荏原ポンプの呼び水のやり方|自吸式と非自吸式の違いや水が出ない時の対応

荏原ポンプの呼び水のやり方は、まず電源を切り、呼び水用のプラグを外して、満水になるまで水を注ぎ、しっかりと空気抜き(エア抜き)を行うのが基本の手順です。

  • 電源を確実に切る
  • 呼び水口から満水になるまで水を入れる
  • 空気が完全に抜けるまで待つ

ただし、ポンプの種類によって、呼び水のやり方が少しずつ異なります。

たとえば、ご家庭用のポンプなどでよく使われる「自吸式」のポンプの場合は、本体の中だけを満水にして密閉すれば水を吸い上げます。

一方、事業所や設備などで採用されやすい「非自吸式」のポンプの場合は、配管の奥深くまで大量の水で満たさなければ真空状態を作れず、いつまでも水が出ない状態が続いてしまいます。

この記事では、自吸式と非自吸式それぞれのポンプの呼び水のやり方と基本的な知識をお伝えします。ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事を読んでわかること

  • 荏原ポンプの呼び水のやり方
  • 呼び水をしても水が上がらない・すぐ抜ける原因
  • ご自身でできる簡単な対処法と直し方
  • 業者に修理や部品交換を依頼すべき危険なサイン
  • フート弁や吸水管などのよくあるトラブルと解決策
目次

荏原ポンプの呼び水のやり方

荏原ポンプの呼び水のやり方は、お使いのポンプが「自吸式」か「非自吸式(渦巻ポンプなど)」かによって少し異なります。

まずは銘板(シール)や取扱説明書でポンプの種類を確認し、それぞれの正しい荏原ポンプの呼び水のやり方を実践していきましょう。

  • 自吸式か非自吸式かで呼び水のやり方が異なる
  • 自吸式ポンプの呼び水のやり方
  • 非自吸式ポンプの呼び水のやり方

自吸式か非自吸式かで呼び水のやり方が異なる

荏原ポンプの呼び水のやり方を始める前に、まずはご自身のポンプが自吸式か非自吸式かを見分けることが最も重要です。

ポンプの種類によって、空気を抜く仕組みや「どこまで水を入れるべきか」という範囲が根本的に違うからです。

一般のご家庭の井戸などで使われることが多いのは「自吸式」ですが、設備や農業用では「非自吸式」も多く混在しています。

取扱説明書や本体のシールを見て、どちらのタイプか必ず確認してから作業に移りましょう。

項目自吸式(SQ型、家庭用井戸ポンプ等)非自吸式(FS型などの渦巻ポンプ等)
空気の抜け方モーターの力で自動的に空気を抜く自力で空気を抜くことができない
水を入れる範囲ポンプ本体の中だけを満水にする本体から吸水管の下まで満水にする
作業の難易度プラグを開けて注ぐだけで比較的簡単配管全体に水を入れるため手間がかかる
  • 本体の銘板シールで型番(SQ型、FS型など)を確認する
  • 自吸式は本体のみ、非自吸式は配管全体の満水が必要
  • 種類が分からない時はメーカーや販売店に問い合わせる

自吸式ポンプの呼び水のやり方

ご家庭でよく使われる自吸式の荏原ポンプの呼び水のやり方は、本体のみを満水にしてしっかり密閉するのがポイントです。

自吸式ポンプは、本体内に水さえあれば、あとはモーターの力で自動的に配管の空気を外へ追い出してくれる(自吸機能)からです。

注水後にフタをきっちり閉めずに電源を入れると、真空状態が作れずいつまでも水が上がってこないので注意してください。

確実にフタを閉めてからモーターを回し、蛇口から水が出るのを確認しましょう。

作業の順番具体的なアクション
1. 電源を切る必ずコンセントを抜くかブレーカーを落とす
2. 水を注ぐ上部の呼び水プラグを外し、満水になるまで注水する
3. 空気を抜くプラグを固く閉め、電源を入れてモーターを回す
  • 呼び水プラグを外す前に必ず電源を切る
  • 水位がピタッと止まり溢れる直前まで水を入れる
  • 満水になったらプラグを隙間なくきっちりと閉める

非自吸式ポンプの呼び水のやり方

設備などで使われる非自吸式の荏原ポンプの呼び水のやり方は、本体だけでなく配管全体を満水にし、物理的に空気を抜く必要があります。

非自吸式ポンプには自動で空気を押し出す機能がないため、少しでも配管に空気が残っていると水を吸い上げられません。

吐出し側のバルブを開け、呼び水じょうご等から水を入れます。このとき、下にあるフート弁(逆止弁)からポンプ本体までがパンパンになるまで大量の水を注ぐ必要があります。

また、電源を入れる前に手回しで羽根車の空気を抜く作業も忘れないようにしてください。

作業の順番具体的なアクション
1. バルブ操作電源を切り、吐出し側の仕切弁をしっかりと開く
2. 全体への注水呼び水栓から、配管と本体が満水になるまで水を入れる
3. 手回し空気抜きカップリングを手で回して内部の空気を完全に追い出す
  • 吐出し仕切弁を開けてから水を入れる
  • 配管の奥まで水が届くよう根気よく注水する
  • モーターを起動する前に必ず手回しで空気を抜く

荏原ポンプの呼び水の関する基礎知識

ケーシング内を水で満水にする仕組みと理由

荏原ポンプの呼び水で本体内部を満水にする理由は、強い真空状態を作り出すためです。

ケーシング内に水がない状態でモーターを回しても、空気が邪魔をして水を吸い上げることができません。

ケーシング内の状態モーターの動き吸い上げの結果
水が完全に空っぽ空回りして大きな異音が鳴るまったく水が出ない状態になる
途中まで水がある空気を巻き込んで回転する水圧が弱く不安定な吐出になる
しっかり満水状態真空状態を正しく作り出せる勢いよく安定して水が吸い上がる

地下水位から水を吸い上げるための重要な役割

水を地下から汲み出すときの原理は、ストローで飲み物を吸うときの仕組みと同じで、呼び水は最初のひと吸いを機能させるように動きます。

地下水位が低い場所では、吸水管の中に水を引き上げるために通常よりも強い吸引力が必要になります。そのため空気混入は避けなければいけません。

地下水位の深さ吸い上げの難易度呼び水を行う際の重要なポイント
浅い(2〜3m)比較的簡単に水が吸い上がる手順通りに行えばスムーズに吸水完了
普通(4〜6m)吸水までに少し時間がかかる満水にしてから少し待って水位を確認
深い(7m以上)非常に強い吸引力が必要になる確実で念入りな空気抜きの作業が必須

荏原ポンプで呼び水しても水が出ない原因と対応

正しく呼び水を行っても水が出ない場合は、フート弁の不良や配管からの空気吸い込み(エア噛み)が原因として考えられます。

せっかく満水になるまで水を注いでも、どこかに隙間や詰まりがあると真空状態を作れず、水が上がってこないからです。

原因を一つずつ確認していくことで、部品の交換が必要なのか、ちょっとしたお掃除で直るのかが明確になります。

ここでは、水が出ない代表的な原因を3つ見ていきましょう。

  • フート弁(逆止弁)のゴミ詰まりや故障の疑い
  • 吸水管や配管からの空気吸い込み(エア噛み)
  • 冬場の配管の凍結や地下水位の低下による影響

フート弁(逆止弁)のゴミ詰まりや故障の疑い

荏原ポンプの呼び水のやり方を実践して満水にしたはずなのに、すぐに水が抜けてしまう原因のひとつは、フート弁(逆止弁)のトラブルです。

フート弁は吸水管の先端にあり、吸い上げた水が下へ落ちるのを防ぐ「フタ」の役割をしています。ここに砂やゴミが挟まると隙間ができ、せっかく入れた呼び水が地下へスーッと抜けてしまいます。

フート弁の状態発生する症状自分で直せるか
ゴミ・砂の詰まり呼び水が徐々に減っていくお手入れで解決可能
弁の経年劣化注いでもすぐ水が抜ける部品交換が必要
完全に破損全く水が貯まらない状態業者による交換が必要

必要な対応と諸注意

  • 呼び水を入れても水位が保てないか確認する
  • 吸水管の先端にあるフート弁の詰まりをチェックする
  • 定期的なお掃除で水抜けトラブルを未然に防ぐ

吸水管や配管からの空気吸い込み(エア噛み)

モーターがガボガボと鳴って水が出ない場合は、吸水管からの「空気吸い込み(エア噛み)」が原因の場合があります。

配管のつなぎ目が緩んでいたり、小さなひび割れがあったりすると、水と一緒に空気を吸い込んでしまい、吸引力が落ちてしまうことが考えられます。

空気吸い込みの箇所具体的な原因対策のポイント
配管のつなぎ目ネジの緩みやシールの劣化しっかり締め直す
パッキン部分ゴムの経年劣化によるひび新しいパッキンに交換
吸水管そのもの凍結や衝撃による亀裂破損部分の配管を修理

必要な対応と諸注意

  • モーターの回転中にガボガボという異音がしないか聞く
  • 配管の継ぎ目に緩みがないか手で触って確かめる
  • 古いパッキンは定期的に新しいものへ交換する

冬場の配管の凍結や地下水位の低下による影響

冬場の寒い朝や雨の降らない時期に水が出ない場合は、配管の「凍結」や「地下水位の低下」が原因として疑われます。

吸水管の中の水が凍っていると物理的に水が通れませんし、地下水位そのものが下がっていれば、どれだけモーターを回しても吸い上げる水がないからです。

特に冬場は、無理に回すと荏原ポンプ本体が壊れることもあるため注意が必要です。季節の変化による自然現象なので、焦らず状況を観察することが解決の第一歩です。

自然環境の影響ポンプに現れる症状注意すべき行動
冬場の配管凍結モーターがうなり声を上げる無理に回さず自然解凍を待つ
地下水位の低下途中までしか水が上がらない水位が戻るまで使用を控える
井戸枯れ水が全く出ず泥水が混じる業者に井戸の調査を依頼する

必要な対応と諸注意

  • 冬場は配管に保温材を巻いて凍結を予防する
  • 凍結時は無理に熱湯をかけず、ぬるま湯や自然解凍を待つ
  • 雨が少ない時期は地下水位の低下を疑ってみる

業者へ修理を依頼する基準

不具合が改善されない場合、ケーシング本体の割れや、モーター内部の深刻な故障な、ご自身での交換や修理が難しい状態になっている可能性があります。

特に以下のような症状がみられたら「自分では直せない」と判断し、プロの業者へ相談することをおすすめします。

ポンプの危険な症状故障の可能性プロへ依頼する明確な基準
金属が擦れるようなキーキー音モーター内部のベアリング摩耗自分で直せないので即業者へ連絡
焦げ臭いニオイがするモーターの焼き付きや漏電の危険火災の恐れがあるため使用を即中止
本体ケーシングから水がポタポタ漏れる内部シール(軸封部)の完全な破損専用工具が必要なため修理を依頼する

無理に電源を入れてモーターを回し続けると、完全に焼き付いてしまい、より高額な交換費用がかかってしまいますので、電源を切って修理を待ちましょう。

対応と諸注意

  • 焦げ臭いニオイや異常な熱を感じたらすぐに電源を抜く
  • 金属音などの激しい異音がする場合は自分での修理を諦める
  • 迷った時は無理をせずメーカーや専門業者に状況を相談する

荏原ポンプのトラブルでお困りならプロにお任せを

製造年が分からない、あるいはすでに異音などの不具合が出ていて「修理か交換か迷っている」という場合は、無理にご自身で判断せず、ぜひ水回り設備のプロにご相談ください。

当社は創業40年、給湯設備の修理交換を強みとしており、荏原ポンプの修繕・点検の実績もございます。

熊本・宮崎・鹿児島・佐賀・福岡(一部除く)なら最短15分で駆けつけ可能。ぜひ一度ご相談ください。

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荏原ポンプの呼び水のやり方に関するよくある質問まとめ

荏原ポンプの呼び水に関して、多くのユーザーが疑問に感じる「水の量」や「水が出ないトラブルの原因」についてよくある質問をまとめました。

  • 呼び水はどこから、どのくらい入れればいいの?
  • 呼び水を満タンにしたのにモーターは回るが水が上がらないのはなぜ?
  • ガボガボと音がしてすぐ水が落ちてしまう原因は?

呼び水はどこから、どのくらい入れればいいの?

呼び水はポンプ本体の上部にある呼び水プラグ(フタ)を外し、その穴からケーシング内部が完全に満水になるまで入れます。水が吸水管へ落ちていく場合は、水位がピタッと止まり溢れる直前になるまで何度でも注ぎ足してください。

呼び水を満タンにしたのにモーターは回るが水が上がらないのはなぜ?

配管のどこかから空気を吸い込んでいるエア噛みか、空気抜きが不十分なことが原因です。吸水管の継ぎ目のネジの緩みを確認し、再度プラグを開けて満水になるまで水を足してから、しっかりとフタを閉めて電源を入れてください。

ガボガボと音がしてすぐ水が落ちてしまう原因は?

吸水管の先端にあるフート弁(逆止弁)にゴミが詰まっているか、部品が劣化して隙間ができていることが原因です。吸い上げた水を下に落とさないためのフタの役割が機能していないため、引き上げて掃除をするか新しい部品への交換が必要です。

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