シャワーのお湯だけ水圧が弱いときの対策は?エコキュートや給湯器の水圧を上げる6つの対処法を紹介
お風呂のシャワーを使用していると「お湯のときだけ水圧が弱いな」と感じることはありませんか?
今回は、そんなときに水圧を上げるための6つの方法を解説していきます。
シャワーのお湯だけ水圧が弱い原因
お風呂のシャワーの水圧が「お湯のときも水のときも弱い」と感じる場合は
- シャワーヘッドの目詰まり
- ストレーナー(フィルター)の目詰まり
- 混合水栓の止水栓の締めすぎ
などが原因になっていることが多く、シャワーヘッドのお掃除や止水栓を緩めることで、水圧を上げることができます。
▼シャワーの水圧を上げる具体的な方法はこちらの記事を参照してください。
しかし一方で、「お湯のときだけ水圧が弱い」と感じるなら
- 給湯器からの給湯パワーが弱い
- 給湯器の止水栓を締めすぎている
- 給湯器に何かしら故障などの不具合が生じている
などが原因となっている可能性があります。
シャワーのお湯だけ水圧が弱いときの対策5つ
1:同時に2箇所で使用しない
給湯器からの給湯パワーが弱い場合は、複数箇所でお湯を使っていることが原因でシャワーの水圧が弱いと感じることがあります。
例えば、浴室とキッチンの両方で同時にお湯を使っていると、それだけ給湯器の負担が大きくなりシャワーの水圧が弱くなるといった現象が起きます。
そんなときは使い方を工夫してみるのも良い方法です。
入浴中はシャワーだけを使うようにすると、水圧が改善することがあります。
2:翌朝まで待つ
単なるお湯の使いすぎのときも、シャワーの水圧が弱くなることがあります。
電気温水器やエコキュートの場合、タンクに貯められたお湯を使います。
その日いつもより多めにお湯を使っているとタンクが湯切れに近い状態になり
「急にお湯の水圧が弱くなった」
「急にお湯が出なくなった」
という症状が一時的に起きることがあります。
電気温水器やエコキュートは通常、個人的に設定を変更していない限り、夜間に自動的に沸きましをする設定になっています。
そのため「今日はもうお湯を使う予定がない」「すぐにお湯が使えなくても翌日使えれば構わない」という場合は対応は不要です。
夜間に自動で沸きましされるので、翌朝には通常どおりお湯が使えるようになっているはずです。
どうしても翌朝まで待てない場合は、タンクのお湯の沸き増し設定を行ってください。
3:リモコンの給湯の設定温度を上げる
エコキュートや電気温水器の給湯器を使っている場合は、リモコンで給湯の設定温度を上げることで、水圧が改善することがあります。
給湯の設定温度を40〜43度ほどに設定していないでしょうか。
エコキュートや電気温水器の場合、タンク内で減圧されたお湯が供給されるため、そのお湯の水圧は、水道水の水圧に比べると、どうしても弱くなりがちです。
しかし設定温度を上げれば、混合水栓のなかで温度を調節するときに、混合水栓のなかで水道水の水圧も加わるため、シャワーの水圧が高まるのです。
そのため、タンクからの給湯温度を上げるというのも、混合水栓からの水圧を上げる方法としてあげられます。
ただし、この方法は、小さな子どもがいる家庭は注意が必要です。熱いお湯で火傷しないように、混合水栓の温度が適切か確かめながら使いましょう。
4:給湯器の止水栓を調整する
どの給湯器にも、水漏れを防いだり、水圧をコントロールしたりすることを目的に、止水栓が取り付けられています。
その止水栓が中途半端に閉じていることで、水圧が低下してしまうことがあるようです。
水周りの修理や工事などをおこなった際、止水栓が中途半端に閉まった状態になってしまったかもしれません。
水圧が弱くなったと感じたときには、止水栓がきちんと開ききっているのかチェックして調整してみることで水圧が改善する可能性があります。
止水栓は、大抵の場合、給湯器の下側についています。
取扱説明書などで場所をチェックしてみると良いでしょう。不安な場合は専門業者に点検を依頼してみてください。
5:給湯加圧ポンプで給湯圧を補う
エコキュートの水圧が弱いときに使用できる方法のひとつに「給湯加圧ポンプ」があります。
給湯加圧ポンプは、不足している水圧を補ってくれる装置です。水圧が高まれば、シャワーが強まり、3階への給湯も可能にしてくれます。
給湯加圧ポンプは、標準的な170~190kPaの水圧を持ったエコキュート向けの製品ですが、同程度の水圧でも、エコキュートによっては取り付け不可のケースがあります。
給湯加圧ポンプを導入するには専門的な技術が必要なため、必ずエコキュートのメーカーや施工業者に相談してください。
6:給湯器を高圧給湯タイプに交換する
電気温水器やエコキュートの場合、高圧給湯タイプの機種に交換することで水圧を改善することも可能です。
高圧給湯タイプは、貯湯タンクの耐圧性が高められているため、通常の給湯器よりも高い水圧を実現できます。
たとえばエコキュートの場合、標準的な水圧である170~190kPaですが、各メーカーが用意している高圧給湯タイプは280kPa以上という安心の数値になっています。
さらに水道直圧式のエコキュートであれば、そもそも減圧をおこないませんので、水道水と同様の水圧でお湯を利用できます。
バスルームやキッチンが2階や3階にあるお宅でも、ストレスなくお湯のシャワーを使えるでしょう。
給湯器の故障が原因で水圧が弱い場合
いろいろと調べて調整してみたものの、どうしても水圧の改善が見られないという場合には、給湯器の給水装置や配管などに何らかの不具合が生じている可能性があります。
特に心配なのは、配管や給湯器の内部で「水漏れのトラブル」が生じていた場合です。
給湯器の配管は雨風にさらされていることが多いため、経年劣化によって水漏れを起こしてしまうことがあります。
給湯器の交換目安は10年前後と言われていますが、ついつい交換を先延ばしにしてしまうこともあります。
とくにマンションやアパートの場合は長期で居住している場合を除いては、給湯器の交換まで意識する方は多くはないでしょう。
一戸建てにお住まいの方も、意識して確認している方はそこまで多くないことと思います。
水漏れを放置して、給湯器内部の機械や基板に水がかかってしまうと、給湯器本体が壊れてしまうリスクがあります。
場合によっては、給湯器を丸ごと交換しなければならなくなり、数十万円という費用がかかってしまうこともあります。
配管の水漏れトラブルや給湯器の故障は、個人で解決するのは難しいです。
マンションやアパートの場合は管理組合や大家さん、戸建て住宅の場合は水道局や専門業者などに相談してみましょう。