給湯器が壊れる前兆13選!寿命30年は本当?壊れるまで使うか・壊れる前に交換するか悩んだら
年数が経過するにつれ
「給湯器の調子が悪いけど、そろそろ寿命かな?」
と感じる機会が多くなります。
給湯器の寿命が気になる方は、寿命が近づくと現れやすいサインを参考にするとよいかもしれません。
今回は
- 給湯器が壊れる前兆13選
- 給湯器の寿命30年は本当?
- 給湯器が壊れるまで使うとどうなる?
- 給湯器が壊れる前に交換するか悩んだら
について解説していきます。
給湯器が壊れる前兆13選!古くなると出る故障のサイン
リモコンに頻繁にエラーが表示される
リモコンに頻繁にエラーが表示される場合には、給湯器が壊れる前兆かもしれません。
給湯器に不具合が起こると、リモコンに2〜3桁の英数字で作られたエラーコードが表示されます。
エラーコードの内容はメーカーによってさまざまです。
一時的な機械の誤作動・誤検知の場合は、電源を入れ直すことで復旧しますが、何度も頻繁にエラーが表示される場合には故障のサインの可能性が高くなります。
リモコンが反応しない
ボタンを押しても「リモコンが反応しない」「液晶がつかない」「液晶はつくがボタンが反応しない」などの症状が出たときは、給湯器が壊れる前兆である可能性があります。
リモコンが反応しない場合、主に電子系統のパーツに異常や不具合があることが考えられます。
お湯の温度が安定しない
温度設定は変えていないのに、お湯の温度が安定しない場合は給湯器が壊れる前兆である可能性があります。
お湯の温度が不安定となる原因として、給湯器の部品が経年劣化により故障していること、温度調節センサーが故障していることなどが考えられます。
給湯器の温度設定を再度行っても、改善が見られない場合は、修理を依頼しましょう。業者に点検を依頼して、複数の箇所に劣化が見られる場合は、給湯器の交換をおすすめします。
給湯器から水漏れする
給湯器が水漏れを起こしている場合は、給湯器が壊れてしまう可能性が極めて高いです。
水漏れは、配管や部品の経年劣化、破損などが起きていることが原因で起こります。
特に、水抜き栓を閉めても給湯器から水が垂れるときは、本体内部からの水漏れが原因のことがあります。
お湯はりや追い焚きができない・すぐ止まる
給湯器が壊れる前兆として、お湯はりや追い炊きができない、あるいは、すぐ止まってしまう、という症状があります。
サーモ関係のパーツ異常や循環金具に汚れが詰まっている等が原因で、経年劣化による故障が疑われます。
お湯はりの量が安定しない
お風呂の湯はりの量が安定しない場合も、給湯器が壊れる前兆の可能性があります。
お湯はりの量が測定できていないということは、測定するための部品が壊れている可能性が高いです。
注湯電磁弁・ふろ水流スイッチの故障や、循環金具に汚れが詰まっているなどの原因が考えられます。
お風呂のお湯が温かくならない・ぬるい
お風呂の湯はりはできるが温かくない・設定温度よりもぬるい、といった症状の場合も給湯器が壊れる前兆の可能性があります。
給湯器で作られた熱いお湯を水とミキシングさせる部材が壊れている可能性があります。
異音がする(ガス・灯油など石油系の給湯器)
ガスや灯油(石油)式の給湯器に関しては異音に注意が必要です。
異音とは、平常時の作動音とは異なる「ボンッ」「ピー」「キーン」といった音を指します。
これらの異音が疑われた場合、着火不良気味になっている可能性があります。
・「ボンッ」という爆発のような音は不完全燃焼
・「キーン」と共鳴するような音は配管の問題
・「ピー」「ブーン」という音はファンモーターの問題
が疑われます。
なかなか火がつかない(ガス・灯油など石油系の給湯器)
お湯を出そうとしても、なかなか火がつかずお湯が出るまでに時間がかかる場合には、燃焼するために必要な部品に問題が出ている可能性が高いです。
ただし、その「何か」はさまざまな原因が考えられるため、プロによる診断が必要となります。
ガス臭い異臭がする(ガス・灯油など石油系の給湯器)
給湯器は正常に動いているときは匂いがしないものですが、ガス臭い、焦げ臭い匂いがするときも注意が必要です。
異臭がする際は、ガスが不完全燃焼している可能性があります。
不完全燃焼で一酸化炭素などの可燃性ガスが発生しているために、異臭がしていることが考えられます。可燃性ガスが引火すると、火災が発生する恐れがあります。
黒い煙が出る(ガス・灯油など石油系の給湯器)
給湯器から黒い煙が出る場合は、劣化により不完全燃焼を起こしている恐れがあります。
給湯器の使用を中止して、出来るだけ早く給湯器業者に相談する必要があります。
排気口周辺が黒く汚れている(ガス・灯油など石油系の給湯器)
排気口周辺が黒く汚れている場合は、給湯器内部の部品の経年劣化が原因で不完全燃焼を起こし、黒いすすが排気口周辺に付着している可能性が考えられます。
すすが確認できる場合は不完全燃焼による一酸化炭素中毒の危険性が高まるため、給湯器の使用を即中止しましょう。
排気口周辺や前板が錆びている(ガス・灯油など石油系の給湯器)
排気口周辺や前板が錆びている場合は、給湯器内部からの水漏れによる腐食かもしれません。
錆が確認できるからといってその時点で寿命が近いとは判断しにくい場合もあります。
ただ給湯器下部の広範囲に渡って錆を確認することができ、穴あきが目視でわかる場合は、給湯器内部の部品の経年劣化による水漏れを疑っておきましょう。
給湯器の寿命30年は本当?
給湯器の一般的な寿命は10年
給湯器の寿命は、一般的には10年程度と言われています。
給湯器には、「設計上の標準使用期間」が決められています。「設計上の標準使用期間」とは、標準的な使用で安全に支障をきたさない期間の目安を示したものです。
給湯器の設計上の標準使用期間は10年とされており、10年を過ぎると、配管や金具などが劣化し、故障が起きたり稼働効率が低下したりするリスクが高まります。
また、給湯器などの設備は、「最低保有期間」といって、修理に必要な部品をメーカーが在庫しておかなければならない期間が経済産業省により定められています。
たとえば、エコキュートの最低保有期間は販売終了後8年であり、購入後10年以上経つと修理部品の在庫がなくなっている可能性も出てきます。
安全上の理由や修理やサポート上の理由により、設計上の寿命は10年と言われています。
給湯器の実際の寿命が30年という噂は本当?
給湯器の寿命が30年と言われてしまうのは、たまたま古い給湯器が長持ちしたケースがネットなどで紹介されたためだと考えられます。
たまたま古い給湯器が長持ちした非常にレアなケースが、都市伝説のように広まってしまった可能性が高いです。
レアなケースとは、例えば「入居者がめったに現れないようなマンション・アパートに設置されている給湯器」などです。
実質的な稼働期間が短いため、年数でみると長持ちしているように見えてしまいやすいのです。
いずれにしても、寿命30年は、ほとんどの給湯器には当てはまりませんので注意しましょう。
マンションの給湯器の寿命は?
給湯器は戸建て、マンション問わず10年程度で交換を行うことが推奨されています。
しかし、実際には10年以上使われていることも多いです。
マンションなどは、当然、入居期間と空室期間がありますから、お湯を使う頻度や使い方、設置条件などによってその寿命には差が出ます。
給湯器が壊れるまで使うとどうなる?
給湯器を交換するとなると数十万円の費用がかかります。
そのため「給湯器が壊れるまで使い続けたい!」と考える方もいるかもしれません。
たしかに、1年後の故障で1年間出費が先延ばしできれば、その場の家計の負担は軽減できます。
しかし古い給湯器は、あちこち頻繁に不具合が出やすくなるうえに、給湯器自体の熱効率が悪くなっているせいで、月々の光熱費が高くなりがちです。
結果的には、ムダな出費が多くなりがちです。
さらに、壊れて直ぐに給湯器が交換できるとは限らないという点に注意が必要です。
実際に給湯器が壊れてみると「使いたい時に全くお湯が使えない」という状況はかなりストレスを感じるため
精神的にも余裕をもって機種を選んでいる時間がなく、料金交渉にも至らないケースすらあります。
また「在庫がない」「すぐに納入できない」と言われると、さらに妥協して機種を選ばなければならなくなります。
給湯器は一度購入すると10年は使い続ける大切な設備ですから、余裕をもって比較検討することができないのはかなりのデメリットといえます。
給湯器が壊れる前に交換するか悩んだら
給湯器は壊れるまで使用するのではなく、計画的な交換を視野に入れて予め準備をしておくことが大切です。
給湯器が突然壊れることで「使いたい時にお湯が使えない」というリスクを負わなくてよいですし
時間をかけて希望する交換機種が選べるので、交換にかかる無駄な出費が避けられます。
気持ちに余裕をもって他社との相見積もりで交換費用を比べられるのもメリットです。
当社でも、出張見積もりを実施しておりますので、ぜひご相談ください。