エコキュート設置場所の失敗例と注意点!配管距離が長いのは問題?室外機の移動・変更は可能なのか解説

オール電化の普及に伴いエコキュートを設置するご家庭が増えています。

しかし、実際に設置してみたものの『設置場所に失敗した』との声もあるようです。

そこでここでは、エコキュート設置場所に関わる

  • 失敗例と注意点
  • 配管距離が長いのは問題?
  • 室外機の移動・変更は可能なのか

について詳しく解説していきます。

これからエコキュートの購入を検討されている方は、ぜひ読み進めてください。

目次

エコキュート設置場所の失敗例

オール電化の普及とともに需要が増えているエコキュート。安い深夜電力を使ってお湯を沸かす給湯器として注目されています。

しかし、エコキュートを導入した方の中には、設置場所を巡り近所とのトラブルへ発展した事例もありました。

そこで、実際にあったエコキュートを巡る『訴訟問題』を紹介します。

実際にあった訴訟事例

2015年8月18日(火)に起こった実際の訴訟事例です。

隣家に設置した『エコキュート』から発生した低周波音で不眠や頭痛などの健康被害を受けたとして、埼玉県所沢市の60代夫婦は、製造業者パナソニックと施工した桧家住宅を相手取り、さいたま地裁川越支部に提訴します。
60代の夫婦は両社に対し、総額184万8千円と判決確定まで1人当たり1日4千円の損害賠償を請求。また隣家に対しては、エコキュートの使用停止を求めました。

60代夫婦の訴えによると、隣家のエコキュートから60代夫婦の自宅寝室までの距離は約2メートルという近距離。そのため運転音により慢性的な不眠や頭痛などの健康被害が続いていたそうです。

今回の訴訟では、エコキュートの設置場所が大きな問題となりました。

他にもある近所トラブル口コミ

新築でエコキュートを取り入れました、1ヶ月ほどたったところ隣家から夜中のエコキュートの音がとても気になるといわれました。 密集住宅ではないのですが、振動が気になるとのことです。

https://question.realestate.yahoo.co.jp/knowledge/chiebukuro/detail/1153654611/

私たちが一戸建てを新築して引っ越せたのは12月も終わりの頃でした。オール電化で深夜電力を利用してエコキュートでお湯を沸かしていました。

前はガスでしたので、エコキュートのお湯はいきなり熱くなるということがなく、食器洗いやお風呂、洗面も快適でした。

引っ越して3日目の夜のこと、近所への挨拶はとうに済ませていたのですが、お隣のご主人が我が家を訪ねてきたのです。

「給湯器の室外機の音がうるさくて眠れません。なんとかなりませんか?」

エコキュートの室外機とお湯をためるタンクは我が家の敷地内でしたが、お隣のお宅の側面側においてありました。そのエコキュートの室外機の位置がお隣の一階の寝室に隣接していたのです!

https://pochi3.info/173.html

このようにエコキュートの設置場所を巡り、ご近所トラブルが発生しています。

エコキュートを設置する際には、トラブルを回避する注意が必要です。

エコキュート室外機の設置場所の注意点

空気の力でお湯を作るエコキュートは、次のような構造です。

出典:三菱電機

エアコンの室外機のような形をした機器はヒートポンプユニットです。

エコキュートはヒートポンプユニットを使って効率的にお湯を沸かす仕組みですが、このヒートポンプが回っている間は運転音が発生します。

エコキュートの騒音トラブルが起こる原因は、ヒートポンプにあるのです。

そこで、隣家とのトラブルを防止する具体的な注意点や対策事例を紹介します。

【隣家との距離】注意点と対策事例

エコキュートを設置する際は、隣家との距離に注意しましょう。

一般的なエコキュートのヒートポンプユニットは、深夜23時から朝方7時ころの時間帯に稼働します。そのため、隣家の寝室や窓の傍に設置するのは避けてください。

ヒートポンプユニットの振動音が睡眠の妨げとなり、隣家の方の健康被害に繋がる可能性もあるため配慮が必要です。

ヒートポンプの周囲は出来るだけスペースを設け、塀や壁などで音が反射しないよう注意しましょう。

ヒートポンプユニットの正面に防音フェンスを付けたり、ヒートポンプの下に防振ゴムを敷くのも防音対策の1つになります。

設置場所や隣家との距離に少しでも不安を感じたら、施工業者に相談してください。

【壁からの距離】設置基準

エコキュートは空気の力を利用してお湯を沸かすため、ヒートポンプユニットの設置場所の選定が重要になります。

ヒートポンプユニットは後方から空気を吸い込み、前方に吐き出す仕組みです。

そのため、ヒートポンプの前後に障害物がある場合には、故障の原因にもなり兼ねません。

このようなトラブルを防止するため、エコキュートには厳しい設置基準が設けられています。

下記は三菱電機エコキュートの設置基準です。

①1方向に壁や障害物があるケース

出典:三菱電機

②2方向に壁や障害物があるケース

出典:三菱電機

周辺の壁や障害物によってヒートポンプユニットの設置基準が変わります。

また、各メーカーによっても設置基準が異なるため、詳しくは施工業者にお尋ねください。

エコキュートの最適な設置場所の方角

エコキュートは貯湯タンクに大量の水を貯める設備です。

機器の性質と方角の相性が良ければ運気がアップすると言われています。

風水的に水と相性の良い方角は『東南・東・北西』です。

  • 木の性質を持つ東南・東
  • 金の性質を持つ北西

これらの方角に設置すると、住んでいる人の運気が上がるとされています。

ただし、水と金の相性は良いものの、西にはエコキュートを設置しないようにしましょう。

西に水関係の物を置くと「金運が流れてしまう」とされています。

また、直射日光が当たる方角は極力避けましょう。紫外線の影響などでパーツの劣化が早く進む原因になります。

エコキュート設置場所の変更・室外機の移動

エコキュートの設置場所の変更や室外機の移動は可能です。

現在住んでいる住宅の環境などにもよりますが、変更や移動にかかる費用は3万円~7万円が相場になります。

ただし、コンクリート基礎工事が必要な場合には、別途費用が発生するでしょう。

エコキュート設置場所の変更や室外機の移動にはリスクも伴います。

例えば、パーツなどの劣化が原因で、移動した際に水漏れを起こす可能性もあります。

また、変更や移動による故障や破損については、メーカーが「保証外」にしていることもあるため、移動の際には必ず保証書をご確認ください。

費用面や破損などを考えると、一度設置したエコキュートは、原則として場所の移動はしない方が良いでしょう。

エコキュートの配管距離が長いデメリット

住宅の環境によっては、エコキュートの配管距離を長く取るケースもあります。

配管を長くした場合には、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

エコキュートを設置した場所と水廻りの距離が長くなると、お湯が届くまで若干時間がかかります。

特に冬場は、配管が外気で冷えたことで熱が逃げやすくなり、蛇口をひねってからお湯が出るまで15秒程度かかります。

また、寒冷地の場合、配管距離が長くなると凍結のリスクも上がるため注意が必要です。

水廻り周辺にスペースが確保できる環境であれば、極力水廻りと近い場所にエコキュートを設置するのをおすすめします。

【寒冷地向け】エコキュートは屋内に設置できる

エコキュートは基本的に屋外に設置する給湯器です。

しかし、北海道などの寒冷地で最低気温が-20℃以下になる地域では、屋内用のエコキュートを設置するケースもあります。

屋内専用のエコキュートについてはこちらで詳しく解説しています。

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