクの仕組みと空気補給の役割
圧力タンクは、水圧を安定させるための装置です。
圧力タンク内部には「水」と「空気」が共存しており、この空気の反発力(クッション作用)によって、圧力変動を吸収しています。

圧力タンクの仕組みの詳細については是非こちらの記事を読んでください。
このタンク内の空気量が減ってくると、このクッション作用が弱まります。
すると、少し水を使っただけでも圧力が下がりやすくなり、ポンプが頻繁に起動・停止を繰り返す状態になります。
本来、圧力タンク内の空気は、密閉状態にあります。
しかしそれでも使用を続けるうちに空気は自然に減少していきます。
理由は、空気が水に溶け込んだり、微量ながら外部へ抜けたりするためで、設備として避けられない現象です。
そのため、メーカーでは半年ごとに点検し圧力タンク内封入空気圧力を適正に保つよう取扱説明書に記載しています。
空気補給は、メーカーでも推奨されている正しい点検・調整作業です。
圧力低下が再発する“よくある原因”
実際、圧力低下の原因が圧力タンク内の空気不足にある場合、適正な空気圧に戻すことで症状が改善するケースもあります。
しかし、
・空気を補給してもすぐに圧力が下がる
・しばらくすると同じ症状が再発する
このような場合、空気不足以外の要因が関係している可能性があります。
圧力タンク本体の不具合(ダイヤフラム破損など)
ダイヤフラム式の圧力タンクでは、内部のゴム膜(ダイヤフラム)によって、水と空気を分離する構造になっています。
このダイヤフラムが劣化・破損すると、空気が水側に逃げてしまい、空気補給をしてもすぐに効果が失われる状態になります。
見た目では分かりにくいため、「空気は入れたのに直らない」という症状が続く場合、タンク本体の不具合(ダイヤフラム破損など)が疑われます。
圧力スイッチの誤動作・設定ズレ
ポンプの起動・停止を制御している圧力スイッチが、設定ズレや経年劣化によって正常に働かなくなることがあります。
この場合、
・本来より早くポンプが起動する
・十分な圧力があるのに停止しない
といった動作になり、結果として圧力が安定しません。
空気補給をしても症状が改善しないときは、制御側の問題も視野に入れる必要があります。
配管やバルブの不具合による圧力低下
配管の微細な漏れや、逆止弁・バルブ類の不具合によって、目に見える漏水がなくても圧力が徐々に下がることがあります。
この場合も、一時的に空気補給で圧力が回復しても、根本的な改善にはつながりません。
特に、設備の使用年数が長い場合は、圧力タンク以外の経年劣化が影響していることが多いです。
業務用設備で見落とされがちなポイント
業務用の給水設備は、家庭用とは構成や運転条件が大きく異なります。
そのため、圧力低下や頻回起動の原因も、単純な部品劣化だけでは説明できないことがあります。
多ポンプ運転と制御の影響
業務用設備では、複数台のポンプを連動させて運転しているケースが一般的です。
この場合、制御設定や負荷のバランスによって、特定の条件下で圧力変動が起きやすくなることがあります。
圧力タンク自体に問題がなくても、制御側の影響で結果的に頻回起動が発生するケースもあります。
大規模配管による圧力変動
配管が長い、階数が多い、使用量の変動が大きいといった環境では、水の使用状況による圧力変動も大きくなります。
この場合、タンクやポンプの能力と実際の使用条件が合っていないことで、圧力低下が起こっていることもあります。
点検の考え方(メーカー点検をどう位置づけるか)
圧力低下やポンプの頻回起動といったトラブルが起きたとき、まずメーカーの点検を受けるというのは、とても自然で正しい判断です。
メーカー点検では、
・機器が仕様どおりに動作しているか
・安全面に問題がないか
・交換が必要な部品がないか
といった点を、設計仕様に基づいて確認します。
特に、
・保証期間内
・制御基板や専用部品が関係していそうな場合
・機種が比較的新しい場合
このような場合では、メーカー点検が最優先になります。
点検・修理を受けても改善しないとき
一方で、点検や部品交換を行ったにもかかわらず、
・しばらくするとまた圧力が下がる
・頻回起動が完全には解消しない
・「異常はない」と言われたが、違和感が残る
といったケースもあります。
圧力低下が再発するケースでは、
・配管の構成
・使用時間帯や負荷の偏り
・他設備との連動
といった、現場ごとの個々の条件が影響していることがあり設備全体と運用状況を前提にした再点検が求められることがあります。
メーカー修理だけが選択肢?業者選びの考え方
点検・修理を受けた上で、それでも改善しない場合「他に相談先はないのか?」と迷われる施設担当者の方は多くいらっしゃいます。
結論から言うと、メーカー修理だけが唯一の選択肢とは限りません。
特に、
・保証期間外
・設備が古く、設計当時と使用状況が変わっている
・細かな調整では対応してくれない、設備更新を勧められそう
・ユニット全体の交換を前提とした提案になりやすい
このようなケースでは、最適な解決とは限らないことがあります。
さらに、特定の取引先や専門業者がいる場合でも、業者によって知識や経験に差があるため、説明に違和感を覚えながら、判断に迷っている管理者の方は少なくありません。
「説明が毎回少しずつ変わる…」
「今の業者を完全に切りたいわけではないが、別の意見も聞いてみたい」
このように感じたときは、別の視点で一度状況を整理してみることが大切です。
九州エリアで迅速対応中!お気軽にご相談ください。
圧力タンクの圧力低下や頻回起動は、
・空気補給だけで解決しないこともある
・1回の点検だけでは見えない原因がある
・設備全体の運用条件や配管構成まで含めて考える必要がある
といった専門的な視点が関わることが少なくありません。
だからこそ、まずは状況を整理することが、適切な判断につながります。
✔ 「まだ修理に踏み切れない」
✔ 「どこに相談すればいいか迷っている」
という方はぜひ、お気軽にご相談ください。
いきなり修理や交換の話に進むのではなく、
・どこに原因があるのか
・どの順番で点検すべきか
・それぞれの選択肢と費用感
・将来的なトラブル予防
これらを総合的に捉え、設備の状態に合わせた判断材料を整理します。
プロの技術者が状況を伺い、最適な対処方法をご案内いたします。
(写真や状況を送っていただくだけでも簡易診断が可能です)



