おひさまエコキュートの落とし穴とは?知っておきたいデメリットと注意点
おひさまエコキュートを導入すれば「昼間にお湯を沸かして電気代が安くなる」と言われています。
確かに、太陽光発電や昼間の電気料金プランとの組み合わせ次第では大きな節約が期待できます。
しかし、「おひさまエコキュート」にはメリットだけでなく、見落としやすいデメリットも存在します。
この記事では、導入前にぜひ知っておきたいおひさまエコキュートのデメリットを整理します。
さらにデメリットがあったとしても”おひさまエコキュートがおすすめされる理由”も解説しています。
無駄なトラブルや出費を避けて、賢く選択するためにもぜひ最後まで読んでみてください。
おひさまエコキュートのデメリットと注意点
初期費用が高い(太陽光発電設備が必要)
おひさまエコキュートは「空気の熱」と「太陽光発電でつくった電気」でお湯を沸かす再エネ型給湯機です。
太陽光発電設備とセットで導入しなければなりません。
そのため、太陽光発電をまだ設置していない場合、導入の初期コストが高額になりやすいです。
一方で、すでに太陽光発電を導入している住宅の場合には、おひさまエコキュートだけを導入すればよいので、通常のエコキュートと初期費用がそれほど大きくは変わりません。
おひさまエコキュートは、普通のエコキュートより本体価格が数万円高めに設定されていますが、余剰電力を活用すれば数万円十分に元がとれます。
普及実績が浅く、ラインナップが限定的
おひさまエコキュートは2022年頃から普及し始めた比較的新しい商品です。
そのため普及実績が浅く、十分な口コミや評判のデータが溜まっていないという点があげられます。
また、普通のエコキュートに比べると選べる機種が少ないというデメリットがあります。
とはいえ、基本的な容量(370L・460L)と、高圧タイプのラインナップは出揃っていますし、おひさまエコキュートは、以下の5社メーカーが出しています。
- 三菱
- パナソニック
- ダイキン
- コロナ
- 長府製作所
メーカーにこだわりがなければ、選べる機種の範囲は広がります。
雨の日は買電になる可能性がある
おひさまエコキュートの魅力は、太陽光発電の余剰電力を使って昼間に沸き上げできる点にあります。
しかし、雨や曇りの日が続くと発電量が不足し、高い昼間の買電で沸き上げる必要が出てきます。
そのため対策として、買電になっても納得できる電気料金プランを選んでおく必要があります。
専用の電気料金プランの利用地域が限られる
おひさまエコキュートのメリットのひとつに専用のおトクな電気料金プランを利用できる点があります。
しかし、エリアによっては専用のプランが提供されていない場合があります。
そのため、導入前に必ずお住まいのエリアの電力会社で利用可能かどうかを確認しましょう。
専用の電気料金プランにも落とし穴がある
たとえ昼間の単価が安い料金プランであっても、意外な落とし穴がある場合があります。
たとえば、九州電力の「おひさま昼とくプラン」では、8〜10時と16〜18時の単価が高く設定されており、ここで多く電気を使うと節約効果が薄れる場合があります。
また、プランによっては、燃料費調整額の上限がないことがあります。
燃料費調整額は、燃料コスト変動にあわせて変動する単価です。
電気料金単価は本来、以下のように計算されています
電気料金単価=従量単価+賦課金+燃料費調整額
世界情勢に応じて、燃料・燃料関連のコストが高騰した時に、上限なく単価が跳ねるリスクがあります。
生活リズムと契約プランの相性を事前にシミュレーションすることが非常に重要です。
それでも、おひさまエコキュートがお勧めされる理由
おひさまエコキュートにはデメリットや注意点がありますが、それでも推奨されるのには理由があります。
なぜなら、おひさまエコキュートは、これからの電気代上昇時代に備えるうえで、とても魅力的な設備だからです。
一部では「蓄電池や電気自動車(V2H)よりもコストパフォーマンスに優れている」と言われています。
というのも、家庭用蓄電池の導入には250万円前後、V2H+EVシステムなら350万円前後の初期費用がかかりますが、おひさまエコキュートなら100万円以下で導入可能です。
さらに、おひさまエコキュートは昼間の余剰電力を活用して、場合によっては約4kWh分を夜に移行することができるからです。
これは同容量の蓄電池を導入した場合、約80万円相当の価値に匹敵するため、エネルギーの自家消費率を高める手段としては、圧倒的に低コストかつ効果的な選択肢なのです。
電気代は今後ますます上昇すると予想されており、炭素税の導入や燃料費調整額の上限撤廃などが進めば、一般家庭の電気料金は確実に上がる方向へ向かう可能性があります。
その中で、昼間に自家消費を増やして買電量を減らせれば、「周囲はどんどん電気代が上がるのに、自宅だけは上がらない」という状態を作ることができます。
これは10年、20年という長期的なスパンで見れば非常に大きな利益となります。
デメリットを理解した上で賢く選ぶときのコツ
1. 本体価格は10〜15万円高くなるが補助金13万円が利用できる
おひさま仕様は通常モデルより価格が上がりますが、国の給湯省エネ事業や自治体の補助金を活用できれば、実質負担を大きく抑えられます。
例えば国の補助金は1台あたり最大13万円支給されるため、価格差のほとんどをカバー可能です。
購入前に必ず補助金の対象機種か確認し、申し込み手続きのスケジュールも把握しておきましょう。
2. ラインナップは限定的だが、容量と水圧をしっかり選べば困らない
確かにおひさま仕様のラインナップは普通のエコキュートより少ないですが、基本的な機能(フルオート、追い炊き、学習機能など)は同等です。
ポイントは「家族人数に合った容量」と「水圧の種類(高圧 or 標準圧)」を間違えずに選ぶこと。
例えば4人家族なら370Lか460L、シャワーを同時使用する家庭なら高圧タイプを選んでおけば、日常使いで不便を感じることはほとんどありません。
3. 一年を通して安くなるか試算し、プランを比較する
導入の成否を分けるのは、「本当に光熱費が下がるかどうか」。
電力会社の専用プラン(おひさま昼とくプランなど)の単価だけでなく、朝夕の高い時間帯の料金や燃料費調整額の上限の有無も確認しましょう。
比較対象としては、従来からある「従量電灯B」プランも視野に入れ、年間の総支払額をシミュレーションすることが重要です。
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