エコキュートのエア抜きとは?試運転のやり方・リモコン自動表示を確認しよう
エコキュート開始したら「エア抜き」が表示された!
エコキュートのエア抜きって何?
エア抜きのやり方は?待っていて大丈夫?
エコキュート開始時にリモコンに自動的に「エア抜き」と表示されることがあります。
急に表示されてしまうと、このままで大丈夫なのか、不安な方もいるかもしれません。
結論としては、そのまま見守っていればOKです。10分程度で表示は消えます。
しかし、エア抜きは定期的なメンテナンスでも実施される重要な項目です。
エア抜きが不十分だと、沸きあげが出来なかったり、エコキュートが故障するリスクもあります。
この記事では
- エコキュートのエア抜きとは何か
- エア抜きが必要なタイミング3つ
- エア抜きの手順やリモコン表示
について解説していきます。
エコキュートのエア抜きとは
エコキュートのエア抜きとは、次の配管の空気を取り除く作業をいいます。
- 貯湯タンクの配管
- ヒートポンプの配管
貯湯タンクやヒートポンプの配管は、基本的には水で満たして稼働させます。
理由は、配管に空気が混ざると、圧縮する際に空気を噛む状態(エア噛み)が生じ、お湯が循環しづらくなってしまうためです。
多少空気が混ざっている程度ではエコキュートを使うのに支障が出ることはありません。
しかし、空気混入が続くと故障の原因になるため、エア抜きが必要です。
エア抜きが必要なタイミングは3つ
エコキュートのエア抜きが必要なタイミングは次の3つです。
- 試運転のタイミング
- 定期メンテナンスのタイミング
- 異常や不具合が発生したタイミング
試運転のタイミング
1つ目は、エコキュートが初めて設置されたタイミングです。
エコキュートの設置時は、当然ですがタンクは空になっていて空気で満たされています。
空だったタンクに水を注水していくと、その過程で配管に空気が溜まることがあります。
そのため、試運転のタイミングでエア抜きを行います。
定期メンテナンスのタイミング
2つ目は、定期メンテナンスのタイミングです。
定期的なメンテナンスの一貫として「水抜き」という作業があります。
水抜きは、タンクや配管にたまった不純物を取り除くために行う排水作業です。
タンクや配管は、使用しているうちに水道水に含まれる不純物が溜まります。
そのためメンテナンスで定期的に水抜きを行う必要があるのです。
水抜きを行うと、満水だったタンクや配管内の水量が減り、空気が混入しやすくります。
空気混入を避けるため、水抜きのタイミングで、エア抜きも同時に合わせて実施します。
異常や不具合が発生したタイミング
3つ目は、異常や不具合が発生したタイミングです。
ヒートポンプ配管に空気が混入すると「エア噛み」というトラブルが起きます。
お湯の沸き増しが出来なくなり、場合によってはリモコンにエラーが表示されます。
例えば、次のようなコード表示では、配管に空気が混入している可能性があります。
メーカー | エラーコード |
---|---|
ダイキン | C80-01・C80-02 |
コロナ | H22・H50 |
三菱 | C03・C16・C17・C19・C20・C21、C30、103・117・120・121・201 |
パナソニック | H93・H94・F11・F12 |
この場合は、異常や不具合を解消するために、手動でエア抜きを行う場合があります。
試運転のエア抜き方法には手動と自動がある
試運転のエア抜き方法は手動で行うパターンと自動で行うパターンがあります。
- 自動の場合は、リモコンで自動運転ONを確認する
- 手動の場合は、自分で栓の開閉を行う
このように、やり方が、やや異なりますので注意が必要です。
エコキュートのエア抜きは一般に、新規設置後の試運転のタイミングでは必ず実施します。
最近は、タンクに水を注水すると自動的にエア抜きを開始してくれる機種が多いです。
しかし、旧式のエコキュートの場合、手動になっているケースもあります。
お使いの機種の取扱説明書をよく確認しましょう。
具体的な手順を知りたい方は、下記をクリックしてください。
手動でエアを抜く手順は▶こちらをクリック
自動でエアを抜く手順は▶こちらをクリック
手動でエコキュートのエア抜きを行う手順
手動でエコキュートのエア抜きを行うケースは主に次のとおりです。
- お使いの機種に自動エア抜き機能が付いていない
- ヒートポンプ配管に異常や不具合がある
この場合は、基本的には次の手順でエア抜きを行います。
- 水抜き栓を軽く開く
- 水が空気と混じって出てくるのを確認する
- 1分以上放置する
- 出てくるのが水だけになったことを確認する
- 水抜き栓を閉じる
水抜き栓の場所は、お使いの機種によって異なることがあります。
お手元の取扱説明書をよく確認しましょう。
通常は、ヒートポンプのサイドに2箇所、貯湯タンクの下部に複数箇所あります。
たとえば、コロナの取扱説明書では、手動の水抜き手順が次のように説明されています。
手動で行うときの注意点
手動でエア抜き行うときは、熱湯に注意しましょう。
タンクや配管にお湯が残っていると、栓から熱湯が勢いよく出る可能性があります。
- 沸き上げ停止または電源を落とす
- 栓にタオルを巻き熱湯が飛ばないようにする
- 防熱用に厚手の手袋をつける
このように熱湯対策を施してから水抜きを行って下さい。
自動でエコキュートのエア抜きを行う手順
自動でエコキュートのエア抜きを行うケースは主に次のとおりです。
- お使いの機種に自動エア抜き機能が付いている
- 新規設置後にタンク注水し試運転を行う
- 定期メンテナンスで水抜き後にエア抜きを行う
自動エア抜き機能がついている機種は、自動的にエア抜きが作動するように設計されています。
下記のように①▶②と作業を進めていくと、機械が自動的にエア抜き運転を開始するため、見守りましょう。
- 空だった貯湯タンクを満水にする
- リモコンで時刻を設定する
- 機械が自動的にエア抜きを開始する
ただし三菱エコキュートの一部機種ではリモコン操作が必要な場合があります。
【三菱】リモコン表示「エア抜き運転中」
三菱エコキュートは、通常、タンクを満水にすると自動的にエア抜きを開始します。
エア抜き運転中は、見守っていればOKです。
10分ほどでエア抜きが終了しますので、終了後は取扱説明書の指示に従いましょう。
三菱公式サイトでも次のように説明されています。
しかし、三菱エコキュートの一部機種では、エア抜きにリモコン操作が必要な場合があります。
リモコン操作の手順は次のとおりです
エア抜き運転を途中で停止したい場合も操作は同じです。
選択ボタン上下キー(▲と▼)を同時に3秒以上押す
これで、エア抜き運転を途中で停止できます。
タンクの水を抜いた後の再開方法(試運転の一連の流れ)を知りたい方は、下記の三菱電機の公式動画を参照してください。
【コロナ】リモコン表示「HPエア抜き運転中」
コロナのエコキュートでも下記のように①▶②と作業を進めていくと、機械が自動的にエア抜き運転を開始します。
- 空だった貯湯タンクを満水にする
- リモコンで時刻を設定する
- 自動的にエア抜きを開始する
リモコンに「HPエア抜き運転中」と表示されますが10分ほどで終了します。
まとめ
エア抜きは、配管の空気を取り除く作業をいいます。
手動で行う場合と、機械の自動機能にお任せする場合があります。
工程は難しくはないものの、設定チェックが抜けていたり、慌ててエア抜きをして熱湯が出ると危険です。
不安な方は、ぜひ専門業者に依頼するようにしてください。
どんなトラブルが起こるか分からないので、エア抜きは業者に頼む方が安全です。
- エコキュートの試運転のエア抜き方法は?
-
多くの機種では、機械が自動的にエア抜き運転を開始します。ただし一部の機種では手動で栓を開閉する必要がある場合があります。お使いの機種の取扱説明書を確認して下さい。
- エコキュートのエア抜きしないとどうなる?
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配管に空気がたまり、エア噛みなどのトラブルを起こします。最悪の場合、お湯の沸きあげができなくなり故障の原因になります。
- エコキュートの空気抜き時間は?
-
自動運転によるエア抜き時間は10分程度です。手動でエア抜きする場合は、栓を開けて1分以上(水が出てくるまで)放置してください。