【垂れ流しOK】エコキュートのドレン排水とは?止まらないときの原因・室外機の配管ホース詰まりや凍結リスクについて

エコキュートの室外機から排出されるドレン排水は、沸きまし運転中に発生する結露水を排出するためのものです。

正常な状態では、機械が運転するたびに自動的に出てきます。

しかし、排水量が異常に多い、機械が運転していないのに排水が出続ける、などの場合は異常が疑われます。

この記事では

  • エコキュートの室外機のドレン排水が止まらない原因
  • エコキュートのドレン排水は垂れ流して大丈夫なのか

について解説していきます

目次

エコキュートの室外機のドレン排水が止まらない原因

正常なドレン排水量と排水時間

エコキュートの室外機の内部では、空気を圧縮して熱を作る仕組みが動いています。

下記のパナソニックの公式チャンネルの説明動画を参照してください。

室外機に内蔵されている熱交換器は、エコキュートを沸きあげ運転をすると、部品がだんだん冷却されていきます。

すると、冷えた熱交換器が、湿気を含んだ空気に触れて、結露が起こるのです。

これは、例えば、冷蔵庫から出した冷えたビール瓶に露が付くのと同じ原理です。

室外機から出てくるドレン排水は、この沸きあげ運転中に発生する結露水を排水しているもので

  • 正常な排水時間:沸きあげ運転の時間帯
  • 正常な排水量:多いときで10リットル程度

という特徴があります。

一般的なエコキュートは深夜に沸きあげをしていることが多く、沸きあげしている夜〜朝の排水なら正常と考えられます。

多いときで10リットル程度の水が漏れ出てくるため、朝になって確認すると室外機周辺が濡れていることがあります。

しかし、お天気が晴れの日であれば、午前中のうちには乾く程度の量です。

エコキュートが稼働していないにもかかわらず、室外機周辺が常に濡れている場合には、何かしらの異常が疑われます。

具体的な事例としては

  • ドレン排水用のホースの接続部分の不備
  • ドレン排水用のホースの凍結やヒビ割れ
  • ドレン排水用のホース内の虫の侵入
  • 室外機の本体機器の部品の故障

などがあります。

異常なドレン排水・水漏れ原因①配管の接続部の詰まり

室外機のドレン配管の接続部分が詰まっていると、排水が滞り、異常な水漏れの原因になることがあります。

接続部分とは、下記の画像で「ドレンニップル」と記載されている場所を指します。

出典:パナソニック公式サイト

ホコリや汚れが詰まっていたり、鉄錆がドレン配管の接続部分に付着していることが主な原因です。

この場合は、ドレン配管の接続部分を清掃することで解決できることがあります。

異常なドレン排水・水漏れ原因②ホースの凍結・ヒビ割れ

室外機の排水ホースが凍結したりヒビが入ると、異常な水漏れを引き起こすことがあります。

特に冬場には、外気温の低下によって排水ホースが凍結しやすく、ひび割れが起きやすくなっています。

排水ホースにヒビが入ると、常に漏水してしまう危険があります。

いつまでたっても排水が止まらない場合は、早急に専門業者を呼びましょう。

霜取り運転による排水は正常です

冬場は外気温が低いため、沸きあげ運転中に結露した部分が凍り、霜がつくことがあります。

エコキュートの制御システムは、霜が付着すると、霜を溶かすための霜取り運転を自動的に開始します。

霜取り運転によって溶けた水は、通常のドレン排水と一緒に、ドレン口から排水されます。

その結果、通常より排水量が一時的に増えることがあります。

だだし、これは正常運転です。故障ではないので安心してください。

異常なドレン排水・水漏れ原因③ホース内の虫の侵入

室外機のドレンホース内に虫が侵入してしまうと、排水が滞り、異常な水漏れに繋がることがあります。

よくある事例としては、蜂などが巣を作り、ドレンホースを詰まらせてしまうケースです。

この場合は、虫を取り除き、ドレンホースを清掃することで排水を正常に回復することができます。

ただし虫の巣を取り除く場合は、注意して行い、必要に応じて専門業者に依頼することをおすすめします。

異常なドレン排水・水漏れ原因④本体機器の故障

原因がドレン配管やホースの詰まり、凍結、虫の侵入などではない場合、機械本体に故障がある可能性があります。

よくある事例としては、室外機に内蔵されている熱交換器のピンホールに穴が開いてしまった、などのケースです。

熱交換器は、素材がアルミ板と銅管でできているため、経年劣化や水質の影響で腐食してしまい、穴が空くことがあります。

熱交換器のピンホールに穴が開いてしまうと、部品を交換するか、溶接修理をしないと、水漏れが止まりません。

ほかにも室外機には様々な部品が使用されており、様々な原因が考えられます。

機械本体に故障がある場合は、専門業者による修理が必要です。

エコキュートのドレン排水は垂れ流して大丈夫なのか

【寒冷地】エコキュートのドレン排水を垂れ流しするケース

実はエコキュートのドレン排水の処理方法については、地域によって違いがあります。

一般に、凍結の心配のない地域ではドレン配管と呼ばれるホースをつなぐことで、適切な位置に排水が行われます。

しかし、一部の寒冷地では、凍結防止の目的でドレン配管を使うことができない場合があり、室外機から出たドレン排水が、そのまま真下の地面に垂れ流し状態になっているケースがあるのです。

こちらはパナソニック公式サイトで公開されている説明ですが、赤文字で【※寒冷地ではドレンニップル、ドレンホースは接続しないでください】と記載されていますね。

出典:パナソニック公式サイト

室外機から出てくるドレン排水は、基本的には空気が結露して生じた結露水なので無害です。

地面に結露水が流れること自体は、何も問題はありません。

しかし正常なドレン排水であっても、垂れ流し状態になっていると、さすがに気になってしまう方もいらっしゃるでしょう。

その場合は、次のような対応を考えましょう。

エコキュートのドレン排水の取り扱いと工事

室外機から出てくるドレン排水の中身は、単なる結露水なので、雨水と同じ扱いになります。

垂れ流しでも問題ありませんが、最近の新築住宅ではあらかじめ

  • 室外機の下部を砕石して水が溜まらない構成にする
  • 排水口の真下に、排水溝を作り排水する

といった対応をされていることがあります。

気になる方は、いちど専門業者に相談してみましょう。

なお、個人的な判断で、雨水桝や汚水枡に直接ホースを繋ぎ、排水するのは避けましょう。

汚水枡に直接ホースを繋ぐと、汚水管から上がってくる腐食性のガスによって、給湯器内部が傷んでしまう恐れがあります。

雨水桝に直接ホースを繋ぐと、大雨などによって雨水枡が溢れた際に、ホースを通って給湯器まで水が逆流してしまう恐れあります。

排水構造を変更したい場合は、個人で判断せず、きちんと専門業者に相談してみることをおすすめします。

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