オキシクリーンで風呂釜が壊れる?オキシ漬け8つの注意点・エコキュートで非推奨の理由も
オキシクリーンの使用によって、すぐに風呂釜が壊れる可能性は低いです。
しかし、長期的には風呂釜に悪影響を及ぼすリスクがあります。
今回は、風呂釜の痛みや劣化を防ぐために必要な知識や注意点について解説します。
オキシクリーンで風呂釜が壊れる?
風呂釜とは追い炊き配管のこと
風呂釜とは、お風呂の追い炊き配管を指します。
一般的な住宅では、風呂釜とは「浴槽の内側にある穴から繋がる追い焚き用の配管」のことを指しています。
つまり、風呂釜のお掃除とは、配管のお掃除のことなのです。
追い炊き配管は
- 風呂自動
- 追い炊き
- 自動保温
- 高温たし湯
などの機能を使用した際に稼働する配管です。
一般的な住宅では、配管には銅の素材が使われています。
風呂釜の掃除で故障した事例・口コミ
オキシクリーンによる故障の具体的な事例や口コミはあまり報告されていませんが
専用洗浄剤で風呂釜掃除をしたら風呂釜が壊れてしまった!
といった口コミは時々見かけます。
風呂釜を専用洗剤で掃除してみたら故障したみたいです、、、。
yahoo知恵袋 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1135457076
一つ穴用洗剤を説明書どおりに「初めて」使用してみました。自動運転でお湯はたまったものの、そのまま自動にしておいても追い炊き機能が働かず、手動で追い炊きを押すと明らかに今までとは違う音がしてすぐに止まってしまいます。何か詰まっているのでしょうか、、、。
洗浄剤を使用したお掃除で壊れてしまう主な理由は次のとおりです。
オキシクリーンで風呂釜が痛む理由
風呂釜の調子がおかしくなる理由には次のようなものが考えれます。
- スケールが剥がれて配管内部に詰まる
- 配管の金属表面が痛む・腐食する
これは、オキシクリーンに限った話ではありませんが、洗浄剤を使うなら知っておきましょう。
スケールが剥がれて配管内部に詰まる
一般的な住宅の配管では、年数の経過とともにスケールが内部に沈着しています。
スケールとは、金属と水が反応して出来る化合物(サビなどの汚れ)です。
水処理関係ではカルシウムなどの沈着ミネラルも含まれます。
普段からお手入れをしている配管であれば、沈着汚れは少ないため、お掃除で配管に詰まることなく排出されます。
しかし、何年もお掃除していなかった風呂釜の場合は注意が必要です。
急に強力な洗浄剤でお掃除すると、大量のスケールが一気に剥がれて出すことがあります。
これが、かえって配管の詰まりや故障の原因になってしまうリスクがあります。
配管の金属表面が痛む・腐食する
一般的な住宅の配管は銅でできています。
銅は、水質の影響を受けやすく、腐食しやすい金属です。
長時間にわたって強力な洗浄成分が風呂釜に接触すると、金属表面に影響を及ぼし、腐食や劣化を引き起こす可能性があります。
オキシクリーンは酸素系漂白剤の代表格ですが、そもそも金属全般への使用は推奨されていません。
最近の住宅では、耐久性の強いステンレスの配管も普及しつつあります。
しかし、錆びやすい材料や薄い金属の場合は、より慎重になる必要があります。
エコキュートの風呂釜掃除では使えない?
オキシクリーンは推奨されていない
エコキュートの風呂釜の掃除において、オキシクリーンの使用は推奨されていません。
たとえば大手メーカーである三菱のエコキュートの公式説明では
- 普段は洗浄剤を使わないマイクロバブル洗浄を推奨
- 配管洗浄剤を使用した循環洗浄は月1〜2回を推奨
- 配管洗浄剤は三菱の別売り洗浄剤を推奨
- 市販品なら「ジョンソン製ジャバ(1つ穴用)」に限る
としています。
上記を見ても分かるように
市販品の洗浄剤であればジャバのみを使用すること
と説明されており、オキシクリーンは記載されていません。
オキシクリーン非推奨の理由
オキシクリーンなどの一般的な洗浄剤は、そもそも配管洗浄には特化していません。
エコキュートは高効率な機械であり、内部には特殊な素材やコーティングが施されていることがあります。
- 特殊な素材やコーティングに損傷を与えるリスクがある
- 配管の腐食や劣化などの影響が懸念される
などの理由から、いざトラブルになったときに保証できないのです。
インターネット上には、オキシクリーンを使った風呂釜の洗浄方法が多数紹介されています。
新築の家であれば、1度や2度使ったからといって、すぐにトラブルになる可能性は低いでしょう。
しかし、メーカー公式説明にない洗浄剤を使ったお掃除は、長期的にはリスクが伴います。
色んなリスクを想定し、最後は自己責任で行いましょう。
お風呂でオキシ漬けするときの注意点
オキシクリーンを使った風呂釜のお掃除にはリスクがあります。
オキシ漬けするときに注意する点は次の8つです。
使用できない素材に注意【重要】
使用できない素材に注意する必要があります。
オキシクリーンの成分が、特定の素材に損傷を与えるリスクがあるからです。
下記はオキシクリーンが使用できない素材例です。
- 水洗いできないもの
- ウール・ウール混紡
- ペルシャ製カーペット
- 革製品
- 畳
- 宝石(アクセサリー)
- 大理石
- シルク
- サビ
- 金属全般
- ジュート・チーク材・仕上げ木材 など
使えない素材をオキシ漬けしないようにしましょう。
浴槽が変色することがある
オキシクリーンは「金属全般」や「仕上げ木材」などには適していません。
そのため、天然木の浴槽では変色するリスクがあります。
また、ステンレス製の浴槽も、浴槽が変色するリスクがあります。
プラスチック製の浴槽であれば問題ありませんが
オキシ漬けする小物次第では小物の色が浴槽につくリスクはある
という点には注意が必要です。
色移りしそうな小物類は避けたほうが良いでしょう。
追い炊きなしで使用する
オキシクリーンは「金属全般」への使用が推奨されていません。
そのため、追い炊き配管である風呂釜のお掃除に使うのはおすすめできませんが
- 追い炊きなしで使用する
- 浴槽で浴室小物などを丸洗いするだけ
という場合には、配管への負担はあまり考える必要はありません。
しかし、長時間放置は避けましょう。
オキシ漬け一晩放置は避ける
長時間のオキシ漬けは、素材や塗装に負担を与える可能性があります。
一般的に、オキシ漬けの最適な時間は、最大でも6時間程度とされています。
6時間以上放置しても洗浄力は変わりません。
夜遅くからオキシ漬けを始めると、ついつい「寝てしまいたい」と思ってしまいそうになりますが、やめましょう。
つけ置き20分〜最大6時間・温度は40〜60度が効果的
オキシ漬けの効果は、つけ置き時間と温度によって左右されます。
一般的に、オキシ漬けのつけ置き時間の目安は20分〜最大6時間程度です。
また、オキシ漬けの効果を最大限に引き出すためには、温度も考慮する必要があります。
40〜60度程度の温水を使用すると、オキシクリーンの活性化が促進され、より効果的な洗浄が期待できます。
浴槽に入れる量・異臭・換気に注意
オキシクリーンの量は
お湯4リットルに対して付属スプーン1杯が目安
とされています。
一般に、お風呂のお湯はりで使われる湯量は200リットルです。
浴槽で丸洗いするオキシ漬けの場合は
浴槽のお湯200リットルに対して付属スプーン50杯が目安
となるでしょう。
オキシ漬けでは適切な量を使用しましょう。
過剰に使用すると、浴槽内での反応が激しくなり、浴槽やつけ置きする小物類にダメージを与える可能性があります。
また、オキシ漬けによって特有の異臭が発生することがあります。
換気を十分に行い、通気性のある環境で作業しましょう。
異臭が強い場合や不快感を感じる場合は、作業を中止し、十分に換気してから再開することを検討しましょう。
作り置き・密閉・密封での保存は厳禁
作り置きや長時間の密閉保存は避けましょう。
オキシ漬け用に希釈した溶液は作ってすぐ使用することを前提としています。
密閉容器に入れて保存したり、作り置きして使用すると、反応が進行し過ぎる可能性があります。
溶液が発泡し、容器が破裂する危険性があるため、十分に注意しましょう。
アルカリ性汚れは落ちない・アメリカ製と日本版(中国製)がある
オキシ漬けは酸性の性質を持っており、アルカリ性の汚れには効果が期待できません。
アルカリ性の汚れ(例: 皮脂汚れ)を取り除く場合は、別の洗浄剤を使用することを検討しましょう。
また、市場にはアメリカ製のオキシクリーンと日本版(中国製)のオキシクリーンが存在します。
それぞれの成分や使用方法が異なる場合がありますので、購入前にパッケージや説明書をよく確認し、適切な製品を選ぶようにしまょう。
まとめ
- タオルをオキシ漬けするとき浴槽に何杯必要ですか?
-
お湯4リットルに対して付属スプーン1杯が目安です。浴槽のお湯はり量は通常200L程度ですから付属スプーン50杯が目安となります。
- オキシクリーンを使った風呂釜のお掃除のやり方は?
-
浴槽にお湯をはり、適切な量のオキシクリーンを入れて、追い炊きスイッチを押す方法が紹介されています。ただし、この方法は、風呂釜の状態次第では、配管損傷などのリスクがあります。
- お風呂の床をオキシ漬けするとき何分待てば良いですか?
-
20分〜最長6時間が目安です。