昼間家にいる人向け|オール電化の電気代を賢く節約!専業主婦や在宅勤務で出来る方法は?
オール電化住宅では、昼間の電気料金が割高なことが多いため、昼間家にいる時間が長いと、電気代が高くなってしまいがちです。
今回は、昼間家にいる時間が長い専業主婦や在宅勤務者ができる、電気代の節約方法を解説していきます。
賢く上手に電気代を節約していきましょう。
オール電化の昼間の電気代が高いといわれる原因
一般に、オール電化住宅向けの電気料金プランは、夜間は割安な料金となっている一方で、昼間は割高な料金が適用されることが多いため
昼間も家にいる時間が長い場合には電気代が高くなりがちです。
このプランは次のような方には最適といえるでしょう。
- 基本的な生活スタイルが夜型の方
- 昼間は電気をあまり使わない方(夫婦共働きで外出しているなど)
- 深夜に沢山電気を使う設備(エコキュートなど)を持っている方
に最適といえるでしょう。
専業主婦の方や在宅勤務が中心の方にとっては、必ずしもベストな料金プランとはいえないかもしれません。
オール電化で昼間の電気代が安い料金プランはある?
日本には以前から「深夜」の電気代が安い電気料金プランはありましたが、昼間の料金が安いプランは皆無でした。
しかし現在は昼間の電気代が安くなるプランもあります。
たとえば、2020年10月に大手新電力のLooopでんきが発表した「スマートタイム」プランは
オール電化住宅向けのプランで深夜の料金単価が安いことに加え、春・秋の昼間(10~16時)が安く設定されています。
このプランであればオール電化の家に昼間いるときも、リビングタイムを避けてスマートタイムに家事をすることで、効率的に電気代を節約していくことができます。
電力自由化が進むなか、時間帯によって単価が変わる新しい料金プランは次々と登場しています。
今後の生活スタイルを考えながら、賢くプランを選んでいくのがおすすめです。
とはいえ、すぐに取引する電力会社を変えることが難しいケースもあるでしょう。
そんなときは、生活スタイルを少し工夫してみたり、電気を沢山使う家電の設定を省エネモードに工夫するなど、個別に対策していくことが必要です。
オール電化で昼間の電気代を安くする方法は?
専業主婦や在宅勤務者がオール電化で賢く節約するために
まずは今契約しているプランで、どの時間帯の電気料金が安くなるのかを、しっかり把握しておきましょう。
オール電化向けの電気料金プランは、夜間の電気料金が安く、昼間が割高に設定されていることが多いですが、電気代の安い時間帯はプランによって異なります。
具体的には、23時〜翌7時、22時〜翌8時などと異なっていたり、夏季とその他季で料金単価の設定が異なっていたりと、プランによってさまざまな特徴があります。
たとえば、九州電力の場合は、次のような3パターンのプランが用意されています。
九州電力の提供する「電化でナイト・セレクト」のプランでは、夜間は13.21円/1kWhに対して、平日昼間は最大26.84円/1kWhの料金単価(昼間に比べて約2倍)となっています。
まずは今契約しているプランで、どの時間帯で電気料金が安くなるのかを、しっかり把握しておきましょう。
そして、電気料金が安い時間帯にあわせてライフスタイルを工夫してみるのがおすすめです。
たとえばエコキュートなどの給湯器は深夜稼働を徹底し、お掃除や洗濯は安い時間帯に済ませる、なども賢い方法です。
オール電化の家の昼間のエアコンどうする?電気代を安くするコツ
夏や冬の時期になると「家にいる昼間はエアコンをつけていたい」と思いますよね。
実はエアコンにかかる電力消費量も、使い方を工夫することで節約することが可能です!
エアコンメーカーのダイキンが「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」で電気代を比較する実証実験を行いました。
その結果、時間帯によっては「つけっぱなし」の方が電気代が安い、ということが分かっています。
通常、エアコンが最も多く電力を消費するのは、外気温と設定温度の差が大きい運転開始直後だと言われています。
たとえば、真夏の30℃を越えるような日はエアコンの設定温度との差が大きくなり、運転開始直後の電力消費も多くなります。
そんな日は
- 電気料金が安い時間帯を狙ってエアコンをONにする
- こまめな「入り切り」を避けて「つけっぱなし」を心がける
などを意識してみてはいかがでしょうか。
昼間に外出する場合も、35分以内であればエアコンをつけっぱなしにしておく方が、電力消費量は少ないようです。
消費電力の大きい家電を知って賢く節約しよう
オール電化の家で、電力消費量が激しいのは
1位:給湯
2位:暖房
と言われています。
そのため、給湯・暖房で使われている家電については
- なるべく料金の安い時間帯に稼働させる
- 意識的に省エネ家電の省エネモード(設定)を活用する
この2点が、電気代を安くするコツとなります。
給湯器で節約するコツ
給湯器でエコキュートを使用するときは、省エネモード設定を積極的に活用しましょう。
昼間に「自動沸き増し機能」を設定していると、タンク内の湯量が少なくなれば、自動でお湯が沸き増しされてしまい電気代がかかってしまいます。
あらかじめ「自動沸き増し機能」を停止しておくことで、電気料金が安い夜間以外で電力が消費されるのを防ぐことができ、電気代の節約につながります。
さらに「ピークカット設定」をしておくと、夜間の電気料金が安い時間帯以外に、自動で沸き上げるのを防げます。
お風呂のお湯は、追い焚きや自動保温をするよりも高温足し湯のほうが省エネになります。
長期間不在など、エコキュートを使用しない期間は、忘れずに休止モード設定をして自動沸き上げを停止しましょう。
暖房機で節約するコツ
暖房機は、徹底して省エネ家電を使うようにしましょう。
たとえばセラミックファンヒーターなどは消費電力が高い暖房家電として有名です。導入した月に、電気代が一気に数千円〜1万円以上跳ね上がった!という事例もあります。
使用電力(ワット数)を見ると、電気カーペットに比べて約3倍の電力を消費します。
単純に計算すると、電気カーペットなら月3000円ですんでいた暖房費が、セラミックファンヒーターを使うと、同じ電力量で、一気に月9000円かかる計算に…!
断熱性の低い家の場合、家の中で暖房機をつけていても熱は常に外へ逃げ続けてしまうため、気づけば暖房機をつけっ放し状態にしているということも多いです。
だからこそ、なるべく消費電力の少ない家電を活用して、寒い冬を乗り越えましょう。
オール電化やめたほうがいい?やめたいと思ったら
実はガス代も電気代も単価は値上がり傾向
ここまで読んでくださった方のなかには
「オール電化やめたい」
「オール電化からガスに戻したい」
と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実は、オール電化か否かに関わらず、電気代もガス代も、年々高くなっているのが実情です。
長期的な統計をみると、ガスを作るための原燃料の高騰とともに、ガス代は高くなってきています。
電気であれガスであれ、そのエネルギー源は外国から輸入される燃料ですから、
「オール電化からガスに戻せば光熱費が安くなる」
と単純にはいえないのが実情です。
やっぱりオール電化の方が安いのか?
総務省統計局の家計統計調査のデータ(2020年)によると、やはり統計上は、一般家庭の電気+ガス+灯油代の平均額と比較してみると、オール電化の電気代の方が安いです。
具体的には、オール電化のほうが光熱費は月3000円程度安くなる傾向にあります。
▼オール電化の電気代と、一般家庭の電気+ガス+灯油代を比較
年間 | 月間 | |
オール電化の電気代平均額 | 約190,669円/年 | 約15,889円/月 |
一般家庭の電気+ガス+灯油代の平均額 | 約218,323円/年 | 約18,193円/月 |
オール電化であれガスであれ、
- しっかりと生活スタイルを見直していくこと
- 省エネ家電も駆使してエネルギーを効率的に使うこと
- 自宅で自家発電や蓄電ができる設備を導入していくこと
が今後の対策として必要になってくるでしょう。