エコキュートのタンクにお湯がたまらない原因7つ!お湯の減りが早い理由は?
タンクにお湯がたまらない
タンクのお湯の減りが早い
こんな症状が気になったことはないでしょうか?
もしかしたら故障かも、と不安になる方も多いかもしれません。
しかし、実際には設定や使い方が適切でないことも多いです。
今回は
- タンクにお湯がたまらない原因
- タンクのお湯の減りが早い理由
- それぞれの対処法
についてご紹介していきます。
タンクにお湯がたまらない7つの原因と対処法
省エネモードによる沸き上げ減少
省エネ設定がONになっていると、思ったほどタンクにお湯がたまらないことがあります。
エコキュートには、日々のお湯の使用量を学習し、必要な分だけを沸かす自動学習の機能がついています。
そのため、日々のお湯の使用量が少なければ、満タンまで沸き上げることはありません。
お湯の沸き上げ量が自動的に制限されるので、結果的にタンクにお湯がたまりにくくなります。
しかし、これは設定を見直すことで改善できます。
どの機種も、沸き上げ設定は調整ができるようになっています。
3パターンで選べるタイプの例
- 少なめ(省エネモード)
- 普通
- 多め
2パターンで選べるタイプの例
- おまかせ(省エネモード)
- 多め
メーカーの機種によって設定の仕方は異なりますので、確認してみましょう。
基本的に、工場出荷時のエコキュートの設定は省エネモードになっていることが多いです。
エコキュートを据え付けてから「省エネモードの設定を触っていない」ということはありませんか?
お使いのメーカーの操作パネルや取扱説明書を参考に、設定の変更を行ってください。
旅行でしばらく使っていなかったときも要注意!
旅行でしばらく使っていなかった場合も、タンクにお湯がたまりにくくなることがあります。
エコキュートの自動学習の機能では、1週間程度のお湯の使用量から、翌日沸き上げる量を判断しています。
不在が続くと、計測している1週間のお湯の使用量が減ってしまい、翌日の沸き上げ量が減ってしまうのです。
しばらく不在にする場合は、電気代も勿体ないですから、あらかじめ沸き上げ停止機能をONにしておきましょう。
旅行から戻ってきて「タンクにお湯がたまらない」と感じたら、手動で沸き上げしましょう。
1週間もすれば、通常の沸き上げ量に戻ります。
外気温の低下による沸き上げの遅れ
外気温が著しく低下すると、沸き上げが遅れて、タンクにお湯がたまらないと感じることがあります。
エコキュートは、空気中の熱を利用してお湯を沸かす仕組みになっています。
外気温が著しく下がると、ヒートポンプの効率が下がり、沸き上げに時間がかかりやすくなります。
特に冬季などの寒冷地では、この現象が起こりやすいです。
タンクの容量や沸き上げる量によっては「なかなかタンクにお湯がたまらない」と感じやすいでしょう。
とはいえ、凍結などのトラブルでない限りは、一時的な現象なので心配はありません。
時間がかかりやすいことを念頭に、あらかじめ沸き上げ量や時間の設定を見直してみましょう。
なお、凍結でトラブルを起こしていた場合は、注意が必要です。
ヒートポンプが雪や氷で固まっていると、機械が稼働しないため、沸き上げできません。
タンクに残っているお湯は使えますが、追加の沸き上げができないため、凍結を解消する必要があります。
凍結については、こちらの記事も参照してください。
停電でブレーカーが落ちている
停電や電力供給の一時的な問題で、エコキュートの電源が遮断された場合、お湯を沸かすことができません。
停電などでブレーカーが落ちていると、タンクにお湯がたまらないため注意が必要です。
- 沸き上げ中に停電が起きてブレーカーが落ちた
- 沸き上げ予定の時間帯にずっと停電していた
このような場合は、まずはブレーカーを確認し、正常な位置にリセットしてください。
故障ではないので、電気が復旧すれば、エコキュートは問題なく沸き上げしてくれます。
時刻設定がずれている場合もあるため、リモコンの時刻設定も忘れずに修正しておきましょう。
お使いのメーカーの操作パネルや取扱説明書を参考に、設定の変更を行ってください。
タンクや配管のヒビ割れ・水漏れ
タンクや配管にヒビ割れが起きると、お湯がたまらない症状が起こります。
- 地震でタンクが傾きヒビが入った
- 凍結がきっかけで配管が割れた
このようなケースでは水漏れが起き、さらに水が内部に漏れると基盤も故障するリスクがあります。
そのため、早急に対応が必要です。
まずはタンクや配管を目視で点検し、ヒビ割れや水漏れの有無を確認してください。
リモコンにエラーが出ていないかも合わせて確認しましょう。
もし問題が見つかった場合は、専門の修理業者に連絡して修理を依頼してください。
修理業者が来るまでの対応
基本的には、業者さんの指示に従って下さい。
水漏れ箇所が特定できていない場合は、水道元栓を締めておくと安心です。
なお、水漏れの箇所次第では、タンクのお湯は問題なく使用できることがあります。
温度センサーの故障
タンク内の温度センサーが故障していると、必要な量のお湯がたまらないことがあります。
お湯の温度を正確に測定できず、沸き上げが途中で止まってしまうためです。
省エネモードの設定を見直したのに、次の症状が出るなら温度センサーの故障かもしれません。
- 朝になっても残湯量のメモリが増えない
- メモリは満タンなのに、すぐにお湯がなくなる
心配な場合は、メーカーや専門の修理業者に連絡して相談してみましょう。
三方弁の故障
三方弁が故障すると、タンクにお湯がたまらないことがあります。
三方弁とは、お湯の沸き上げを制御する弁です。
通常はエコキュートのタンクの下部に取り付けられており、タンクとヒートポンプの間の水流を管理しています。
具体的には、次のように三方向に水流をコントロールしています。
- タンクの下部からヒートポンプへ水を送る
- ヒートポンプから熱湯が戻ってきたらタンク上部に送る
- ヒートポンプから水が戻ってきたら沸き上げ完了し水を下へ送る
この三方弁が壊れてしまうと、本来タンク上部に送るべきお湯をタンクの下に流してしまいます。
その結果、必要な沸き上げが終わっていないのに、沸き上げが完了してしまうのです。
この不具合は、細かくみると、実際には次の2つの要因があります。
- 三方弁そのものの故障
- 三方弁を制御する基盤の故障
素人では見極めが難しいでしょう。
三方弁の故障が疑われる場合は、専門の修理業者に連絡して点検と修理を依頼してください。
夜間のお湯の使いすぎ
大量のお湯を夜間に使用すると、朝までにお湯がたまらないことがあります。
「うっかり給湯の蛇口を出しっぱなしにしていた」といったミスをしていないでしょうか?
タンク容量を超えるほど大量のお湯を使用すると、タンクが空になり、お湯切れを起こします。
このように空になったタンクの沸き上げには時間がかかります。
朝までにお湯がたまらないことがあるため、手動で沸きましを行って下さい。
場合によっては、リモコンにエラー表示がされることもあります。
この場合も、リモコンを一度リセットして、手動で沸き上げを行ってみましょう。
タンクのお湯の減りが早い原因と対処法
冬はタンクのお湯の減りが早い
冬は季節的にどうしてもタンクのお湯の減りが早くなります。
理由は主に3つです。
- 自然と家庭内のお湯の使用量が増える
- 外気温が低くタンク内のお湯が冷めやすい
- 氷点下になるとヒートポンプの効率が下がる
エコキュートの貯湯タンクは断熱性能がとても高く設計されています。
しかし、時間の経過とともにタンク内のお湯はどうしても冷めていきます。
さらに、冬は家庭内の使用量も自然と増えるでしょう。
そのため、夏と比較すると、どうしても冬の方が「タンクのお湯の減りが早い」と感じやすくなります。
また、外気温が氷点下になりやすい寒冷地では、ヒートポンプ効率も下がります。
そのため、お湯がたまるまでも時間がかかり「タンクのお湯の減りがなかなか回復しない」と感じやすくなります。
気になる方は設定や使い方を見直しましょう。
- 深夜の沸き増し量を増やす設定にする
- 必要なときに手動でお湯を沸き増しする
このように対応するのがおすすめです。
保温や追い炊きでタンクのメモリが減る
保温機能や追い焚き機能を利用すると、リモコンのタンクのメモリの減りが早くなります。
理由は、タンク側の熱が奪われるからです。
リモコンに表示されるタンク残湯量は、タンクに残っているお湯の量を示していると思われがちです。
しかし、正確には、タンクに残っているお湯の量を表しているわけではありません。
リモコンで設定した給湯温度(通常は40〜43度)にした場合に使えるお湯の量を計算して表示しています。
タンクにたまっているお湯は、実際には、リモコンで設定した給湯温度よりも、もっと高温です。
通常は60〜90度の熱湯がためられており、水道水を混ぜて温度を下げて、蛇口へ送っています。
そのため、タンク側の温度が下がると、水を混ぜたときに使える湯量が減るため、自然とメモリは減っていきます。
追い焚きや保温の機能をONにすると、エコキュートはふろ配管から浴槽のお湯を引き込み循環させて温めます。
タンク側のお湯と混ざることはありませんが、熱交換器を経由して、タンク側のお湯の熱を奪いながら、浴槽側のお湯を温めます。
この熱交換の過程で、タンク側の温度が下がるので、リモコンの表示メモリも減るというわけです。
メモリのお湯の減りが早いと感じたら、保温や追い焚きの頻度を見直してみましょう。
故障トラブルなら早めに対応しよう
故障トラブルが起きている場合も、タンクのお湯の減りが早くなります。
具体的な要因は「タンクにお湯がたまらない」ときの原因と同じです。
- タンクや配管のヒビ割れ・水漏れ
- 温度センサーの故障
- 三方弁の故障
- 基盤の故障
このように様々な原因が考えられ、素人では判断が難しいケースがほとんどです。
故障が疑われる場合は、早めに専門の修理業者に連絡して点検と修理を依頼してください。
まとめ
タンクにお湯がたまらない
タンクのお湯の減りが早い
このように感じても、実際には設定や使い方次第で解決することも少なくありません。
まずはリモコンの設定やエラーの有無を確認しましょう。
水漏れなどの異常が疑われる場合は、ぜひ給湯器専門業者に点検・修理を依頼してくださいね。
- エコキュートのタンクがずっと沸き上げ中になっているのですが?
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冬は沸き上げに時間がかかる場合があります。水漏れや基盤の故障が疑われる場合は、専門業者に相談してください。
- エコキュートのお湯がたまらない場合、修理代はいくらになりますか?
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出張費や点検費のみであれば数千円ですが、部品の交換・修理になると1万円以上かかる場合があります。
- 沸き上げしてもメモリが増えない原因は何ですか?
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温度センサーや三方弁の故障、配管のヒビ割れなどの可能性があります。故障が疑われる場合は、専門業者に相談してください。