電気温水器の電気代は高すぎる?エコキュートとの差額シミュレーション【九電プランで実額計算】

電気の力でお湯を沸かす電気温水器は、火を使わない安心感や設置のしやすさなどから、戸建て住宅だけでなく、マンションやアパートなどの集合住宅にも広く設置されてきました。

一方、毎月の電気料金を見て、「電気温水器の電気代は高すぎるのでは?」「エコキュートに替えたら、どれくらい安くなる?」と感じている方も多いのではないでしょうか。

電気温水器は電気ヒーターで直接お湯を沸かすため、給湯に多くの電力を必要とします。家庭によっては、給湯が電気使用量の大きな割合を占め、エコキュートへの交換によって電気代を大幅に抑えられる可能性があります。

この記事では、九州電力の料金プラン「電化でナイト・セレクト」の実際の料金単価(2026年8月時点)をもとに、電気温水器とエコキュートの電気代をシミュレーションします。月々・年間でどれくらい差が出るのか、交換費用を含めて本当にお得なのかまで具体的に解説しますので、ぜひ参考にしてください。

なお、エコキュート・給湯器の修理や交換のご相談は、坂口ボイラーサービスまで無料でお見積りが可能です。

目次

電気温水器の電気代の平均はいくら?【一人暮らしの場合】

ここでは、まず一人暮らしの平均的な電気代を確認したうえで、電気温水器が占める割合や、一人暮らしに必要なタンク容量・お湯の使用量について詳しく見ていきます。

一人暮らしの電気代の平均は月々7,337円

総務省の家計調査(2025年)によると、一人暮らし(単身世帯)の電気代の平均は月々7,337円です。

2021年調査の平均である月々5,482円と比べると2,000円近く上がっており、「電気代が高すぎる」という実感は数字でも裏付けられています。

日中部屋を空けている学生さんや会社員と在宅ワークの方では、電気代に大きな開きが出ると考えられます。

電気代に占める電気温水器の割合と平均金額

電気温水器をお使いの場合、結論から言うと、電気・ガスを使っているときよりも、全体の電気代(光熱費)は少し割高になっています。

なぜなら、電気温水器はガス給湯器に比べると約1.3倍の電気代がかかるからです。

出典:パナソニック公式サイト

こちらは、パナソニックが公開しているランニングコストの比較図です。電気温水器とガス給湯器を比べると、年間で約1.3倍のコストがかかっています。

電気温水器にかかる電気代は全体の40%前後が目安で、月々の電気代7,337円のうち約3,000円を給湯が占めている計算になります。

一人暮らし向け電気給湯器のタンク容量と一人暮らしのお湯使用量

電気温水器の主な販売メーカーとしては、三菱電機・パナソニック・長府製作所・タカラスタンダード・コロナがあります。

ほとんどのメーカーが一人暮らし用として、タンク容量300Lを推奨しています。

一般的に1人が1日に使用する湯量の目安は次の通りです。

  • お湯張り1回:約180L
  • シャワー1回:約80L(1回8分程度)
  • 炊事や洗面1日当たり:約30L

ライフスタイルによって多少の誤差はあるものの、1人1日当たり290〜350L程度のお湯を使用することになります。

一人暮らしであっても290〜350L程度のお湯が必要と言われていますので、最低でも300L以上のタンク容量が必要になります。

【九電プランで実額計算】電気温水器とエコキュートの電気代差額シミュレーション

「エコキュートに交換すると電気代が安くなる」といわれても、実際に月々いくら、年間でいくら変わるのかがわからなければ、交換すべきか判断しにくいでしょう。

そこでここでは、九州電力のオール電化住宅向け料金プラン「電化でナイト・セレクト」の実際の料金単価をもとに、電気温水器とエコキュートの電気代をシミュレーションします。

毎月・年間でどの程度の差額が生まれるのか、具体的な数字で比較していきましょう。

前提条件|九州電力「電化でナイト・セレクト」の単価(2026年8月時点)

今回のシミュレーションでは、九州電力のオール電化住宅向け料金プラン「電化でナイト・セレクト」を基準に計算します。

2026年8月時点で案内されている電力量料金単価は、次のとおりです。

区分時間帯・季節電力量料金単価(税込)
夜間21時〜翌7時など3パターンから選択14.59円/kWh
平日昼間夏・冬/春・秋27.63円/24.74円/kWh
休日昼間夏・冬/春・秋22.01円/18.61円/kWh

出典:九州電力「電化でナイト・セレクト」(2024年4月1日実施の料金単価。2026年8月時点)

実際の請求額には、この電力量料金に加えて燃料費等調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金などが反映されます。そのため、本シミュレーションでは計算をわかりやすくするため、夜間の実質的な電力量単価を約20円/kWhとして試算します。

また、給湯に使用する電力量については、次の条件を設定します。

  • 沸き上げはすべて割安な夜間時間帯に行う
  • 電気温水器は、300Lクラスで月240kWh、460Lクラスで月400kWhを給湯に使用すると仮定
  • エコキュートはヒートポンプで空気中の熱を利用するため、同じ量のお湯を約3分の1の電力量で沸かせるものとして計算

シミュレーション結果|差額は月3,000〜5,000円規模

上記の条件で計算すると、電気温水器とエコキュートの給湯にかかる電気代は次のようになります。

世帯モデル電気温水器エコキュート約3,200円/月
一人暮らし(300Lクラス)約4,800円/月約1,600円/月約3,200円/月
年間約57,600円年間約19,200円年間約38,400円
4人家族(460Lクラス)約8,000円/月約2,700円/月約5,300円/月
年間約96,000円年間約32,000円年間約64,000円

※上記は一定の条件を置いた試算です。実際の電気代を保証するものではありません。

今回の条件では、エコキュートに交換することで、一人暮らしなら年間約3.8万円、4人家族なら年間約6.4万円、給湯にかかる電気代を抑えられる計算です。

4人家族でこの差額が10年間続いたと仮定すると、累計では約64万円の差になります。仮にエコキュートへの交換費用が工事費込みで40万〜70万円程度であれば、長期間使用することで、交換時にかかった費用を電気代の削減分で相当程度カバーできる可能性があります。

ただし、交換費用や電気料金は条件によって変わるため、「何年で元が取れる」と一律には判断できません。なお、補助金を利用できる場合は、実質的な初期負担をさらに抑えられることもあります。

シミュレーションの注意点

今回の試算では、電気温水器・エコキュートともに夜間だけで沸き上げることを前提としています。しかし、タンクのお湯を使い切って日中に沸き増しをすると、より高い昼間の電力量料金が適用されるため、給湯コストは増加します。

また、「電化でナイト・セレクト」の実際の請求額には燃料費等調整額などが反映されるため、毎月の単価は一定ではありません。エネルギー価格や制度の変更によって、今回のシミュレーションとの差が生じる点にも注意が必要です。

さらに、エコキュートへの交換費用は、本体価格だけでなく、基礎・配管・電気工事、既存の電気温水器の撤去・処分などによって変わります。実際に交換した場合の費用対効果を知りたい方は、現在の設置状況を確認したうえで見積もりを取るとよいでしょう。

電気温水器からエコキュートへ交換した場合の費用や寿命、長期的なトータルコストについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

【関連記事】
電気温水器からエコキュートにするメリット・デメリットは?寿命の違いや価格・トータルコストの特徴
電気温水器からエコキュート|電気代どうなる?比較事例やシミュレーションも紹介

電気給湯器のつけっぱなしでかかる待機電力の電気代は高い?

電気給湯器のつけっぱなしでかかる電気代が高いのか?と心配になる方もいるかもしれません。

しかし実は、給湯器の待機電力にかかっている電気代は全体の電気代の1%程度にすぎません。

出典:関東電気保安協会

関東電気保安協会が出しているデータによると、そもそも家庭全体の消費電力のうち待機電力の割合は、全体の5%程度に過ぎません。

さらに待機電力のうち、給湯器にかかる待機電力は19%とデータが公開されています。

月々の電気代で考えると

  • 月々1万円の電気代のうち500円が家電全体の待機電力による電気代(全体の5%)
  • 月々1万円の電気代のうち100円が給湯器の待機電力による電気代(全体の待機電力の19%)

というイメージになります。

ガスであれ電気であれ、湯沸かしのために機械を動かしているときの熱源が異なるだけで、給湯の仕組みは基本的にほぼ同じです。

そう考えると、電気給湯器の待機電力を改善して得られる効果は、月々100円程度といえます。

電気代が高い場合、電気給湯器が動いていないときの待機電力が原因と考えるより、

  • 普段の使い方(給湯時の電気代)
  • 昼間や夜間の自動沸きまし(自動で稼働しているときの電気代)

などに原因があると考えて、工夫をしていくことが大切です。

電気温水器の冬の電気代は高くなる傾向も

一般的な電気温水器は、電熱ヒーターの熱で水を温めてお湯を作る構造になっています。

電気温水器は、いわば、家庭用の電気ポットを大きくしたようなものとイメージするとわかりやすいでしょう。

電気の力のみで温水を作る電気温水器は、水道水の温度によってお湯を沸かす時間も違ってきます。

特に冬は、気温の低下に伴い水道水の温度も下がります。

その水を電気温水器で沸かすとなれば、いつも以上に電力を使うこととなり、電気代が値上がりする要因となります。

値上がり傾向?深夜電力プランを廃止した電力会社

2021年秋以降、石炭や液化天然ガス(LNG)などの輸入価格高騰を背景に、電気代の値上がりが続いてきました。

国による電気料金の負担軽減策(補助)が実施された時期もありますが、2026年8月時点でも電気料金は高止まりの傾向にあります。

この様な状況の中、割引率が高い深夜電力プランを廃止した電力会社もあります。

電気温水器を始めとする夜間運転機器の割引廃止を実施した電力会社は次の通りです。

  • 中国電力:2018年4月1日
  • 東京電力:2020年10月1日
  • 東北電力:2021年3月末
  • 中部電力:2022年4月1日
  • 四国電力:2022年4月1日
  • 九州電力:2022年4月1日
  • 関西電力:2022年7月1日

また、北海道電力・北陸電力・沖縄電力では、2016年3月31日をもって「夜間運転機器割引」への新規加入は終了しました。

割引率の高い深夜電力プランが縮小されたことで、消費電力の大きい電気温水器は「電気代が高すぎる」と感じやすい状況になっているといえるでしょう。

【電気代が安くなる】電気温水器の賢い使い方や節約方法

深夜電力プランの廃止や石炭や液化天然ガスなどの輸入価格高騰により、電気温水器にかかる電気代が値上がりしている傾向にあります。

実は、電気温水器の電気代は契約や使い方などによって料金を抑えることも可能です。

そこで、電気代を少しでも安く抑える賢い使い方や節約方法を紹介します。

契約プランを再検討する

電力会社によっては、時間帯によって電気代が安くなるプランを用意しています。

深夜電力プランに比べると割引率は下がりますが、少しでも割引が受けられるプランへ乗り換えましょう。

例えば、九州電力の「電化でナイト・セレクト」は、夜間の料金が14.59円/kWh、昼間の時間帯は18.61円〜27.63円/kWhとなっています(2026年8月時点)。

出典:九州電力公式サイト

夜間時間帯は「21時〜翌7時」「22時〜翌8時」「23時〜翌9時」の3パターンから、ライフスタイルに合わせて選べます。

こまめに電源をOFFにする

電気温水器には「フルオートタイプ」「セミオートタイプ」「給湯専用タイプ」の3種類があります。

自動で湯量や湯温を調節できる「フルオートタイプ」は、とても便利な機能です。しかし、電源をONにしているだけで多くの電力を消費しています。

電源がつけっぱなしになっていると、自動的に水温の低下を検知して追い炊きや保温を行ってしまうため、意図していない時でも多くの電力を使うことになってしまうのです。

ただし、冷めたお湯を沸かし直すときに多くの電力が必要になるため、湯温を下げ過ぎないよう適度にオン・オフを意識しましょう。

湯切れに注意して節水する

お湯を使う時間帯を変えただけでも電気代の節約に繋がります。

例えば、夜間割引プランを使っている一人暮らしのお客様は、日中に使用するお湯を節水するだけで電気代のコストを抑えられます。

しかし、使用する時間帯があまりにも偏り過ぎるとタンク内は湯切れを起こし、沸き増しが必要になり、その分の電気代がかかってしまいます。

日頃からお湯を必要な分だけ使うようにして、節水を心掛けてください。

電気温水器を一日おきに沸かす

普段あまりお湯を使わないというライフスタイルの場合は、貯湯タンクのお湯を毎日沸かすのではなく、1日おきに沸かすというやり方でコストダウンに繋げることも有効です。

電気温水器の内部は、電気ポットや魔法瓶と同じで保温効果のあるタンクになっているので、1日沸かさなくても、すぐにお湯が水になることはありません。

ただし、特に気温が低い真冬となれば、3日沸かさないと完全な水状態になることもありえます。

再度お湯を最初から沸かそうとすると、電力の消費が一気に上がり、かえって電気代が高くなることもあります。

また、タンク内の温度が下がると使用できる湯量も減り、湯切れを起こしやすくなりますのでご注意ください。

電気代を根本から下げるなら、エコキュートへの交換も選択肢

電気温水器の電気代が高いと感じている場合は、給湯器そのものをエコキュートへ交換するのも有効な選択肢です。

先ほどのシミュレーションでは、エコキュートは電気温水器に比べて給湯に必要な電力量を大幅に抑えられ、月々約3,000〜5,000円、年間では約4万〜6万円の差が生じる結果となりました。家族の人数やお湯の使用量によっては、長期的に見るとさらに大きな差になる可能性があります。

もちろん、エコキュートへの交換には本体代や工事費がかかります。ただし、条件を満たせば国の「給湯省エネ事業」などの補助制度を利用できる場合があり、初期費用を抑えられる可能性があります。補助額や対象機種、申請期限などは年度によって変わるため、交換を検討する際は最新の情報を確認しましょう。

なお、賃貸住宅では給湯器を入居者の判断で交換できないのが一般的です。電気代が気になる場合や設備が古くなっている場合は、まず管理会社や大家さんへ相談してください。

また、持ち家で「エコキュートに替えると、わが家ではいくら安くなる?」「交換費用を含めて本当にお得?」と気になる方は、坂口ボイラーサービスへご相談ください。

熊本を中心に九州で創業40年以上、エコキュート・電気温水器・業務用ボイラーの点検・修理・交換を完全自社施工で行っています。お見積り費・出張費・キャンセル費はすべて無料です。九州7県(一部対応エリア外あり)に対応していますので、お電話(0120-096-097)またはLINEからお気軽にお問い合わせください。

【長期不在】電気温水器をしばらく使わないときの対応

各メーカーでは『長期不在』の電気温水器の対応として、電源を切って水抜きすることを推奨しています。

例えばPanasonicでは、次のようにホームページでお知らせしています。

「1ヶ月以上使用しない場合は、タンクのお湯を抜いてください。」(出典:パナソニック公式サイト)

ただし、凍結の可能性がある季節や地域によっては、タンクだけでなく配管の排水もしないと、思ったよりも凍結防止の効果は得られません。

一人暮らしで賃貸にお住まいの方は、ぜひ管理会社や不動産会社に問い合わせてみましょう。

まとめ|電気温水器の電気代が高すぎると感じたら、まず差額を知ることから

電気温水器は電気ヒーターで直接お湯を沸かす仕組みのため、給湯に多くの電力を必要とします。電気料金そのものが上昇すれば家計への負担も大きくなりやすく、「以前より電気代が高くなった」と感じるご家庭も少なくありません。

今回、九州電力「電化でナイト・セレクト」の料金単価をもとに試算したところ、電気温水器からエコキュートへ交換した場合の差額は、一人暮らしで年間約3.8万円、4人家族で年間約6.4万円となりました。10年単位で考えると、給湯器の違いがトータルコストに大きく影響する可能性があります。

特に、現在の電気温水器を10年以上使用している、故障や不調が増えてきた、毎月の電気代をできるだけ抑えたいといった場合は、次の買い替え先としてエコキュートを検討するのもひとつの方法です。交換費用だけでなく、今後の電気代や利用できる補助金まで含めて比較すると、より判断しやすくなります。

坂口ボイラーサービスでは、九州7県(一部対応エリア外あり)でエコキュート・電気温水器の点検・修理・交換に対応しています。「わが家の場合、エコキュートに替えるといくら安くなる?」といったご相談も可能です。お見積りは無料ですので、お電話(0120-096-097)またはLINEからお気軽にお問い合わせください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次