エコキュート停電時3つの対応と停電後の復旧方法!お湯がでないのは故障?凍結時や蓄電池を利用するときのポイント
電気給湯器のエコキュートは、電気がなければ動きません。
しかし、停電時でも使い方さえ心得ておけば、貯湯タンク内の水またはお湯を使うことが可能です。
今回は
- エコキュート停電時3つの対応
- エコキュート停電後の復旧方法
- エコキュート停電復旧後にお湯がでない原因
- 冬の停電でエコキュートが凍結したら
についてご紹介していきます。
エコキュート停電時3つの対応
1:まずはメーカーの停電対応ページをチェックしよう
まずはメーカーの停電対応ページをチェックしてみましょう。
各メーカーは停電時の確認事項や対処法をホームページで解説しています。
>各メーカーホームページ対応方法ページ
2:蛇口やシャワーからお湯が出るか確認してみよう
次に、蛇口やシャワーからお湯が出るか確認してみましょう。
エコキュートの貯湯タンクは魔法瓶によく似た構造をしているため、停電してもしばらくの間は、タンクに残っている温かいお湯を使うことが可能となっています。
停電したときのお湯が出る仕組みは、こちらの動画が分かりやすいです。
簡単に説明すると、まず停電すると、リモコンが表示されなくなります。
しかし蛇口(又はシャワー)をひねると、最初は配管に残っていたお湯(又は水)が出てきます。
そして、そのまま出し続けていると、今度はタンクに残っていたお湯が出てくる仕組みです。
このとき、場合によっては、タンク内に残っていた高温の熱湯が出てくることもあるため、注意してください。
停電時は湯温調節ができないため、リモコンと異なる温度が出てくることも知っておきましょう。
なお、停電時に、追加でお湯を沸かすことはできません。
そもそもエコキュートはバッテリー内蔵ではないため、家庭用蓄電池がない場合、お湯の沸き上げやお湯張りは、電気が復旧してからになります。
もし、蛇口をひねっても何も出てこないなら、断水している可能性があります。
断水でお湯が出ないなら非常用取水栓を確認しよう
断水時でもエコキュートなら、タンクに残っているお湯や水を非常用取水栓から取り出して使うことができます。
具体的な手順を動画で確認したい方はこちらを参考にしてください。
手順①
まずは、漏電遮断機のレバーを下げ、電気が供給されないようにしましょう。作業中に電気が復旧、あるいは漏電のおそれがあります。停電時であっても、念のため行ってください。
手順②
エコキュートの脚部カバーを取り外して、エコキュート下部にある給水配管用の止水栓を閉めましょう。給水を停止することで、水量の減少や汚れの混入を防ぎます。
手順③
非常用取水栓のバルブが閉まっているか、事前に確認しましょう。バルブが開いていることに気づかずに逃し弁レバーを開けてしまうと、このバルブからお湯が飛び出してしまう恐れがあります。
手順④
逃し弁操作カバーを開け、内部の逃し弁レバーを手前に引きましょう。逃し弁レバーを操作することで、非常用取水栓から水・お湯を取り出せるようになります。
手順⑤
バケツやホースを非常用取水栓のバルブに設置して、非常用取水栓をひねって、水やお湯を出してください。また、出し始めは汚れが出ることがあります。
注意
貯湯タンクからは熱湯が出る可能性があるため、直接触らないように注意してください。
必要分の水やお湯を取り出したら、非常用取水栓や逃し弁レバーを元に戻します。水道が復旧するまでは、洗面所や台所の蛇口は開けないようにしてください。
この非常用取水栓から取り出したお湯は、飲み水には適しません。
次のような用途で使うようにしてください。
- 顔を洗う
- 食器洗いや洗濯に使う
- トイレを流す
安全面と衛生面の両方を考慮した上で、多くのメーカーは「貯湯タンク内のお湯は飲料用に適さない」との見解を出しています。
とはいえどうしても貯湯タンク内のお湯を飲料用にしたい場合は、自己責任にはなりますが、しっかり煮沸処理を施してください。
平常時からカセットコンロやガスボンベを備蓄しておくと安心です。
エコキュート停電後の復旧方法
1:まずはメーカーの停電対応ページをチェックしよう
まずはメーカーの停電対応ページをチェックしてみましょう。
各メーカーは停電後の復旧方法についてもホームページで解説しています。
>各メーカーホームページ対応方法ページ
2:通常は待てば自動的に使えるようになる
通常、エコキュートは停電解消後は自動的に使用できるようになります。リモコンも自動的に復旧します。
ただし、リモコンの時刻が正確である場合には時刻の設定などを行いましょう。
3:もしタンクの水が空になっていたら
もしもタンクの水が空になっていた場合は、まずはタンク内を満水にして、エア抜きをしてから、お湯の沸きましを開始する必要があります。
これは、一般的にはエコキュートを最初に設置したときにやる手順ですが、停電復旧時にタンクの水が空になっていた場合、この手順が必要になることがあります。
例)三菱エコキュートの場合
タンクは給水を開始してから満水になるまでに約30分〜1時間程度かかります。
また、タンク内の水を最初から沸かしていくことにあるため、お湯が使えるようになるのに半日程度かかる場合があります。
操作に少しでも不安を感じたら、専門業者を呼んで作業してもらいましょう。
エコキュート停電後にお湯がでないときの原因
停電が復旧したにも関わらずエコキュートのお湯が使用できないときは
- 断水が続いている
- 貯湯タンクにまだお湯が貯まってない
- エコキュートが故障している
のいずれかの可能性が高いです。
断水が続いている場合には、当然お湯は出せませんので断水の復旧状況を確認しましょう。
また、ゼロからタンクを満水にしてお湯を沸かすには半日近くかかることがあります。すぐにお湯が出なくても焦らず様子をみましょう。
それでもお湯が出ない場合は故障の可能性があります。
エコキュートが故障している?
停電が起因したエコキュートの故障はあまりありませんが、全くないわけでもありません。
停電が解消されているにも関わらず
- リモコンがつかない
- お湯の沸き揚げが始まらない
など普段と違うようであれば故障の可能性があります。
エコキュートの設置を行なった業者やエコキュートの修理を行なってくれる業者に連絡するようにしましょう。
冬に停電が発生!エコキュートが凍結したら
冬に停電が発生した場合、厳しい寒波でエコキュートが凍結してしまう場合があります。
断水していないなら、蛇口をひねり、少しずつ水を出し続けて事前に配管の凍結を予防しましょう。
万が一凍結してしまった場合の対応はこちらの記事を参照してください。
蓄電池があれば停電中もエコキュートが使える?
太陽光発電と蓄電池が設置されている住宅では、停電などの非常時に、自宅で発電した電力で電気をまかなう「自立運転」が可能と言われています。
しかし、停電時にエコキュートが使えるかどうかはケースバイケースです。
蓄電池には、全負荷型と特定負荷型という2つの種類があります。
全負荷型というのは、どのような家電にも繋げられますので、災害時には家全ての家電をカバーすることが可能ですが
一方で、特定負荷型というのは、あらかじめ選択した家電としか連携できず、電力を供給できないものとなります。
お使いの機種がどちらのタイプなのかを確認してみましょう。
また、停電時の蓄電池の電池残量がどの程度残っているかでも、エコキュートが使えるかどうかが異なります。
平常時に、エコキュートは1日あたり平均3〜6kWhの電力を消費すると言われています。
停電時にはあらゆる家電が停止してしまうため、蓄電池のリモコンをみて電池残量を確認し、電気を使う家電に優先順位をつけながら対応する必要があるでしょう。